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「しっくり言語化された意見が正しい」みたいな風潮怖くね

「めっちゃしっくりきました!」
「言語化ありがとうございます!」

そんなやりとりがSNSでは繰り返されている。

確かに「よく分からんモヤモヤ」に説明が付かないのは余計モヤモヤするし、説明が付くと安心するのは分かる。

でも、その真偽を考慮せずに「なにやらしっくりくる説明がある!これが正解だ!」としてしまうのはよくないんじゃないかなぁと、最近憂慮している。

当事者のいない結論

特にこの現象は「相談回答系のショート動画」で起きる。

さっき見たのが、「好きな服を着るとボディラインが強調されるが、他人からどう見られるかが気になる」という質問に「そういう服が好きなのに見られ方が気になるのは矛盾だ、性的な目とか、見られ方も含めて服を選ぶべき」みたいな回答。

(本来は原文ママ載せるべきだろうが、インスタだったのでどの動画か遡れなかった…)

かなり端的で厳しい回答をするのがウリなのだと思うが、あまりにも質問者の意図を汲まな過ぎるなぁと思った。

ボディラインが強調されるのはプラスサイズさんだからかもしれない。胸の大きさや骨格のせいかもしれない。そもそも、知りたかったのは「他人の目を気にすべし」ではなく「一般的にどう見られるか」だったのではないか。

こんな風に、一つのコメントや質問を、本人が弁明できない形で結論付けて賞賛を得る感じの投稿が多いが…なんかそれでええんか?という危機感を抱いてしまう。

全く同じ意見なわけなくないか?

これは受け取り手の問題だが、

「完全に思ってたこと言語化されてます!」
「それが言いたかった!言語化すげぇ!」

の一言で完了してしまっていいのだろうか。

全く同じ意見って、そんなことあるか?
そもそもあなた、この事象に「意見」持ってたんですか?
それっぽい「しっくり」に出会えた気持ちよさだけで賞賛してません?

確かにモヤモヤした感覚に「しっくり」くる快感は分かる。

でも、他人の言葉で説明されたものはどこまで行っても「他人の意見」だ。

そこで「完全に同意見だわ」となったところで、他の視点での意見が出てきたときに、どうするんだろう。

「それは前提が限定的すぎないか?」
「そもそも比較対象がおかしくないか?」
「これってポジショントークでしかないのでは?」

など、いろんな視点で考えてこそ「自分の意見」だし、もし今後同じ事象が別の視点で出てきても「自分の意見を出すための、別の視点の意見」として受け入れられるだろう。

他人の意見に乗っかるのと、自分の意見を出すのでは、全然違うぞ、と思う。

乱暴に正解を投げつける投稿は需要がある

私もインスタで発信活動をし、よく質問に回答していたが、かなり慎重だった。

質問箱への質問は短文なので、相談に至った意図や背景を読み取るのにかなり苦労した。

正解がない事象に関しては「こういう意見もある」「こういう場面もある」「難しいよね」という風に着地していた(これが正解かはわからんが)。

インスタの質疑応答系の動画を観てると、その「背景や意図を汲みとる」という作業をすっ飛ばして、決めつけで「正解」を投げつけるみたいな投稿が多いな~と感じる。

あろうことか、質問者やコメントを叱りつけるような口調の動画とかね。

(あれ、心臓がヒュっとなるから出てこないでほしい)

そういう風にやれば伸びるって、どっかのスクールで教えてるのだろうか。

まぁ、バンっと「正解」を教えてくれる人って一定の需要があるし、伸びるんだろうね。

まぁ私も「言語化うまいですね!」「それ思ってました!」なんて言われるとつい嬉しくはなってしまうけど、だからって一元的な見方で当事者不在の「しっくり」を生み出しコンテンツ化するのは、かなり乱暴だなと思う。

「本当のこと」なんて1分の動画に収まらない

残念ながら、「本当のこと」はなんでもかなり複雑で、「これが正解です」とは言えない。

たとえば「この事件は誰が悪い?」みたいなのだって、法律に照らし合わせるのか?倫理観や一般的な感覚で考えるのか?で答えは変わる。
被害者側と加害者側で見えてるものや感じたことは違うだろうし、悪魔の証明になることだって多々ある。
そもそも、誰が悪いかなんて民間人が決めることでもない。

「本当のこと」なんて、すごーく複雑で、インスタ映えしない、おもしろくないものなのだ。

たかだか1分のショート動画で、「これが正解です」「質問者さんは間違ってます」なんて説明できるわけがない。

…まぁ誰もそんな真面目にインスタなんて見てねーよ!と言われたらそれまでだが。

大多数の「しっくり」を生むために、「本当はそうじゃないのに」と傷つく人がいるだろうなと思うといろいろ言いたくなってしまった。

あと最近言語化言語化うるせえなって(本音)


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