見出し画像

ガードナーの「自己革新」について学ぼう - ⑦若い人にお手本となる人が必要な理由

さあ、土曜日だ。
土曜日は、ガードナーの「自己革新」を読み解いていこうと思っている。
先週の記事の冒頭にも書いたが、これから書く一連の記事には、ボク自身のバイアスがかなりかかるだろうと思っていて、ガードナーが本来書いていたものと若干乖離するかもしれないことを予めお伝えしておく。

今日は「個人ができることと社会ができること」というお話にお付き合いいただきたい。


楽観主義の重要性

「革新を成し遂げることができるのは、その可能性を信じている者だけだ。」とガードナーは説く。

いつの時代でも、組織や社会が成熟すると、専門家による「なぜ不可能か」という説明が増え、失敗は減るが、同時にイノベーションも減る。そうなると安定を求める人や、将来に限界を感じる人が増える。

ひょっとすると、今の日本はそうなのかもしれない。
定性的な話で申し訳ないが、やはりバブルの頃に比べると「どんなことでも実現できる!」という(ちょっと浮かれた)若さや根拠のない自信は、あまり感じられなくなったのではないだろうか。

例えば、バブルが崩壊したのは1991年~1993年にかけてのことだった。その後日本は「失われた30年」と呼ばれる、デフレ状態が長く続く時代に突入することになる。それから5年ほど経ったデフレ真っただ中の日本で、三木谷浩史氏は楽天市場(創業当時はエム・ディー・エム)を設立し、堀江貴文氏はライブドア(創業当時はオン・ザ・エッジ)を起業している。創業時、三木谷氏は31歳、堀江氏は23歳だ。その後のお二人のご活躍はここに書くまでもないだろう。

成長と創造性に関しては、ある種の楽天的気質が絶対的に必要だ。
そして、楽天的気質は若い人の方が多分に有している。

社会に存在するコンセンサス

しかし、組織や社会を革新しようとするならば、そのコミュニティの中である程度のコンセンサスを取ることが必要になる。そもそも、効果的に機能している社会には、必ずある程度のコンセンサスが存在しているのだ。そのコンセンサスがなければ組織や社会は分解してしまう。

そのコンセンサスは社会制度システムのようなものではなく、どちらかというと、伝統・文化・哲学・宗教観・生活様式…のようなものであり、長い年月を経て、道徳的・倫理的な価値観から自然発生するものだ。そして、そのコンセンサスは時代とともに変化していく流動的なものだ。

ただしそのコンセンサスは、必ずしも組織や社会の全員によって合意形成される必要はない。一定以上の知性や能力、責任感を有している層の中で、おおまかに合意できていれば効力は発揮できる。つまりイノベーションに没頭したい人がいる場合、そのコンセンサスが没頭できるための土台になるのだ。そして、そのコンセンサスを誰かに無理に押し付けてはいけない。

若い人に手本が必要な理由

若い人たちは、先にその組織や社会に属していた人たちから、他人に対する態度や、習慣や、判断の下し方など、つまり社会の中に存在するコンセンサスを学び取っていく。それだけでなく、テレビや小説、歌、ゲームなどからも学ぶ。学ぶというより倫理的な(もしくは非倫理的な)人たちを真似るのだ。倫理観においては、若い人自身が伸ばしていきたいと思っているような特質を書き出したり分析したりすることはない。身近にいる人に共鳴するのだ。

だから良いお手本が必要だ。
年長者は正しい倫理観を身に着けていなければならない。
あなたの倫理観が若い人たちに共鳴し、数年後にはさらに下の世代に共鳴していく。正しい倫理観は正しい判断をする人たちの系譜を生み、間違った倫理観は間違った判断をする人たちの系譜を生むのだ。

(続きはまた来週)


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
最後まで読んでくださってありがとうございます。

これまで書いた記事をサイトマップに一覧にしています。
ぜひ、ご覧ください。

<<科学的に考える人>>


いいなと思ったら応援しよう!