しゃべるコラム6「体力勝負」山森みず季
最近、zoomを使うリモートでの用事が多く、気づけば1日中机に座って画面ばかりを見ているという日が多くなりました。就活のための説明会や他の打ち合わせに参加することが目的なので、画面を見る時間を減らすことはできません。だけど、体を動かしていないし、目に良くないので、できるだけ画面から目を離さないといけないなと思っているところです。
そこで、新しい趣味、楽しみにしたいと思っていることがあります。それは博物館巡り。今日は博物館の話をします。
最近行って楽しかった博物館は、大阪府吹田市の万博記念公園にある国立民族学博物館です。メインの展示は、世界を大きく5つの地域に分けた、地域展示と、通文化展示という地域の区切りがない文化ごとの展示。地域展示はオセアニア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、それに日本を含むアジアの5つに分かれ、それぞれの地域の人達が生活の中で使っていた道具が展示されています。冠婚葬祭で使われるような目立つものもありましたが、日常生活で使われる道具が多く、生活の様子を想像しやすく感じました。
印象に残ったのは、オセアニア展示にあった、石貨(せっか)。ミクロネシアのヤップ島で使われた石の貨幣です。石灰岩でできていて、ドーナツのように真ん中に穴が開いています。他の島にカヌーを作ってもらった時のお礼や、結婚式などの儀式の時に贈答品として贈ることが目的です。驚くのはその大きさ。お金というと手のひらにのるサイズを想像します。しかし、展示されていたのは、直径1メートルほどの大きさ。現地の石貨の写真を見ると、人の背丈より直径が大きいのです。材料の石灰岩はヤップ島では採れないので、違う島から採って来ていたそう。運ぶだけだけでも大変だし、機械のない時代から巨大な石を切り出して作っていたことを想像すると、とても大変です。
その日、すべての通常展示を見ることはできませんでした。全体の3分の1も見られていません。それでも2時間半かかりました。説明文を一つ一つ読もうとしたけど、途中から飛ばしました。本当に展示は盛りだくさん。次は、一日かけて見に行こうと思っています。
博物館めぐりは、生まれつき足が不自由でつえをついている私にとっては、体力勝負でした。途中で休憩することもあります。だけど、それでもいいんだと思えるようになりました。自分の足で展示を見て回るから、のぞき込んだり遠くから見たり、いろんな工夫をしながら、自分の知らないことを知ることができます。歩き回って疲れることも含めて魅力です。
写真は、音楽フェスのはしり的存在と言われる、ウッドストック・フェスティバルのポスター。通文化展示の音楽エリアにある。
