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【家電恋愛小説】花を届けたその玄関に、母の安心と私の恋が咲いていた



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防犯のために選んだはずのドアホンが、
知らない誰かとつながる“合図”になるなんて、
あのときの私は、まだ知らなかった。


怪しいチャイムと、母のことチャイム


Image by morn in japan from Pixabay


「また来てたらしいよ、あの人。チャイム鳴らして…」

ニュース番組で流れたのは、怪しい訪問者の映像。
最近は、テレビドアホンが捉えた記録が証拠になるケースも増えているらしい。

その言葉に、真っ先に思い浮かんだのは、母の顔だった。

一戸建てで独り暮らし。
少し頑固で、機械も苦手で、「私は大丈夫よ」と言いながらも、
年々、小さくなっていく背中が、どうしても気になっていた。

敬老の日も近い。
何か“安心”を贈りたいなと思っていた、その矢先だった。



見慣れないドアホンと、やさしい声


Image by rawpixel from Pixabay


「カオルさん、花の配達お願いできる?」

翌日、花屋のパート先で店長に頼まれたのは、
お店から徒歩5分ほどの、三階建てのスリムな一軒家。

モノトーンの外壁に、きれいに並べられた植木鉢。
さりげない美意識がうかがえる、センスのいい家。

玄関のチャイムを押すと、すぐに応答があった。

「はい、どちらさまですか?」

スピーカー越しに響いたのは、静かで落ち着いた男性の声。

──テレビドアホン? でも、見たことないタイプかも。

数秒後、彼が玄関を開けた。

そこには、きれいに整えられた玄関と、
その奥に、黒縁メガネをかけた男性の姿が。

「こんにちは。SwitchBotのテレビドアホンなんです。
最近つけたばかりで、ちょっと緊張しますね」

白いシャツにカメラバッグ。
穏やかな雰囲気と、控えめな笑顔。

「すみません、お花のお届けです。今日がお誕生日かと…」

どきどきしながら手渡すと、彼はうれしそうに受け取ってくれた。



玄関前の、ちょっといい会話



Image by Laszlo Toth from Pixabay


「このドアホン、賃貸でも使えるんですよ。
貼るだけでOKだから、工事もいらなくて」

「えっ、そんな簡単に?」


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「はい。しかもバッテリーがすごく長持ちで。
一度充電すれば、2年8か月も使えるらしくて。
スマホで確認もできるし、夜間でも明るく映るナイトビジョンも搭載されてます」


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「……それ、うちの母にぴったりかも。
一人暮らしで、最近ちょっと心配で」

そう口にした私に、彼はふっと表情を和らげた。

「もしよければ、購入の相談、僕でよければお手伝いしますよ。
機械の話、つい熱が入っちゃうので」

「……えっと、じゃあ、お願いしてもいいですか?」

思わず目をそらしてしまった私に、
彼はすこしだけ声を柔らかくしてこう言った。

「その花、届けてくれたのがあなたで、よかったです」



LINEで、少しずつ



UnsplashDavid Tipが撮影した写真


その日の夜、私は思い切って彼にLINEを送った。

「さっきのドアホン、やっぱり気になっていて…
母にプレゼントしたくて、いろいろ教えてもらえたら嬉しいです」

カオル

するとすぐに、
「もちろん。仕様のリンク、送りますね」と返信が届いた。

カタログや動画のURLに加えて、
「設置は一人でも大丈夫ですよ」といった優しいアドバイスまで。

彼の言葉はどれも丁寧で、
“詳しい”というより“思いやりがある”という印象だった。

やりとりを重ねるうちに、気づいてしまった。

──ああ、私、もう一つ欲しくなってる。

母のためのドアホンと、
誰かとつながる、あたたかい時間。



母の家で、カチッと安心を



翌週届いたSwitchBotのテレビドアホンを持って、
私は母の家を訪れた。

「まぁ、すごいわね。これが最近のインターホン?」

貼りつけて、コードをつなげて、
スマホと連携して……作業は本当に簡単だった。

「ナイトビジョンもあるし、ピンポンの履歴も残るし、
なにより声も映像もクリア。すごいね、最近のは」


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母もすっかり気に入ってくれたようで、
玄関先でぴょこんと手を振ってくれた。

私はその姿をスマホでパシャリ。


ピンポン越しの恋、ちょっとだけ前へ


Image by Jill Wellington from Pixabay


夜、自宅に戻った私は、
母の笑顔が映った写真を添えて、彼にメッセージを送った。

「無事つけられました!母もすごく喜んでます☺️
あの、ちょっとだけ本音を言うと…
設置を通して、あなたと繋がれたのがいちばん嬉しかったです」

カオル

ドキドキしながらスマホを見つめていたら、数分後。

「写真、すごくいいですね。
カメラのせいかもしれませんけど……
撮った人の優しさまで映ってる気がします」

蒼也

画面の文字が、静かに心を揺らした。

そして、続けてこう書いてあった。

「今度お時間あれば、スマホ連携の設定もお手伝いしますよ。
お礼に、またお花をいただけたら嬉しいです」

蒼也

思わず、息をのんだ。

「……またお花、届けに行ってもいいですか?」

カオル

私のその問いに、彼から届いた最後の一文。

「もちろん。
でも次は、チャイムを鳴らす前に教えてください。
僕が、玄関で待ってますから」

蒼也

そのとき、心の中で、
「ピンポーン」と可愛い音が鳴った気がした。



恋のセキュリティ、万全です



UnsplashHeather Mountが撮影した写真


玄関を守るドアホンのように、
この人が、そっと私の心も守ってくれる気がした。

ひとりの生活に、もうひとつ“安心”が増えたこと。
そして、もうひとつ、“予感”が芽生えたこと。

それが、今年いちばんの贈り物だったかもしれない。




読んでいただき、ありがとうございました。また次回もお会いしましょう!




配線いらずで、すぐに使えるのが嬉しいです。
2年以上も充電が持つなんて、正直びっくりしました。
取り付けも簡単そうなので、機械が苦手な母親にも勧めやすいです。
これなら、何かあった時もすぐに確認できて安心ですね。



◇ 家電恋愛小説 ◇



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■見出し画像 UnsplashRaychanが撮影した写真


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