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【第1回】「不登校という権利」の奪い方 | 周囲の同調圧力から自尊心を死守するサバイバル術

娘は学校に行っていないけれど、絶好調である。

現在6歳で小学校一年生。

娘は始めの6日(遅刻も含む)だけ、私が付き添って学校に行った。廊下にいて欲しいというので、授業中は廊下にいた。

それからは行っていない。

教室では落ち着きなく、机の上でピアノを弾くフリをしたり、ブツブツ独り言を言って自分を落ち着かせているようだった。

他の子たちと比べて出来ていないわけではなく、特別様子がおかしいわけでもない。普段の彼女を知らない人から見るととても平均的に見えるけれど、明らかにおかしなことになっていた。

家に帰るとなんだかハイになっていて、急にお手伝いをしたがったりとなんだか変な様子だった。


このまま教室にいることは難しいだろうなと感じていると、娘も「休みたい」と言い始めた。

そうだろうなと思った。

学校に行っていない今はとてもイキイキしている。「娘ってこんな子だったんだ!」と感動を覚えるとほどだ。

家では大好きなマインクラフトや工作、レゴではクリエイティビティを発揮し、
たまに平日に公園に行くと、小さい子やそのお母さん、散歩しているワンちゃんたちに自分から寄って行って、話しかけている。

頭も冴え渡っており、こないだなんて、
「〇〇(自分の名前)が成長すると、ママは嬉しい気持ちと寂しい気持ちと半分づつでしょ?」
とニコニコ大人顔負けの発言をする。


私が彼女を育てるにあたり大切にしていることはふたつ。

1自分を好きでいる。
2未来に対して絶望的な演算をしない。

これが常に達成されているかを意識している。

学校に行っていないけれど、それは達成されている。
むしろ学校に行かない方が達成されているというおかしなことになっている。


私は「不登校という権利」を手に入れるべく奔走した。

正直、私にとってはかなりの苦行だった。

私は元々こんな強い親じゃない。10年かけても自分を肯定できなかった毒親育ちだ。

自分のためにはずっと動けなかった。

何か悪いことがあると、自分のせいにして自分を責めたり、他人のせいにして閉じこもったりして、行動してこなかった。
ただ嵐が過ぎ去るのをじっと待っていた。

しかし、娘の苦しさや悲しさは私が黙っていたら無かったことになり、「不適応者」として社会から烙印を押されてしまう。

娘の危機によって、未熟さと対峙し上に押し上げられたのだ。


みなさんは「不登校という権利」という言葉に違和感を覚えるかもしれない。

"勝手に学校休めばいいじゃないか"って。

でも、そんなこと、なかなか社会は許してくれない。

学校からは電話がガンガンかかってくる。
平日に公園に行ったら必ず「今日学校は休み?」って聞かれて、哀れまれる感じになる。
ご近所さんも、なんて声をかけたらいいのかわからないみたいな気まずそうな顔になる。

普通に息をしているだけで社会から
「なんで学校に行かないんだ。学校に行けない可哀想な子どもとお母さん。」
という目に晒される。

不登校がいいと決断したとしても、こんなに自尊心の削られる環境が待っている。


そう、だから、私は「不登校という権利」を奪取しに行く必要があったのだ。

これは、毒親育ちで、自分のためには何一つ行動できず嵐が過ぎ去るのを待つだけだった私が、娘の危機によって、社会の同調圧力と泥臭く戦わざるを得なくなった記録だ。

そして同時に、今まさに周囲の視線に自尊心を削られ、「学校に行かない我が子と自分」を責めて立ち尽くしている“あなた”が、その息苦しい檻から一歩を踏み出すためのサバイバル術でもある。

私たちが立っているこの「生きづらい現在地」には、実は戦後から続く大きな社会の仕組みが関係している。

誰も悪くない。でも、現状を変える必要はある。

これから全8回にわたって、私がどうやってその「権利」を奪取し、自分たちの足で立つ納得のロジックを見つけたのか、そのロードマップをお届けする。



▪️全8回のラインナップ▪️

【第1回】「不登校という権利」の奪い方 | 周囲の同調圧力から自尊心を死守するサバイバル術

【第2回】WISC「103」の罠 | 数値に現れない子どもの限界と脳のサバイバルモード

【第3回】病院をハッキングする方法 | ドクターにA4・10枚の資料を叩きつけた理由

【第4回】子どもの牙を折らない育て方 | ちまたのアンガーマネジメントが不登校児を追い詰める

【第5回】育児は最大の「自分を知るチャンス」 | 娘の全肯定が、過去の私の傷を救い出す

【第6回】学校をハックした軌跡(前編) | 居場所ルーム拒否からの逆転劇。味方を作るルート

【第7回】学校をハックした軌跡(後編) | 先生の「傷つき」を演算し、お互いの境界線を守るロジック

【第8回】学校のトラックを降りる日 | 100mスプリンターたちが広大な大地で生きる知恵

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