カンペ②【連載台本・世にもになるまで書いてみた・51作目】
前回はこちら!
これまでの話はこちら!
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○ 夜の公園
ドラマの撮影中。
主人公のナレーション。
主 (ナレーション)監督にアドリブ演技が気に入られた俺は
深夜ドラマにレギュラー出演することになった。
しかも弁護士を目指す大学院生の【役名】という
名前付きのちゃんとした役。
・・・まぁ、アドリブではなく「ヤツ」の指示なのだが。
今日は告白シーンの撮影中。しかし俺は一つ不満があった。
主人公 汗だくになっている。
主 (心の声)何だよ「一生あなたの弁護人で居させて下さい。」って!
いくら何でもダサすぎるだろ! 言いたくないなぁ・・・
・・・え?
「ヤツ」 今度は主人公の目の前に現れる。
明らかにカメラに映り込んでいる位置。
主 (心の声で)おい! 映り込んでるって!
「ヤツ」が持つカンペには「自分の言葉でプロポーズ」という指示。
主人公 カンペの指示に納得したのか、その場に突然立ち止まる。
女 ん? どうしたの??
主 (跪いて)・・・好きです。結婚して下さい。
女 え・・・!?
相手役の女優 突然のアドリブ演技に驚くが、
空気を読んでそのまま演技を続ける。
女 (コクリと頷いた後)こちらこそ・・・ お願いします。
主 ほ、ほんとですか!? ありがとう・・・ございます・・・!
主人公のナレーション
主 (ナレーション)この演技が評判を呼び、
今度は連ドラのレギュラーまでゲット。
しかもキーパーソンの役。
名も無き役ばかりだった頃と比べると夢の様だった。
そして「ヤツ」はドラマ以外の現場でも姿を見せた。
○ バラエティー番組のスタジオ
トークバラエティの収録中。
主人公 連ドラの番宣で出演。目の前には絶品グルメ。
アシスタントMCが進行していく。
ア 今日は皆さまに都内随一の高級焼き肉店
【店名】の極厚ハラミをご用意致しました!
それではどうぞご賞味ください!!
出演者が食べ始める。余りの美味しさに全員至福の表情を浮かべる。
司会者が出演者に食レポを振り始める。
司 【主人公の隣に座る俳優名】さん、いかがですかお味は?
俳 そ、そうですね・・・ とってもおいしくて・・・ おいしいです。
俳優 慣れていないのか上手く食レポができず、スタジオも変な空気に包まれる。
司会者 すかさずフォロー
司 そ、そうですよね!
もう「おいしい」以外の言葉が見つかりませんよね~
さ!【主人公名】さんはいかがでしょう?
主 そうですね、お肉がとても柔らかくてこれなら牛一頭分・・・
いや、牧場が無くなるくらい食べれますね!
司 (大笑いして)なるほど!
さっすが【主人公名】さん!
面白いコメントありがとうございます~
主 (わざとらしく)いえいえそれほどでもぉ~
主人公のコメントで共演者や観覧席に笑いが。
主人公 しめしめとした表情。視線をカメラに向ける。
主人公のナレーション
主 (ナレーション)今のコメントも「ヤツ」のカンペが考えてくれた。
おかげで俺は「バラエティもできるコミカルな俳優」として
認知されるように。
もちろんオファーも殺到し、一躍「時の人」となった。
そんなある日。久しぶりに同級生と集まることとなり・・・
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