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もうひとつの伊勢神宮|いにしえの森の静寂

旅の始まりは、一枚の写真

静寂を切り取ったような
一枚の写真に
ふと、目が釘づけに。

雑誌で見かけた
伊勢神宮の写真。

樹齢数百年の深い森。
静かな参道。
厳かな空気。
二千年前から続いている、
ゆるやかな時の流れ。

この凛とした静けさの中を
歩いてみたい。
実際に、自分の肌で感じたい。

そんな気持ちで
いっぱいになりました。

外宮の境内にある多賀宮へ続く石段


三日後、私は伊勢へ。
一泊二日のひとり旅です。

時々、衝動的に
旅に出たくなります。
そんなふうに始まる旅が
結構好きで。

なんかちょっと
ドラマチックな感じがして
ワクワクするんです。

頭であれこれ考えて
もたもたしていると
だんだん腰が重くなって
旅に行きたい気持ちが
萎えてくることも。

だから、心が動いた瞬間の
「直感」を
大事にしたいなあと。

別宮という、もうひとつの伊勢神宮


伊勢神宮って
内宮と外宮のことだと
思い込んでいました。

でも実は
これ以外の別宮なども含めて
全部で125のお宮から成る
壮大な神社だった!

遥か昔から
広大な神宮の森の中に
こんなにもたくさんの
神社があるなんて。

特別な神域、聖地っていうけど
いったいどんな感じなの?

知れば知るほど
「別宮」にも
行ってみたいと思うように。

月読宮|音がすっと消える瞬間


内宮の喧騒から離れ
しばらく歩くと
別宮「月読宮」の鳥居が
見えてきます。

御祭神は月読尊。
夜を司る月の神様で
天照大御神の弟神。

鳥居を抜けると
空気が一変します。

まるで別世界に
足を踏み入れたかのような
不思議な感覚。

月読宮の参道


人の気配がない
鬱蒼とした森。

砂利が敷かれた
細く長い参道。

聞こえるのは
鳥のさえずりと
ザッザッという
自分の足音だけ。

深い静寂と
ひんやりと澄んだ空気。

自然と心が洗われていくような
身も心も整えられていくような
そんな感覚に包まれました。

倭姫宮|ひとりになれる場所


五十鈴川駅から二十分ほど歩くと
突然、巨大な白い鳥居が現れます。

あまりの大きさに
びっくり。

そのすぐ横に
別宮「倭姫宮」の鳥居。

まるで深い森の入口のように
ひっそりと
佇んでいました。

倭姫宮の参道

歩くほどに
車の音が遠のいて

鳥のさえずりと
さわさわと葉の揺れる音に
包まれていく。

参道の両脇には
背の高い木々が並んでいて

空は細く切り取られ
次第に木陰が
濃くなっていく。

凛とした
澄んだ空気というより
包み込むような
凪のような静けさに
満ちていて。

派手さのない簡素な社殿は
森の緑と
美しく溶け合って

清々しい風が
静かに通り抜けていました。

倭姫宮の社殿

倭姫宮は
「倭姫文化の森」という
広大な丘陵地の中にあります。

ルネサンス様式の博物館や
日本庭園のある美術館。
季節の花を楽しめる小道。

自然の中で
ゆっくり散策を楽しみました。

とにかく人がいなくて
空いているので
開放感この上ないです(笑)

ルネサンス様式の神宮徴古館

静かな伊勢を歩いて


今回の一泊二日の
ひとり旅で訪れたのは
内宮・外宮と、二つの別宮。

太陽の光に満ちた、清々しい内宮。
力強く、どこか厳かな空気をまとう外宮。

どちらも素晴らしい!

でも、なぜか
強く記憶に残っているのは
ひとりで静かな時間を過ごした
小さな別宮でした。

誰もが行く場所じゃなくても
心が動くことはあります。

むしろ、ひとりで
静かに過ごせたからこそ
五感が冴え
自分の心の動きに
敏感になれたのかもしれません。

またいつか
静かな伊勢を
歩いてみたいな。

心に残る
いい旅になりました。

外宮の古殿地


おまけ|ささやかな愉しみ

旅の楽しみは
旅先のクラフトビール!

おかげ横丁の伊勢角屋麦酒で
テイクアウト。

喧騒をはなれ
静かな五十鈴川のほとりで
ひとやすみ。

川のせせらぎに
癒されました。



旅の空気を、少しずつ


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