「男上司」が「女部下」を提訴し示談金を受け取ったといういこと
暴力でも罵声でもないが、感情をぶつけることで相手を追い詰める行為は、近年「不機嫌ハラスメント」と指摘されている。
栃木県内の自治体で働く30代の男性職員は部下の女性によるこうした行為により心身の不調をきたし、休職に追い込まれた。男性は今春、慰謝料を求めて提訴し、女性が3万円を支払うことで和解が成立。男性は「相手が部下でもやられたら傷つくし怒りもわく。こうした訴えができることが抑止力になれば」と話す。
このニュースを見て、女性の私は、どこかホッとしていた。
強者的立場でも被害を訴えて良い
「強者的立場でも被害を訴えて良い」というとそりゃ当たり前だと思うが、世間はそれを許してくれていただろうか?
確かに立場が弱い者は「世間の目」で守るべきだが、それが行き過ぎて強者の声が押し殺されている気がする。
男性が性被害を訴えれば「ご褒美だろ」などと茶化される。
夫が妻のDV被害で声を挙げれば「甲斐性なし」と言われる。
上司は何がパワハラでキャリアを壊されることを恐れて部下の横暴なふるまいを指摘できない。
親が愚痴をこぼせば「産んだ親が悪い」「毒親」などと言われる
強者的立場だからって傷つかないなんてことは一切ない。
昨日投稿した「恵まれ税」にも通ずる話だ。
弱者を過度に守る社会の末路予想
①弱者を攻撃する理由を与えてしまう
SNSを見ていても、弱い立場を守ることに疲弊している人をよく見かける。
ナマポはズルい
シンママで悠々自適w
また非課税世帯優遇かよ
高齢者の自己負担率増やせよ
女性専用〇〇や女性限定サービスは差別だ
弱い立場のマイナスを0にするどころかプラスにし、強い立場が割を食う社会は、結果として強者が弱者を攻撃する理由を与え、弱者も強者も生きづらくなってしまうのではないだろうか。
実際、昨今のSNSでは上記のような発言が一部の層に支持されている。
まだまだ「屁理屈」レベルの投稿が多いが、まともな人にもふつふつと共感が芽吹き始めたら、そして大衆の扇動が上手い人が行動を起こしたら、どうなるか分からない。
②弱者が弱者思考のまま強者になってしまう
また、弱者の過度な優遇は、弱者が弱者思考のまま強者になってしまう恐れもある。
「ツイフェミ(フェミニストではなく)」の声がデカいのも、その結果だろう。同じ女としても、「男を下げてでも女を優遇させたい」というような要望は同意しかねるし、現代日本では女性はもう「社会的弱者」ではないだろ、とも思う。
(もちろん出産というキャリア的ハンデや男性と比較したときの体力のなさなど、身体的差異に起因する差別や被害者になりやすさもあるが、就活・選挙・入試など社会への参加権はあるという意味で。)
また、かつて尊敬される職業だった教師なんかは、保護者や児童の立場を守る風潮が過剰になったことで、今や弱者とも言える立場になっている。そのせいか、教育現場は人手不足だと聞く。
各種消費者法や「お客様は神様」という言葉により、かつて守られるべき立場だった消費者も、今やSNSの投稿一つで企業の信頼を失墜させられる強者に転じた。サービス提供側は客の過剰な要求対応に追われ、もはや接客業なんかは完全に「客>>>店」だ。
この例に挙がる「女」も「保護者」も「消費者」も、"今や強者である"という自覚はなく、弱者気分を振りかざして過剰な要求を通そうとしているやつがいるから質が悪い。
…という末路を食い止めるきっかけになるのでは
今回のニュースでは、女性より立場が高い男性、部下より立場が高い上司が、被害者として声を挙げ、わずかでも示談金を勝ち取る事例ができた。
強者でも声を挙げていい。
強者が弱者を訴えてもいい。
そして、弱者が強者に何しても良いと、思いあがるなよ。
…もちろん、私も気を付けないとね。
あとは被害者の彼が、周りからの心無い声に晒されないことを願うばかりだ。
おまけ:フキハラってなんやねん
なんでもかんでも「ハラスメント」、大小問わずに「ハラスメント」、男も女も「ハラスメント」。
こんなに軽々しくハラスメントって言葉を使ってしまうと、本当に向き合うべき課題も軽視されてしまわないか?
「いじめ」という言葉もそうだが、「権利侵害」「名誉棄損」「暴行」など、軽視すべきでない問題は軽視されづらい言葉を使った方がいいと思うが、どうだろう。
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