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お祈りメール①【連載台本・世にもになるまで書いてみた・64作目】

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○ 空港・待合ロビー

 とある空港。多くの人で賑わっている。大半の人が白色コーデ。
 主人公 ロビーの椅子に座り、1人パソコンで作業中。
 腕時計を見る。搭乗時刻まで1時間を切っている。

主 (語り)
  もうこんな時間か。
  この資料だけは何とか時間内に完成させたいところだ。
  あ。そうだ。土産も買わなければ。
  ・・・間に合うか? いや、間に合わせる。
  それが俺みたいな「デキる会社員」として当たり前の行動だろう。

 主人公 大きなクシャミをする。
 周りの人が思わず彼を見つめる。

主 (小声かつ鼻声で)・・・すみません。
  (語り)・・・さっきからくしゃみが止まらない。
  というより今日は朝から風邪っぽい。
  ・・・間違いなく昨晩泊まったカプセルホテルのせいだろう。

○ カプセルホテル・客室

 主人公 凍えながら毛布に包まっている。

主 (語り)
  運の悪いことに、俺の部屋だけエアコンが壊れていた。
  キンキンに冷えていたかと思えば・・・

 数時間後、毛布を脱ぎ捨てるほどの暑さに。
 主人公 汗だくになりながら横になっている。

主 (語り)
  まるでファラリスの雌牛のような灼熱地獄に。
  俺はこの寒暖差にやられた。
  ツイてなかったとはいえ、体調管理もできないとは・・・
  ・・・「デキる会社員」として情けない限りだ。

○ 空港・待合ロビー

 主人公 途中咳払いをしながらも作業を続ける。

主 (語り)
  よし。もうすぐ一段落つきそうかな。
  このあと一旦土産屋に行って、戻って来たら再開するか・・・
  ・・・あれ。チケットどこやったっけか。

 主人公 チケットを探し始める。
 スーツのポケットに手を入れる。チケットの感触。

主 (語り)
  ・・・よかった。あった。家出る時も確かめたし大丈夫か。
  さてと、土産屋は・・・

 そんな主人公のパソコンに一通のメールが。

主 (語り)
  何だ?人事課から? ・・・え?

 主人公が目にしたのは「お祈りメール」。
 「今後のご活躍をお祈りしています」という文言
 俗にいう「お祈りメール」。

主 (語り)
  ・・・・・・送信ミスか? 
  就活生に送るメールだろこれ。間違えてんじゃないよ全く・・・
  「お世話になっております。送っていただいたメールですが・・・

 主人公 人事課に誤送信であると返信。
 なぜか送信エラー。

主 (語り)
  あれ? 変だな。Wi-Fiは繋がってるはずなのに・・・
  ・・・仕方ない。別に急ぎの要件ではないだろうし、後で返信するか。

 主人公 ノートパソコンをカバンにしまう。
 タイトルテロップ『お祈りメール』


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