退院後
母が退院してきたので、DVDデッキを持ってきて、母に見せているが、あんまり集中が続かない。
大腿骨骨折をして手術した翌日からもう歩行訓練をさせられた、と言っていて、暇だと言うので、テレビカードを買ったり、看護師のアドバイスを入れてマンガの差し入れをしたりしたが、私の手術後と同じで、テレビは全く見ず、マンガも最初は全然見なかった。
アドバイスというのは、看護師さんに、「お母様は小説は読みますか?」と尋ねられた。が、老眼が酷くなってから母はあまり読まなくなっていた。マンガぐらいですかね、と返事した。
前の手術の後、リハビリが必要で、とりあえず老健に入れてもらったが、母はそこでスマホゲームばかりするので、課金しないように妹が必死になっていた。要は母がヒマなので、マンガを持って行くようになった。
私の手持ちは若い時の保存版で古くなりすぎて崩壊しそうだったので、たまたま老健のミーティングの待ち時間の間に古本屋で買った本を読ませたが、趣味が微妙に違うので、難航した。
最初は1〜6巻まで揃っていた『銀河英雄伝説』、次に『薬屋のひとりごと』、その次に『長歌行』、その次に『アルスラーン戦記』を見せたが、結局、気に入ったのは『銀河英雄伝説』だけだった。
私は『薬屋のひとりごと』の原作を毎回楽しんでいたし(日本語を崩しすぎなのはどうかと思うし、Vサインは止めて〜と思うが)、『長歌行』はそれを読んでようやく『老子』の「無為」や「大道」を理解して、手放せないぐらいずっと読んでいる。しかし、母は高校で漢文が美術と選択だったので、漢文の世界観を知らず、中国風なのは全く受け付けなかった。そう言えば、昔、母もベルばらが好きだったような気がしないでもない……しかし、あれは確か週間連載だったので、許可が出なかった。うちは月刊別冊マーガレットからLaLaに移行した口で、買ってもらえた代わりに母が読んでからでないと、読む許可が出なかった。ただ、私が高校、妹が中学に入ったころ、全面禁止令が出て、『僕の地球を守って』ぐらいが最後だった、と思う。あとは立ち読みかな。
ともあれ、母は『銀河英雄伝説』がお気に入りで、母のメモに『銀河英雄伝説』人物関係図があった、と妹が現物を見せてくれた。宇宙物には全く抵抗がなく、母に昔『11人いる!』と『続・11人いる!』を読ませたら、宇宙大学入学試験の方はお気に召さず、つまり続編のスペースオペラが好きなようだった。
今回『銀河英雄伝説』のDVDを母に見せる前に私も見たが、前のようには戦いの状況がスッと入って来ない。退院前の打合せやら退院時の母の着替えの手配やら、何だか疲れているようで、いくら戦闘シーンが嫌いで苦手でもストーリーぐらいはちゃんと理解していたはずなのに全然ダメだった。母はマンガは喜んで読んでいるが、DVD鑑賞の様子を見ると、何だか遠い目をしているので、映像はまだ早かったかな、と思った。
因みに母は『ハリーポッター』の本も映画のDVDも持っていて(私もDVDは持っているのに)、校長先生のファンだ。祖父があんな感じだったからかなと思っている。
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