R07【10上下水道部門】必須問題Ⅰ『骨子例・解答論文例』問題Ⅰ-2 - 技術士第二次試験 -
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🔶R07_I-2|過去問題
近年、地球温暖化に伴う気候変動の影響が顕著化し、豪雨による浸水や渇水による水不足といったリスクが増大しており、上下水道施設は深刻な影響を受ける可能性が高まっている。これらの事象は、住民生活や産業活動に重大な影響を及ぼすだけでなく、施設の運用や維持管理にも新たな課題をもたらしている。さらに、気候変動の進行により異常気象の頻度や規模が増大することが予測され、従来の基準や方法では対応が困難な状況が生じている。このような背景を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)気候変動に起因するリスクに対して、上下水道システム全体の強靭性を高めるために、上下水道部門における技術者としての立場で多面的な観点から3つの技術課題(ただし、人や費用の確保は除く)を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その技術課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した技術課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その技術課題に対する複数の解決策を、上下水道部門の専門技術用語を交えて具体的に示せ。
(3)前問(2)で示した解決策に関連して新たに浮かび上がってくる将来的な懸念事項とそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。
「日本技術士会」HP
🔶R07_I-2|骨子例
1.気候変動リスクへの技術課題抽出
○観点1:施設設計基準の見直し
・下水管渠の許容流入量再評価
・浄水場・下水処理場のピーク負荷処理能力向上
○観点2:水質管理技術の高度化
・リアルタイム水質監視体制とAI技術による水質予測システム導入
・膜ろ過・オゾン処理・生物活性炭吸着等の高度浄水処理技術
○観点3:施設の冗長性・代替機能確保
・複数水源確保と相互融通体制強化
・分散型小規模処理施設導入によるシステム代替機能確保
2.最重要課題およびその解決策
▼最重要課題
・施設設計基準の見直し
・システム全体の強靭性確保の基盤
▽解決策1:気候予測適応計画策定
・地域別詳細降雨予測の実施
・段階的管渠改築更新計画と施設能力増強計画策定
▽解決策2:流域統合浸水対策
・ハイブリッドインフラの整備
・可変容量型貯留施設導入による柔軟運用
▽解決策3:DX活用運用最適化
・IoTセンサーによるリアルタイムデータ収集
・流域内複数施設の協調運転による統合施設運用管理
3.将来的な懸念事項及びその対応策
①予測不確実性対応
・アンサンブル予測による複数シナリオ対応設計
・新気候予測データ公開時の設計基準定期見直しプロセス制度化
②グリーンインフラ維持
・効果定量評価モニタリングシステム確立
・植生管理・土壌保全ガイドライン策定
③DX依存リスク対策
・フェイルセーフ設計採用と手動運転切替バックアップ体制構築
・多層防御によるサイバーセキュリティ対策実施
4.業務遂行に必要な要件
☆技術者としての倫理の観点
・科学的・客観的根拠に基づく技術判断
・将来世代への影響考慮と公共性最優先の倫理観
☆社会の持続可能性の観点
・限られた財政資源の有効活用と環境保全配慮技術導入の両立
・新技術導入時の地域特性考慮と公平性配慮
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