空風という名前。風(ちび創作大賞弐)
この名前を選んで何年も経つ。
本当の意味。
理由を話したことがなかった。
それでも私は、この名前を軽い気持ちで付けたわけではなかった。
むしろ、この名前を名乗ることは、
自分がどう生きたいのか
を決めることだった。
生を受けてから、
看護師として、
経営者として働くようになってからも、
多くの人生と向き合ってきた。
嬉しい日もあれば、悲しい日もある。
誰かが元気になることもあれば、
人生の終わりに立ち会う日もある。

不思議に感じることがある…
どれほど深く関わっても、私がその人の人生の主人公になることはない。
私は通り過ぎる。
必要なときに訪れ、
必要な時間を共に過ごし、
また次の場所へ向かう。
それでも、何かが残る。
安心だったり、
言葉だったり、
笑顔だったり、
「また来てね」
という約束だったり。
その何かに、
姿は残らない。

それを救っていたようで…
それでも、確かに何かが残る。
私は、その存在を
「風」
に重ねていた。
風は見えない。
だから、誰のものにもならない。
それでも私は、
風が通った瞬間を何度も見てきた。
一人では笑えなかった人が、
笑う日がある。
「もう何もない。」
そう言って
うずくまっていた人が、
ある日、自分から窓を開ける。
「痛い。」
その一言さえ
飲み込んでいた人が、
ようやく、その言葉を届けてくれる日がある。

風があった。
命は、
大きな奇跡だけで
変わるわけではない。
誰かの一言。
誰かの眼差し。
誰かが隣にいてくれた時間。
目には見えない何かが、
人の生きる景色を少しずつ変えていく。
その瞬間を何度も見た。
だから私は、
「風」と呼ぶ。
そんな存在でありたい。
だから、
「空風」
という名前を選んだ。
小説を書くことも、
noteで考えを書くことも、
誰かに声を届けることも。
すべては、
私の手を離れた瞬間から
風になる。

文字が小さいから、
感じる程度で構わない。
風は、
どこへ届くのか。
風は、
行き先を選べない。
それでも、
どこかで誰かの季節を変えている。
私の言葉も、
そんな風であれたなら。
だから今日も、
風の名前を借りて書いている。
SoraKaze Worksという活動もまた、同じ場所から生まれた。
「Works=作品」という意味だけではない。
風が吹けば、何かが動く。
人も、心も、物語も。
「風」
という言葉を考え始めると、
見える景色が少しずつ変わっていく。

キャラクターにしたら
こんな感じなんだ。
面白味に欠ける
私は風を見たことはない。
けれど、
風が通ったあとの人生なら
何度も見てきた。
天野雫さん、素敵なテーマをありがとうございます。
