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チャンピオンズリーグ、5枠目を掴むのはどの国か? -EPSの仕組み-

2024-25シーズンからチャンピオンズリーグのフォーマットが変更された。

これに伴い、出場枠が従来の32チームから36チームへと拡大。
その拡大された4チームの中にEuropean Performance Spotsヨーロピアン・パフォーマンス・スポッツEPS)と呼ばれる枠が2つある。

4大リーグに与えられる5枠目」という言い回しだと、耳馴染みが良いかもしれない。

EPSは前年度のUEFA主催大会で好成績を収めた上位2カ国に与えられるもので、今季この枠からCLに出場していたのはドイツのドルトムントと、イタリアのボローニャだった。

この枠を来季25-26シーズンはどこが掴むのか?
超絶ややこしいEPSの仕組みを紐解きながら、検証してみたい。


なお、先に結論だけ言ってしまえば、現状ではイングランドスペインが優位な立場にいる。(2025年3月末)



はじめに

まず、前提を2つ提示しておきたい。

UEFA主催大会とは、チャンピオンズリーグ(CL)とヨーロッパリーグ(EL)とカンファレンスリーグ(ECL)の3つの大会を合わせた総称を指す。

各大会で戦っているのはクラブチームレベルながら、UEFA主催大会を通じて、国ごとでも成績を争っている

EPSは、成績の良かった国に対して与えられるもの。

なので正確に表現するならば、去年EPSの枠が与えられたのはドルトムントとボローニャではなく、ドイツ(ブンデスリーガ)とイタリア(セリエA)だったということになる。



EPSの決定プロセス

来季(25-26)のEPSは、今季(24-25)のUEFA主催大会で各国の所属クラブが収めた成績によって決定される。

EPSを決定する大きな流れは、以下の4ステップ。

1.各クラブがそれぞれの大会を通じてポイントを獲得していく。

(勝ち点とは別物)

2.各クラブが得たポイントを国(リーグ)単位で合算し、国全体の合計獲得ポイントとする。

(+αの部分は後述)

3.その合計獲得ポイントをチーム数で割り、平均値を算出。

(小数点第4位で切り捨て)

4.シーズン終了時にこの平均値が高かった上位2カ国に、来季のEPSが与えられる

(UEFA公式サイトより)

という流れ。

合計獲得ポイントや平均値、現状のランキングといった情報は、UEFAの公式サイトにアクセスすればすぐに確認できる。


EPSの判定の面白い点は、獲得した総ポイントではなく、平均値を基準としているところ。

平均値の場合、敗退するチームが増えていく大会の中盤以降で、割り算の分母が大きい方が数値は伸びにくく、不利になる
今季EPSにより出場枠を増やしていたイタリア(8枠)を見ても、総獲得ポイントではスペインよりも上にいるものの、平均値ではスペインの下にいる。

リーグで5〜7位前後のクラブに1枠与えるよりも、リーグトップレベルのクラブが少数精鋭で出場する方がポイントは高くなりやすい、ということ。
EPSの枠が毎年おなじ国にいかないようにとの配慮なのだろうが、なんとも上手くできている。

また、平均値であるが故に、実は4大リーグ以外であってもEPS獲得のチャンスはゼロではない。もちろん可能性としては低いが、ポルトガルやオランダがこの権利を得て、翌年の出場枠を増やすことだって一応はあり得る。

もしも去年よりも前からEPSが有ったとしたら、獲得していた国は以下のようになっていた。

23-24:イタリア、ドイツ
22-23:イングランド、イタリア
21-22:イングランド、オランダ
20-21:イングランド、スペイン
19-20:スペイン、ドイツ
18-19:イングランド、スペイン

(やっぱりプレミアが強い)



ポイントの獲得方法

現在の状況を知るためには、UEFAのページにアクセスするだけで事足りる。
ただ、シーズン終了時点でどうなっているかを展望するためには、ポイント付与の仕組みに対する理解が欠かせない。

ポイントの獲得方法は2つある。

1.勝敗
  ・勝ち:+2
  ・引き分け:+1
  ・負け:0
(勝ち点ではありません)

2.ボーナスポイント
  ・順位ボーナス
  ・進出ボーナス

少しだけ例外あり(後述)

1.勝敗による獲得ポイント

これは、どの大会であっても変わらない

CLのリーグフェイズであっても、ECLの決勝トーナメントであっても、勝ったクラブには2ポイントが入る。負ければ0。

PK戦での決着は記録上引き分け扱いなので、1ポイントとなる。


2.ボーナスポイント

ボーナスポイントは勝敗以外の部分に対して付与される。

・リーグフェイズ終了時の順位ボーナス
・決勝トーナメントのラウンド毎の進出ボーナス

順位ボーナスはとても細かく設定されていて、その詳細は以下の通り。

(UEFA公式サイトより/14位以降も続いている)

今季CLのリーグフェイズを1位で突破したリバプールは、順位ボーナスとして最も高い、12ポイントを獲得したことになる。

先ほど例に挙げたマドリーはというと、CLのリーグフェイズを11位で終えている。なので、順位ボーナスとして獲得したのは9.5ポイント。

クラブが得たポイントは、EPSの判定において国(リーグ)が得たポイントとして合算されるため、見方を変えればスペイン(ラ・リーガ)が9.5ポイントを得たという風に捉えてしまっても差し支えはない。


進出ボーナスは、各ラウンドで勝ち上がる度に付与される。

ベスト16、準々決勝、準決勝、決勝に進出する度に以下のポイントを付与。

・CL +1.5ポイント
・EL +1ポイント
・ECL +0.5ポイント

勝敗によるポイントはどの大会でも一律であったのに対し、ボーナスポイントに関してはCL、EL、ECLで差が生じている



ポイント計算の例

またまたマドリーを例に取り、実際に計算してみるとこんな感じ。

リーグフェイズ成績:5勝0分3敗(10ポイント)
リーグフェイズ最終順位:11位(9.5ポイント)
決勝トーナメント進出ボーナス:あり(1.5ポイント)
決勝トーナメントベスト16:1勝1敗(2ポイント)
準々決勝進出ボーナス:あり(1.5ポイント)
決勝トーナメント準々決勝:いまここ

合計:24.5ポイント

これが現時点で、マドリーが獲得しているポイントになる。

ちなみに、UEFAではこのポイントを Club coefficients(クラブ係数)と呼び、クラブランキングやらシード権やらの指標として使用している。



例外

今のマドリーの獲得ポイントの計算には、実は1つ、抜けがある。

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