ドラッカーのマネジメントについて学ぼう - ⑫ 組織づくりに重要なこと
さあ、金曜日だ。
金曜日は、ドラッカーの「マネジメント」について学ぶ日だ。
この本は非常に緻密に書かれており、記事としてはドラッカーが書いた内容を順になぞっていくようなものになってしまうかもしれないと思っているが、可能な限り現代的な解釈をして、わかりやすく解説を加えていきたいと思っている。
先週は「企業活動とリスクテイク」について書いたが、今日は「組織づくりに重要なこと」について書こうと思う。
組織づくりに万能モデルはない
組織の構築には誰もが頭を悩ませる。
組織とは、人の集合体であって、その組織を構成するひとりひとりに何らかの役割を割り当て、ひとつの目的を成し遂げるために連携し合うものと定義できるが、なかなか理想的な組織にならない。
組織は人の集合体だ…
つまり、組織は生きていて、内的な欲求と外的な刺激に応じて様々な反応を起こす。地球上の生物でいうと「群体」と呼ばれるサンゴや珪藻などに似ているが、それらと確実に異なるのは、人の組織は放っておくと混乱し、摩擦が起き、間違った成果を生むことだ。
誰かが、これまでの良かった経験を元に、それと同じような次の組織を構築しようとしても、なかなか上手く行かないことが多い。なぜなら組織づくりに万能なモデルはないからだ。組織が人の集合体である以上、必ず成功する方法論は無いと考えた方がよい。
組織づくりをどこから始めるか
そうなったときに、組織づくりを何から始めるべきかと言うと、「目的(ビジョン)」と「戦略(バリュー)」を設定することからだ。
まず、組織がどんな理念に基づいて行動するのか、どのような考え方を善とするのか(ビジョン)、そして、そのビジョンに向かうために、どんな行動基準と価値基準を持つのか(バリュー)を設定しなければならない。それが、その上位に存在する「組織のミッション - 存在意義や使命 -」を実現するための推進力となるのだ。
組織をどのように構築するかを考えるとき、多くの経営者は「人材の割り振り」を優先するか、「目先の課題の解決」を優先するかで悩む。そして、もっと根本の部分で「トップダウン式の階層型の組織」がいいのか、「フラットで自由な組織」がいいのか、というところで悩まれている人も多いだろう。
しかし、組織が人の集合体であることを考えると、それらに悩むことに全く意味がない。トップダウン式であれば、その組織のトップの人に責任が集中していることが多く、下位の職階の者に及ぶ責任が小さくなる。つまりトップダウン式の組織の下位の職階の者は、責任という縛りの中では「自由」だと定義することができる。逆にフラットな組織であれば、責任がそれぞれの組織構成員にフラットに分担されることになるので、それぞれの責任の縛りが強くなる。組織づくりにおいて、どちらが優れていて、どちらが劣っているという問題ではなく、現在組織を構成している人員を鑑みたときに、どちらが彼らにフィットするかという目線の方が重要なのだ。
組織づくりに重要なこと
組織は内的な欲求と外的な刺激によって様々な反応を起こす。
それらを放っておいて、組織が良い方向に進化していくことはない。起きるのは混乱と摩擦だ。
リーダー(経営者)がすべきことは、常にビジョンとバリューを指し示し、組織全体を正しい方向に導くことだ。組織の混乱と摩擦は、組織を構成している人員の意見の相違から起きる。その時にリーダー(経営者)は、それぞれの意見をビジョンとバリューに照らし合わせることによって、何が正しくて、何が間違っているのかを示すことができる。
それを地道に続けていく以外に、良い組織を作る方法はない。
そして重要なのは、柔軟であることだ。
いや、「固定観念に囚われない」と言うのがいいかもしれない。
(続きはまた来週)
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