強迫性障害(確認強迫・潔癖・数唱)と共に生きる方法─社会福祉士が作ったOCDセルフチェックノート
はじめに:止めたいのに止められないあなたへ
「ガスの元栓、ちゃんと閉めたかな」
「手を洗ってもまだ汚れてる気がする」
「数字を唱えないと落ち着かない」
そんな日常の中で、私はずっと不安と一緒に生きてきました。
あなたも同じような経験がありませんか?
社会福祉士として人を支える仕事をしながら、自分自身の「確認強迫・潔癖・数唱」に悩んでいた時期があります。正直、今も完璧には消えていません。
このブログでは、私が「不安と向き合いながら暮らす」中で見つけた小さな変化や気づきをお話しします。
強迫性障害(OCD)当事者だけではなく、家族や友人、専門職などの人たちにとっても有益な情報になると思います。
有料部分には、タイプ別セルフチェックリスト+思考リセットワーク+行動記録をまとめたPDFを公開しています。
第1章:確認が止まらなかったあの頃
「鍵、閉めたよね?」
そう頭でわかっていても、体が勝手に玄関へ戻ってしまいます。もう一度確認しても、心のどこかで「鍵がかかっていないのではないか」と感じてしまうことが毎回のようにありました。
外出に10分以上かかるようになり、遅刻が増え、自己嫌悪も重なっていきました。
あるとき、自分でも笑ってしまうほど何度も同じ動作をしていることに気づき、「確認しても不安は減らない」という現実にようやく気づいたのです。
小さな気づき:確認しても「安心」は得られない
確認行為をしても安心できないのは、脳が「不安を処理しよう」と過剰に働いているだけです。
理屈ではなく、感情が「足りない」と感じてしまうのです。この「足りない」という不安が頭の中で大きくなり、脳を占拠してしまいます。
そうなってしまうと、確認行為を止めることができません。
そこで私が始めたのが、「確認したことをノートに書き留める」「確認行為をスマホで録画する」という小さな習慣です。
「○○を閉めた」
「電気を消した」
「確認済み」
書き残したり記録したことで、私の中で証拠が可視化され、思考が一度止まる感覚がありました。
効果は絶大で、習慣を始めた当初から確認行為を減らすことに成功しました。
第2章:潔癖と不安、どこまでが「現実の汚れ」なのか
外出先で手すりに触れず、帰宅後は手を何度も洗うことがあります。
除菌シートを持ち歩き、気づけば手が荒れてしまいました。加えて、手の清潔を保つ行為をしている時に自分が情けなくなったのです。
手だけではなく、誰かの咳やくしゃみがかかったのではないかと思い、全身が汚く感じていました。
「汚いものが怖い」というより、「安心できない自分」が怖かったのだと思います。
気づいたこと:恐れていたのは「菌」ではなく「不安そのもの」
洗っても不安が消えないのは、実は汚れではなく清潔にする行為自体が不安そのものだったのです。
ノートに「今日どんな場面で洗いたくなったか」を書き出すと、「外では不安が強い」「家の中だと比較的大丈夫」など、不安の「条件」が見えてきたのです。
条件がわかると対処方法が見えてきたのです。不安が強い外では主に除菌シートを使っていましたが、手を拭く順序を決めて拭き過ぎないように注意しました。拭く回数を減らすと不安に襲われますが、自分の中で「もう拭いたから大丈夫」と言い聞かせるようにしました。
なかなか自分の「大丈夫」を信用できなかったのですが、繰り返していくうちに信用できるようになってきます。
少し不安が残っていても我慢する時間を持つと、気づかないうちに不安が消えていることも発見でした。
そこから少しずつ、「洗わなくてもいい、除菌シートで拭かなくてもいい瞬間」を増やすことができました。
第3章:頭の中で数字を繰り返してしまう数唱の日々
数を唱えないと落ち着かないことが多くありました。決まった数まで確認行為や手洗いなどをしないと不安で仕方がなかったのです。
「3回唱えたら安心」
「4や9を避けたい」
「この回数までやったら安心」
そんな「数字のルール」に縛られていました。
この行動は「何か悪いことが起きないように」というおまじない的な安心行動でした。
数唱を我慢して得られた変化
ある日「数唱せずに3分だけ我慢する」と決めて、ノートに書きこんだのです。
最初は心臓がドキドキして苦しかったけれど、3分後、「何も起きなかった」という体験が安心を教えてくれたのです。
それ以降「数えなくてもいい時間」が少しずつ増えていきました。

第4章:不安は「なくす」ものではなく「扱う」もの
私は長い間「不安を消す」ことばかりを目指していました。
でも、ある日気づいたのです。
「不安を消そうとすると、不安が強くなる」
「不安を受け入れると、少し楽になる」
「不安を感じていい」と認めた瞬間、私の中で「戦う相手」がいなくなりました。
不安をゼロにするのではなく、不安を自分の中で扱えるものだと認識を変えたのです。
それに必要だったのが、ノートなどで証拠を作るということでした。
このノートがセルフチェックノートを作るきっかけになりました。
不安と向き合う中で、一番つらかったのは「どうしたらいいか分からない」ことです。
不安を消そうとしても消えなくて、気づけばまた同じ行動を繰り返している──。そんな自分を責めて、余計に苦しくなっていたのです。
でも、あるとき「書く」ということを始めてみました。
頭の中で渦巻いていた不安が、ノートの上で少しずつ形になっていくのを感じました。その瞬間、心の奥にあった「安心」が、少しだけ戻ってくる気がしたんです。
それ以来、私は「書くことで整える」時間を大切にしています。
同じように悩む誰かが、自分の不安をやさしく整理できるように──。そんな思いから、セルフチェックノートを作りました。
「自分を責めずに、不安と向き合うための道具」として、あなたにも手に取ってもらえたら嬉しいです。
あなたの不安を整理する1冊
「確認」「潔癖」「数唱」の傾向をセルフチェックできるワーク付きPDFを有料部分で公開中。
迷っているあなたも、まずは1ページ書いてみてください。
ここから先は
¥ 500
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
