退職したらすぐ失業保険?実はそう単純じゃない
退職が決まると、多くの人がまず考えるのはお金のことです。
「退職したら失業保険をもらいながら次を探せばいい」
そう思う人は多いと思います。
でも、ここは少し注意が必要です。
失業保険、正確には雇用保険の基本手当は、
働く意思と能力があって、求職活動をしている人
つまり、退職した人すべてがすぐ受け取れるわけではありません。
結論:体調が悪くてすぐ働けないなら、失業保険を急がない方がいい
ここが一番大事です。
たとえば、うつや体調不良で退職した場合、
本人は「お金が不安だから失業保険を申請しないと」と思いやすいです。
ただ、ハローワークの案内では、
すぐに働けない人は失業保険の受付ができない
神戸のハローワークQ&Aでも、医師から週20時間以上働けないとされている場合は、労働の意思と能力の要件を満たさず、すぐの申込みはできないと案内されています。
つまり、
元気なら基本手当を検討
まだ働けないなら別の制度を先に考える
この順番です。
退職後にまず発生するのは、失業保険だけではない
退職すると、お金の不安は失業保険だけでは終わりません。
会社を辞めると、
健康保険の切り替え
年金の切り替え
住民税の支払い
場合によっては国民健康保険料
などが発生します。
ハローワークの離職者向け案内でも、基本手当だけでなく、国民健康保険料軽減や年金との関係などが案内されています。
つまり、
「退職したら失業保険があるから大丈夫」ではなく、退職後は別の支出も増える
と考えた方が現実に近いです。
体調が悪いなら、傷病手当金を先に考えることがある
会社員として健康保険に入っていて、退職前から病気やメンタル不調で働けない状態なら、
まず確認すべきなのは傷病手当金です。
協会けんぽでは、一定の条件を満たせば、退職後も傷病手当金を継続して受けられる場合があると案内しています。
一方で、雇用保険の基本手当は、すぐ働けない状態では進めません。
ここで無理に「失業保険に切り替えよう」と考えると、制度の順番を間違えやすい。
体調が悪いなら、まずは回復を優先し、その間に使える制度を確認する方が合理的です。
すぐ働けない人には「受給期間延長」という考え方がある
失業保険は、離職した日の翌日から原則1年の受給期間の中で使う制度です。
ただし、病気やけがなどで30日以上続けて働けない場合は、申出によって受給期間を最大4年まで延長できます。
これはかなり重要です。
なぜなら、
今は働けないけれど、回復してから失業保険を使う
という形が取れるからです。
つまり、今すぐ基本手当をもらうか、ゼロか、の二択ではありません。
「いったん延長して、治ってから受ける」というルートがあります。
では、どう考えるべきか
整理するとこうです。
退職後すぐ働ける状態
→ 基本手当を受けながら仕事を探すことを検討する。
体調が悪く、すぐ働けない状態
→ 基本手当を急がず、傷病手当金や受給期間延長を確認する。
この違いは大きいです。
制度は似た言葉が多いですが、
実際には
働ける人向けの制度
働けない人向けの制度
で分かれています。
ここを混ぜると判断を間違えやすい。
まとめ
退職したらすぐ失業保険。
そう考えたくなるのは自然です。
でも実際には、そう単純ではありません。
基本手当は、働く意思と能力がある人の制度
体調が悪くてすぐ働けないなら、そのままでは進めない
その場合は、傷病手当金や受給期間延長を先に考える
退職後は保険料や税金など、別の支出も出てくる
だから大事なのは、
退職したら何をもらうか
自分はいま働ける状態かどうか
※制度の運用は、離職理由や加入歴、健康保険の種類などで変わることがあります。申請前に、ハローワークと加入している健康保険へ確認してください。受給期間延長は、必要書類をそろえて管轄のハローワークに申請します。
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