人工透析とは?仕組みをやさしく解説|新人PT・患者さん向け
「人工透析って何をしている治療なの?」
「腎臓が悪くなると、なぜ透析が必要になるの?」
病院で働き始めると、人工透析を受けている患者さんと関わる機会はとても多くあります。
今回は人工透析の大まかな仕組みについて、新人理学療法士や患者さんにもわかりやすく解説します。
※今回は概要編です。次回は「血液透析(HD)」について詳しく解説します。
腎臓の役割とは?
腎臓は腰のあたりに左右1つずつある臓器です。
主な役割は次の5つです。
体の余分な水分を尿として出す
老廃物を排泄する
電解質(ナトリウム・カリウムなど)の調整
血圧の調整
赤血球を作るホルモンを分泌する
腎臓は、体の中をきれいな状態に保つ「高性能なフィルター」のような働きをしています。
腎臓が働かなくなるとどうなる?
腎機能が大きく低下すると、
老廃物が体にたまる
水分がたまってむくむ
息苦しさ(心不全)
カリウムが高くなり不整脈の危険
尿がほとんど出なくなる
など、命に関わる状態になることがあります。
そのため、腎臓の働きを人工的に補う治療が必要になります。
これが人工透析です。
人工透析とは?
人工透析とは、
腎臓の代わりに、体の中の老廃物や余分な水分を取り除く治療です。
残念ながら人工透析で腎臓そのものが治るわけではありません。
しかし、透析を続けることで体の状態を整え、日常生活を送れるようになります。
人工透析には種類がある
人工透析には大きく分けて2種類あります。
① 血液透析(HD)
血液を体の外へ取り出し、
透析装置できれいにして体へ戻す方法です。
日本で最も多く行われています。
② 腹膜透析(PD)
お腹の中にある腹膜を利用して、
老廃物や余分な水分を取り除く方法です。
自宅で行えることが特徴ですが、患者さんごとに適応があります。
リハビリとの関わり
透析患者さんは、
筋力低下
体力低下
フレイル
サルコペニア
心血管疾患
を合併しやすいことが知られています。
そのため、適切な運動療法や身体活動を維持することはとても重要です。
理学療法士は安全管理を行いながら、患者さん一人ひとりに合わせた運動を提供していきます。
まとめ
人工透析は、
腎臓の働きを完全に治す治療ではなく、腎臓の役割を補うための治療です。
まずは、
腎臓の役割
なぜ透析が必要になるのか
人工透析には種類があること
この3つを理解するだけでも十分な第一歩になります。
次回予告
次回は、**「血液透析(HD)の仕組み」**について詳しく解説します。
「シャントとは?」
「透析中は体の中で何が起きているの?」
「リハビリでは何に注意すればいいの?」
新人PTにも患者さんにもわかりやすく紹介していきます。
