防衛資金を決めたあと、いくらから投資に回していいのか?
こんにちは、そのはです。
以前、防衛資金に関する記事を書きました。
防衛資金の金額が決まると、次に多くの人が止まります。
それは「何に投資するか」ではなく、
「毎月いくらなら投資に回していいのか」が分からなくなるからです。
ここが曖昧なままだと、投資は気分で増えたり減ったりします。
相場が上がれば増やしたくなり、下がれば止めたくなる。
でも、資産形成で本当に大事なのは、そういう判断を毎度しないことです。
この記事では、防衛資金を決めたあとに、どこから投資に回していいのかを整理します。
投資銘柄選びの前に、まずは「入れていい金額の決め方」を固めるイメージです。
防衛資金を決めても、まだ迷うのは普通
防衛資金の記事では、生活費の何か月分といった雑な基準ではなく、
自分の生活設計に合わせて必要額を決める考え方を書きました。
ただ、防衛資金の金額が決まっても、それだけでは毎月の投資額までは決まりません。
たとえば、防衛資金を200万円と決めたとしても、
「じゃあ今月からいくら積み立てればいいのか」
「貯金がまだ少し不安な気もするけれど、投資は始めていいのか」
「生活費が余った月だけ投資すればいいのか」
このあたりは別の論点です。
ここを曖昧にしたままだと、毎月の判断がその場しのぎになります。
資産形成は、判断が多いほど続きません。
逆に言うと、最初に数字を置いてしまえば、あとはかなり楽になります。
投資に回していいお金は「余ったお金」ではない
よくある考え方に、「生活して余ったら投資する」があります。
一見すると堅実に見えますが、資産形成という意味ではあまり強くありません。
理由は単純で、余りは毎月ぶれるからです。
外食が増えた月、旅行があった月、家電を買った月。
そういう月は余りが小さくなります。
逆に、たまたま出費が少なかった月は余りが大きくなります。
このやり方だと、投資額が生活の偶然に引っ張られます。
結果として、継続しにくいです。
投資に回すお金は、「最後に余ったお金」ではなく、先に設計しておく数字の方が扱いやすいです。
もちろん、その前提として生活ラインと防衛資金がある程度固まっている必要はあります。
ですが、そこが決まっているなら、次にやることは「余りを待つこと」ではなく、「毎月の入金額を決めること」です。
資産形成は、気合で続けるものではありません。
仕組みにして、迷わず続けられる形にした方が強いです。
どこから投資に回していいのかは、この順番で考える
投資額を決めるときは、次の順番で考えると整理しやすいです。
まず、毎月の手取りがあります。
そこから生活に必要なお金があります。
次に、防衛資金がまだ未達なのか、すでに到達しているのかを見ます。
そのうえで、投資に回す基準値を置きます。
大事なのは、「残ったら投資」ではなく、「この金額は先に入れる」と決めることです。
ここでいう投資額は、毎月の生活を削って無理やり入れる金額ではありません。
生活を維持し、防衛資金の方針も踏まえたうえで、それでも継続できる入金額です。
つまり、見るべきなのは一時的な余りではなく、継続可能な入金枠です。
この考え方は、月の3つの基準値の記事とも繋がっています。
毎月見るべき数字を固定しておくと、資産形成はかなり楽になります。
まずは2パターンに分けると決めやすい
2つのパターンに分けて考えてみましょう。
1. まだ防衛資金が貯まり切っていない人
この場合は、基本的には防衛資金の積み増しが優先です。
生活の土台が不安定なまま投資額だけ増やすと、下落時や想定外の出費があったときに崩れやすくなります。
ただ、ここで投資を完全にゼロにする必要があるかというと、そうとも限りません。
私は、まずは少額でも投資を始めるステップに意味があると考えています。
月数千円でも構いません。
実際に積み立てを動かし、値動きを経験し、投資を生活の中に置くこと自体が大事だからです。
投資は、知識だけで始めたつもりになりやすいです。
でも、実際に月3,000円でも5,000円でも動かしてみると、見え方がかなり変わります。
「自分は下がったときにどう感じるのか」
「積立設定をしたら本当に放置できるのか」
「銀行預金と違って評価額が動くことを許容できるのか」
こういう感覚は、始めてみないと分かりません。
なので、防衛資金が未達の人でも、生活を崩さない範囲で少額から投資を始めるのは十分ありです。
ただし、主役はあくまで防衛資金の積み増しです。
投資額を大きくするのは、防衛資金が固まってからで十分です。
2. 防衛資金がすでにある人
こちらは、考え方が少し変わります。
もう守るためのお金がある程度確保できているなら、次は「毎月いくら入れるか」を決めるフェーズです。
ここで大事なのは、相場で金額をいじらないことです。
上がっているから増やす。
下がっているから止める。
これは一見合理的に見えて、長期ではむしろ不安定になります。
入金額の見直しは、相場ではなく生活の変化で行う方が整理しやすいです。
たとえば、転職で手取りが増えた、家賃が下がった、子どもが生まれた、教育費が増えた。
そういうときに見直す。
逆に、相場が上がった下がっただけでは動かさない。
このルールの方が、継続しやすく、後から振り返っても納得しやすいです。
そもそも自分が今どこで詰まっているのか曖昧な方は、この自己診断記事から整理すると入りやすいと思います。
私ならこう考える
ここからは、私ならどう考えるかを書きます。
まず、投資は少額でも始める意味があると思っています。
月数千円でも構いません。
理由は、投資は「知ること」より「慣れること」の方が難しいからです。
本を読んで理解したつもりでも、実際に自分のお金が入って値動きすると、想像より気になる人は多いです。
逆に、少額で一度それを経験しておくと、後から積立額を増やすときも慌てにくくなります。
そのうえで、目標としてはNISAの積立投資枠を埋めるのが分かりやすいと思っています。
昔のつみたてNISAなら、年間40万円なので月3.3万円ほど。
現在の新NISAの積立投資枠なら、年間120万円で月10万円です。
もちろん、最初から月10万円を入れられる人ばかりではありません。
ただ、目標の数字があると、次にどこを目指せばいいかが明確になります。
最初は月3,000円でも5,000円でもいい。
次に1万円、3万円と上げていく。
その先に、NISAの積立投資枠を埋めるという分かりやすい目標を置く。
この流れの方が、無理なく続けやすいです。
大事なのは、最初から完璧を狙いすぎないことです。
月10万円を入れられないから始めない、ではなく、
月数千円でも始めておく。
そのうえで、収入や支出の改善に合わせて増やしていく。
この順番の方が現実的です。
私自身も、相場に応じて毎月の積立額を変えることはしていません。
積立額は、生活や収支の大きな変化・人生設計の変化・リスク許容度の変化で見直すものだと思っています。
相場が怖いから減らす、上がっているから増やす、という運用は、結局その場の感情に引っ張られやすいからです。
資産形成は、うまくやることより、続く形にすることの方が大事です。
そう考えると、
「まずは少額でも始める」
「目標として分かりやすい数字を置く」
「生活が変わらない限り自動で続ける」
この3つはかなり強いと思っています。
投資額を決めるときに、やらない方がいいこと
ここもかなり大事です。
まず、相場がいいからといって急に積立額を増やすこと。
次に、下がって不安だから止めること。
この2つはどちらも、相場に判断を握られている状態です。
また、ボーナスや副収入が入るたびに、その場の気分で全額を投資に回すのもあまりおすすめしません。
入れるなら入れるで、自分の中で配分ルールを持っていた方がブレません。
もう一つは、不安をゼロにしようとすることです。
資産形成では、ある程度の不安は残ります。
相場は読めませんし、将来の支出も完全には分かりません。
だからこそ、「不安ゼロになるまで待つ」ではなく、「この状態なら動ける」という基準を置く方が前に進みやすいです。
守る力も、増やす力も、完璧を待っているとずっと始まりません。
必要なのは、今の自分が続けられるラインを決めることです。
今日決めることは、この3つだけ
最後に、今日決めることを3つに絞ります。
以下から実践してみましょう。
一つ目は、生活ラインです。
毎月いくらあれば生活が回るのか。
これは感覚ではなく、なるべく数字で把握しておいた方がいいです。
二つ目は、防衛資金が未達か、達成済みかです。
ここが曖昧だと、投資を優先していいのかが判断しにくくなります。
三つ目は、毎月の入金基準値です。
月数千円でもいいので、まずは固定する。
そのうえで、将来的な目標としてNISAの積立投資枠を意識する。
最初から満額でなくても、目標があるだけで進みやすくなります。
資産形成は、結局のところ、毎月の小さな判断の積み重ねです。
だからこそ、その判断を減らすために数字を置く。
防衛資金を決めたあとに必要なのは、次の銘柄ではなく、次の基準値だと思っています。
全体の設計を自分の言葉で整理したい方は、こちらも参考になるかもしれません。
まとめ
防衛資金を決めたあとに考えるべきなのは、「何を買うか」より先に「毎月いくら入れるか」です。
投資に回していいお金は、生活のあとにたまたま余ったお金ではなく、生活と防衛を踏まえたうえで先に決める基準値の方が扱いやすいです。
まだ防衛資金が貯まり切っていない人は、防衛を優先しつつ、少額から投資を始めてみる。
すでに防衛資金がある人は、相場ではなく生活の変化で積立額を見直す。
そして、目標としてはNISAの積立投資枠を埋めるところを一つの基準に置く。
最初から大きく張る必要はありません。
まずは少額でも始める。
そのうえで、生活が整うほど入金力を上げていく。
この順番の方が、資産形成は長く続きます。
完璧な金額を探すより、続けられる金額を決める。
防衛資金の次に必要なのは、その一歩だと思います。
それでは。
