双子のため家族で挑んだ特別な場所(1/7)
予定日よりもずいぶんと早く、1,300gという低体重で生まれた我が家の双子の娘たち。彼女たちは生後まもなく、NICU(新生児集中治療室)へと入院することになりました。
もちろん当時は、我が子が危ない状況にあるという不安や心配で胸がいっぱいでしたが、今になって振り返ると、人生のうちで立ち入る機会のある人は決して多くない、非常に貴重な経験をさせてもらったのだと感じています。
そこは、小さな命を守るための、厳重で、どこか神聖な空間でした。
💡 待合室での身支度と、長男の小さな協力
NICUは、まだ免疫のない未熟児の赤ちゃんたちが過ごす場所です。そのため、外部からの病原菌を決して持ち込まないよう、入室前には徹底した身支度を整える必要がありました。
私たちはまず、入り口の手前にある待合室へと向かいました。そこで念入りに手を消毒し、衣服を整え、万全の準備を整えます。
この面会には、当時小学2年生だった長男も一緒に病院へ連れてきていました。しかし、NICUの内部には、感染リスク管理のためにきょうだいは入ることができません。そのため長男には、待合室で大人しく待ってもらう必要がありました。
私は長男にNintendo DSを渡し、「ここで待っていてね」と声をかけました。幸いにも長男はおとなしい性格で、本やゲームさえあれば、1人でもじっと静かに過ごせるタイプでした。そのおかげで、私たちは後ろ髪を引かれることなく、安心して双子の待つ部屋へと向かうことができたのです。長男の小さな協力には、今でも本当に感謝しています。
💡 広く、静かな、保育器の並ぶ空間
待合室での準備を終え、いよいよ重い扉を開けてNICUの内部へと足を踏み入れました。
一歩中に入ると、部屋は非常に広々とした空間になっていました。それぞれのブースには近未来的な保育器が整然と並んでおり、静けさの中に機械の駆動音だけが小さく響いています。
各ブースの間には簡易的な仕切りが設けられているため、他の患者さんのご家族と目が合ったり、プライバシーが侵されたりする心配はほとんどありません。もちろん、カーテンで完全に空間を区切ることもできるようになっていました。
ただ、完全な密閉状態にはしていないようでした。おそらく、24時間体制で子どもたちの様子を見守っている看護師さんたちが、どのブースで何が起きているかを一目で把握できるようにするため、あえて見通しを良くしているのだろうな、と当時の私には見えました。
そんな、命の最前線とも言える部屋を、私たちは奥へと進んでいきました。私たちが目指すのは、我が家の双子が並んで眠る、2つの保育器です。
(第2話へ続く)
