技術士R07対策版|R01~R06【05化学部門】必須問題Ⅰ『解答論文例:12題』-解答骨子例付き-
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📅R01年度
R01_I-1「過去問題」
化学製品の原料として使用されている鉱物や化石原料等の資源は、世界的規模での需要の増加を受け、価格の高騰や資源枯渇などの問題を抱えており、また、資源の偏在に伴う地政学的リスクが指摘されている。これからも化学産業が発展を続けるためには、これらの課題を解決する必要があり、化学分野の技術者が果たす役割は大きい。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。なお、本問で言う化石原料とは、燃料や化学原料となる石炭、石油、天然ガスを指す。
(1)これからも化学産業が発展を続けるために検討すべき課題を、技術者としての立場で多面的な観点から3つ抽出し、分析せよ。
(2)抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げて、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)解決策に関連して新たに生じうるリスクとその対策について述べよ。
(4)(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。
R01_I-1 <解答骨子例>
(1)化学産業発展のための課題抽出
1. 資源の持続可能な利用
・資源枯渇と価格高騰
・代替資源・技術開発
2. 環境負荷の低減
・環境負荷の削減
・技術とエネルギー導入
3. 地政学的リスクの管理
・資源偏在リスク
・供給網と連携強化
(2)資源の持続可能な利用に関する解決策
〇最重要課題
・資源の持続可能な利用
1. バイオマス資源の活用
・再生可能資源利用
・代替燃料・製品生産
2. リサイクル技術の革新
・高度リサイクル技術
・資源循環の促進
3. 持続可能な調達戦略の構築
・供給源の多角化
・地域資源の活用
(3)新たなリスクとその対策
1. バイオマス資源の競争
・食料との競合回避
・非食用資源の優先
2. リサイクル技術のコスト
・技術投資の高額化
・支援制度の活用
3. 地政学的リスクの分散
・新たな地域リスク
・リスク管理体制強化
(4)業務遂行における技術者の要件
1. 倫理的責任
・倫理観と環境配慮
・地域社会への影響評価
2. 社会の持続可能性
・長期視点での開発
・持続可能利用の探求
3. 多様な視点の統合
・包括的な課題解決
・分野連携・国際協力
R01_I-2「過去問題」
日本の化学産業は、自動車、電機・電子産業などのニーズに応えた高付加価値部材、高機能製品を提供することにより競争力を高め発展してきた。しかし、最近は中国、台湾、韓国などの技術力向上により、これらの川下産業の国際競争力が低下傾向にある。また、グローバル化の進展、技術情報の急激な進歩及び地球温暖化に伴う環境規制強化など、競争環境の急激な変化に見舞われ、従来の施策のみでは今後の日本の化学産業の展開には限界がある。このような状況を踏まえ、以下の問いに答えよ。
(1)日本の化学産業が国際競争力を高めるために検討すべき課題を、技術者としての立場で多面的な観点から3つ抽出し、分析せよ。
(2)抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げて、その課題に対する複数の解決策を示せ。
(3)解決策に関連して新たに生じうるリスクとその対策について述べよ。
(4)(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。
R01_I-2 <解答骨子例>
(1)日本の化学産業の課題抽出と分析
1. 技術革新の停滞
・技術革新の鈍化
・他国への後塵
2. 環境規制への適応
・環境規制への対応不足
・国際規制への適応リスク
3. 人材の確保と育成
・人材確保・育成の課題
・技術者スキルの不足
(2)技術革新の停滞への解決策
〇最重要課題
・技術革新の停滞
1. 研究開発投資の増加
・研究開発投資の強化
・基礎・応用への投資
2. 産学連携の強化
・産学連携による開発
・研究成果の活用促進
3. オープンイノベーションの推進
・外部との連携強化
・アイデアの導入促進
(3)新たに生じうるリスクと対策
1. 研究開発投資の増加に伴う財務リスク
・投資負担の軽減策
・長期的な投資計画
2. 産学連携における知的財産権の管理リスク
・知財管理の複雑化
・契約によるリスク軽減
3. オープンイノベーションによる情報漏洩リスク
・情報漏洩の防止
・情報セキュリティ強化
(4)業務遂行に必要な要件
1. 技術者としての倫理
・倫理観と誠実な遂行
・社会への影響考慮
2. 社会の持続可能性
・持続可能性への貢献
・環境配慮と削減努力
📅R02年度
R02_I-1「過去問題」
昨今、世界的な感染症の流行、食品問題、環境問題、事故や災害など社会の安心・安全・安定を脅かす事象が頻発している。このような事象による被害を最小限にとどめて安心・安全・安定な社会を構築するためには、その予測・予防・対応が必要であり、技術者が果たす役割は大きい。このような状況を踏まえ、具体的な事象を特定した上で、以下の問いに答えよ。
(1)安心・安全・安定な社会を実現する上で検討すべき課題を、予測・予防・対応について化学産業に関わる技術者としての立場で多面的に3つ抽出し分析せよ。
(2)抽出した課題のうち、最も重要と考える課題を1つ挙げて、その課題に対する解決策を3つ示せ。
(3)解決策に関連して新たに生じうるリスクとその対策について述べよ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。
R02_I-1 <解答骨子例>
(1)安心・安全・安定な社会に向けた課題
1. 化学物質のリスク評価と管理
・リスク評価・管理不足
・長期影響の監視体制
2.化学プラントの安全管理
・プラント事故リスク
・安全管理の徹底
3.廃棄物処理と資源循環
・有害廃棄物処理
・資源循環の促進
(2)最重要課題およびその解決策
〇最重要課題
・化学物質リスク管理の解決策
1. 高度なリスク評価システムの導入
・高度評価システム導入
・AI活用での予測
2. 持続的なモニタリング体制の確立
・モニタリング体制
・長期リスク評価
3. 教育と研修の強化
・技術者の教育強化
・リスク管理能力向上
(3)新たに生じうるリスクとその対策
1. 公的支援や補助金の活用
・初期投資の負担
・公的支援の活用
2. 効率的な運用体制の構築
・リソース要求の緩和
・効率的な運用構築
3. 人材育成と組織強化
・リスク管理の人材育成
・組織全体の効率向上
(4)業務遂行に必要な要件・観点
1. 技術者の倫理
・安全・健康の最優先
・倫理観と透明性
2. 社会の持続可能性
・持続可能社会への貢献
・資源有効利用と保全
R02_I-2「過去問題」
近年、「優れた特性・機能を持ちながら、より少ない環境負荷で製造・使用・リサイクル又は廃棄でき、しかも人に優しい材料」である「エコマテリアル」が求められている。
幅広く自然と調和し社会の持続的発展を可能にする観点から、以下のいずれかの項目にあてはまるエコマテリアルの開発生産・普及などの推進が提唱されている。①有害物質の拡散が抑えられる、②温暖化物質などの排出が減らせる、③汚染を防止して浄化できる、④資源・エネルギー消費が減らせる、⑤埋立・焼却量が減らせる、⑥循環利用がしやすくなる。
化学産業に関わる技術者として以下の設問に答えよ。
(1)エコマテリアル推進を多面的な観点から分析し、3つの課題を抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する3つの解決策を示せ。
(3)すべての解決策を実行した上で生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。
R02_I-2 <解答骨子例>
(1)エコマテリアル推進の課題分析
1. 技術開発の観点・課題: 高機能材料の開発と環境負荷の両立
・高機能性と環境両立
・既存技術の限界
2. 経済性の観点・課題: コスト競争力の確保
・製造コストの高騰
・導入の障壁
3. 社会的受容性の観点・課題: 市場浸透と消費者意識の向上
・認知度・理解不足
・安全性への懸念
(2)最も重要な課題とその解決策
〇最重要課題
・技術開発の観点
1. ナノテクノロジーの活用
・ナノテクで機能向上
・有害物質削減
2. グリーンケミストリーの導入
・環境負荷減らす設計
・再生可能原料利用
3. オープンイノベーションの推進
・異分野との連携
・開発スピード向上
(3)解決策による波及効果と懸念事項への対応
〇波及効果1:技術革新の促進
・技術水準の向上
・新材料の開発
〇波及効果2:コスト削減
・製造コスト低下
・市場競争力向上
〇波及効果3:環境負荷の低減
・有害物質の削減
・環境への貢献
〇懸念事項とその対応策1:安全性の懸念
・安全性への対応
・情報公開と評価
〇懸念事項とその対応策2:技術の不確実性
・開発の不確実性
・リスクの分散
〇懸念事項とその対応策3:市場受容性の問題
・認知度向上の必要
・啓蒙活動の展開
(4)業務遂行に必要な要件
〇観点1:技術者としての倫理
・倫理観と社会貢献
・安全性最優先
〇観点2:社会の持続可能性
・持続可能社会へ貢献
・資源利用と環境保全
〇観点3:多様なステークホルダーとの連携
・多様な連携の推進
・共同取り組みへ
📅R03年度
R03_I-1「過去問題」
昨今の不確実性の高い世界では、環境変化に対応するために、高い企業変革力(ダイナミック・ケイパビリティ)が競争力の源泉となるといわれている。その変革力を高めるためには、デジタル化が有効であるといわれ、化学産業も他の産業と同様にデジタル化への進化が求められている。特に、①データの利活用の拡大と迅速化、それに伴う②生産性の向上や、③新たな付加価値創出が期待されている。
このような状況を踏まえ、化学産業に携わる技術者として、以下の問いに答えよ。
(1)デジタル化によって化学産業の変革を推進するに当たり、①〜③に関する現状と課題について述べよ。
(2)抽出した課題に関して、最も重要と考える課題を1つ挙げて、その課題に対する解決策を3つ示せ。
(3)解決策に関連して新たに生じうるリスクとその対策について述べよ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。
R03_I-1 <解答骨子例>
(1)デジタル化と化学産業の現状と課題
① データの利活用の拡大と迅速化
・インフラ・人材不足
・リアルタイム活用困難
② 生産性の向上
・自動化・導入遅れ
・互換性・スキル不足
③ 新たな付加価値創出
・組織・文化が阻害
・部門連携の不足
(2)最重要課題とその解決策
〇最重要課題
・データ利活用迅速化
〇解決策1:データインフラの整備
・インフラの一元化
・リアルタイム活用へ
〇解決策2:データサイエンティストの育成
・専門人材の育成
・従業員スキル向上
〇解決策3:AI・機械学習の活用
・AI・MLによる解析
・意思決定を迅速化
(3)新たなリスクとその対策
〇対策1:セキュリティ対策の強化
・技術による安全確保
・定期的な監査
〇対策2:従業員教育の徹底
・セキュリティ教育
・意識向上の徹底
〇対策3:インシデント対応体制の構築
・迅速な対応体制
・緊急時のマニュアル
(4)業務遂行に必要な要件
〇技術者としての倫理
・情報の正確性確保
・倫理観と公正さ
〇社会の持続可能性
・環境負荷を最小化
・持続可能社会貢献
R03_I-2「過去問題」
我が国は、地球温暖化対策として、温室効果ガスの排出量を2030年度に2013年度比実質46%減の水準に、さらに、2050年までに実質ゼロにする目標を明らかにした。
「エネルギー源を化石燃料に頼らない脱炭素社会」の実現は持続可能な社会の構築に不可欠であり、これまで石油・石炭などを原料として様々な化学製品を提供してきた化学産業は、技術革新・産業変革を推し進めることが求められている。「脱炭素社会化」を推進するには、「エネルギー源の安定的確保」と「脱炭素社会化に伴うシーズ・ニーズの変化」など多様な観点から考える必要がある。化学技術者の視点から「化石燃料に頼らない脱炭素社会」への転換について以下の問いに答えよ。
(1)化学技術者の視点から、「脱炭素社会化」を推進するに当たり「エネルギー源の安定的確保」と「脱炭素社会化に伴うシーズ・ニーズの変化」などを多角的に分析して、3つの課題を抽出し、各々の課題を説明せよ。
(2)抽出した課題に関して要求事項と影響の重要度を考慮した上で課題を1つ挙げ、選んだ理由とその課題に対する解決策を3つ示せ。
(3)解決策を実行した際に新たに生じうるリスクを示し、それへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から留意点を述べよ。
R03_I-2 <解答骨子例>
(1)脱炭素社会化への技術的課題分析
1. 再生可能エネルギーの不安定性
・再生可能エネ不安定性
・エネルギー貯蔵技術
2. 脱炭素化に伴う産業構造の変化
・産業構造の転換
・代替原料へのシフト
3. カーボンリサイクル技術の確立
・カーボンリサイクル技術
・技術・経済的課題
(2)最重要課題とその解決策
〇最重要課題
・再生可能エネ源安定確保
〇解決策1: 高性能エネルギー貯蔵技術の開発
・高性能貯蔵技術開発
・次世代蓄電池研究
〇解決策2:スマートグリッドの導入
・スマートグリッド導入
・需給バランス調整
〇解決策3:エネルギーミックスの最適化
・エネルギーミックス
・多様なエネ源活用
(3)新たなリスクとその対応策
〇リスク1:蓄電池のリサイクル問題
・蓄電池リサイクル課題
・希少金属の再利用
・リスク対策:循環型リサイクルシステムの構築
・循環型システム構築
・効率的な資源再利用
〇リスク2:スマートグリッドのサイバーセキュリティ
・サイバー攻撃リスク
・ネットワークの脆弱性
・リスク対策:サイバーセキュリティの強化
・セキュリティ強化
・防御体制の確立
(4)業務遂行における留意点
〇技術者としての倫理
・技術者の倫理観
・社会への影響考慮
〇社会の持続可能性の観点
・社会持続可能性
・長期視点での開発
📅R04年度
R04_I-1「過去問題」
我が国の化学産業は、長年の技術蓄積をベースに、自動車産業や半導体等エレクトロニクス産業などの企業からの厳しい要求やすり合わせ等を通じて、技術力を高めてきた。今後のカーボンニュートラル時代に向けても拡大していくことが見込まれる機能性材料市場において、高い技術力に磨きをかけ、世界のトップクラスの革新・先端素材を提供することが求められている。
そのためには、化学産業が中心となって異業種・異分野との協業を推進することが必要である。
(1)以上のような状況を踏まえ、我が国の化学産業が異業種・異分野との協業を推進するに当たり、必要に応じて具体的な機能性材料やその協業の例を示し、技術者としての立場で、多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記して説明せよ。
(2)抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、重要と考える理由とその課題に対する解決策を複数示して説明せよ。
(3)前問(2)で示した全ての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たって必要な要件を技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。
R04_I-1 <解答骨子例>
(1)異業種協業における3つの課題
・観点1:技術的課題・課題の内容:技術の融合と統合
・技術の融合と統合
・相互理解とP/F構築
・観点2:経済的課題:課題の内容:投資と収益性の確保
・投資と収益確保
・持続可能な事業
・観点3:法的・規制的課題・課題の内容:知的財産権と規制遵守
・知財権の管理
・規制への対応
(2)最重要課題とその解決策
・最重要課題
・技術融合と統合
・解決策1:共通プラットフォームの構築
・共通P/F構築
・情報共有と共同開発
・解決策2:技術交流プログラムの推進
・交流プログラム推進
・技術理解の促進
・解決策3:専門家チームの編成
・専門家チーム編成
・効率的な開発
(3)新たなリスクとその対策
・リスク1:技術漏洩のリスク
・機密情報漏洩
・情報管理と契約
・リスク2:技術の未成熟による市場失敗
・市場での失敗
・試験・評価を徹底
・リスク2:組織間の摩擦
・異なる文化の摩擦
・ガバナンス確立
(4)業務遂行に必要な要件
・要件1:技術者の責任
・技術者の責任
・社会貢献の義務
・要件2:透明性と公正性
・透明性と公正さ
・公平な情報公開
・要件3:継続的な学習と適応
・継続的な学習
・柔軟な適応能力
R04_I-2「過去問題」
温室効果ガスの1つである二酸化炭素について排出量と吸収量が均衡するカーボンニュートラルを2050年に達成するための様々な対策が計画・実施されている。一方、化学産業は石油・石炭・天然ガスなどの化石燃料資源から種々の化学製品を安価かつ安定的に供給する技術を確立し、これらを原料とする機能性製品の開発を行い、社会進歩に貢献してきた。住宅、電気製品、電子機器、車、日用品など、化石燃料資源由来の化学製品は私たちの生活に幅広く浸透し、生活を豊かにしていることも見逃せない。化石燃料資源使
用を単純にゼロとするのではなく、燃料以外の用途で使い持続可能な社会を実現することも重要と考えられる。
化石燃料資源からの非燃料化学品の生産、化学製品の使用方法・使用期間・使用量・リサイクル方法、化学製品を使った高機能機器・高性能用品開発の展望、二酸化炭素吸収、地中貯留などの観点から多角的に分析して、以下の問いに答えよ。
(1)化学技術を専門とする技術者の視点から、化石燃料資源を燃料以外の用途で使い持続可能な社会を実現するための課題を3つ抽出し、各々の課題を説明せよ。
(2)抽出した課題に関して要求事項と影響の重要度を考慮したうえで課題を1つ挙げ、選んだ理由とその課題に対する解決策を3つ示せ。
(3)前問(2)で示した全ての解決策を実行しても残るリスクあるいは新たに生じるリスクを示し、それへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から留意点を題意に即して述べよ。
R04_I-2 <解答骨子例>
(1)化石燃料資源の持続利用の課題
〇原材料の代替と効率化
・原材料代替と課題
・製造プロセスの効率化
〇リサイクル技術の向上
・技術向上の必要性
・資源有効利用の促進
〇二酸化炭素の排出削減
・CO2排出量削減
・CCS等の導入
(2)最重要課題と解決策
〇最重要課題
・リサイクル技術向上
〇機械的リサイクル技術の強化
・機械的R技術強化
・品質低下への対応
〇化学的リサイクル技術の開発
・化学的R技術開発
・コスト・エネ課題
〇製品設計の見直し
・設計段階での配慮
・リサイクル容易化
(3)リサイクル技術向上後のリスクと対策
〇新たなリスク
・再生品の需要不足
・初期投資の負担
〇市場の啓発と政策支援
・需要促進へ啓発
・政策による支援
〇技術革新の継続
・継続的な研究開発
・コスト削減と普及
(4)業務遂行の留意点
〇技術者としての倫理
・倫理観と責任
・環境負荷の抑制
〇社会の持続可能性への配慮
・環境保護を最優先
・長期視点での貢献
〇社会とのコミュニケーション
・社会との対話
・理解と協力獲得
📅R05年度
R05_I-1「過去問題」
資源を採取し、生産、利用して廃棄するという従来の直線型経済は、無駄が多く、環境に与える影響は大きいため、持続可能ではない。これに代えて、製品を再利用して廃棄物を価値の損失として扱うサーキュラーエコノミー(循環型経済)への移行が求められている。化学産業においてもサーキュラーエコノミーは特に重要な位置付けにあり、「廃棄物と汚染を生み出さないこと」、「製品や素材を高い価値の状態のまま流通・循環させ続けること」、「自然を再生させること」というサーキュラーエコノミーの3原則の下で、従来の廃棄物に関する3R(Reduce、Reuse、Recycle)の考え方に加えて、設計段階から廃棄物を出さないような製品・サービスのデザインにより、新たな価値の創造と産業競争力の向上、持続的成長の推進が可能となる。このような状況を踏まえて、以下の問いに答えよ。
(1)化学製品を1つ挙げ、化学産業に従事する技術者としての立場で、その製品のサーキュラーエコノミーの実現に関して多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、化学部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を題意に即して述べよ。
R05_I-1 <解答骨子例>
(1)化石燃料資源の持続利用の課題
〇原材料の代替と効率化
・原材料代替と課題
・製造プロセスの効率化
〇リサイクル技術の向上
・技術向上の必要性
・資源有効利用の促進
〇二酸化炭素の排出削減
・CO2排出量削減
・CCS等の導入
(2)最重要課題と解決策
〇最重要課題
・リサイクル技術向上
〇機械的リサイクル技術の強化
・機械的R技術強化
・品質低下への対応
〇化学的リサイクル技術の開発
・化学的R技術開発
・コスト・エネ課題
〇製品設計の見直し
・設計段階での配慮
・リサイクル容易化
(3)リサイクル技術向上後のリスクと対策
〇新たなリスク
・再生品の需要不足
・初期投資の負担
〇市場の啓発と政策支援
・需要促進へ啓発
・政策による支援
〇技術革新の継続
・継続的な研究開発
・コスト削減と普及
(4)業務遂行の留意点
〇技術者としての倫理
・倫理観と責任
・環境負荷の抑制
〇社会の持続可能性への配慮
・環境保護を最優先
・長期視点での貢献
〇社会とのコミュニケーション
・社会との対話
・理解と協力獲得
R05_I-2「過去問題」
顧客の問題解決を目的として、それを支援するサービスや製品を提供する提案型事業“ソリューションビジネス”がIT産業を始め広く展開されている。化学産業においても、原料を加工して化学素材を製造し販売する従来型事業形態に加えて、顧客のニーズに合わせた化学製品やサービスを提供する“ソリューションビジネス”を事業形態として取り入れている。この“顧客”を“社会”に置き換え、社会が抱える問題を解決するための“ソリューション”を提供するビジネスへと拡大する動きもある。
“ソリューションビジネス”の良否を決定する要素は“より的確なソリューション”を提案できるかにある。的確なソリューションを提案する力「提案力」を高めることに関して、以下の問いに答えよ。
(1)化学技術者としての立場で、素材あるいは化学技術を活かし、顧客あるいは社会の問題に対するソリューションを提案する「提案力」を高めるための課題を多面的な観点から3つ抽出し、その課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した3つの課題に対しそれぞれへの解決策を、化学部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行して生じる波及効果と専門技術を踏まえた懸念事項への対応策を示せ。
(4)前問(1)~(3)の業務遂行に当たり、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から必要となる要件・留意点を題意に即して述べよ。
R05_I-2 <解答骨子例>
(1)課題抽出
1.顧客のニーズを正確に把握する能力の向上
・顧客のニーズの正確な把握
・化学技術に翻訳する能力
2.持続可能な化学プロセスの開発と実装
・持続可能な化学プロセスの開発
・新たな技術の開発
・既存プロセスの改良
3.新技術や材料の継続的な研究と導入
・新技術や材料の適切な理解、実用化
・継続的な研究と導入
(2)解決策の提案
1.顧客のニーズを正確に把握する能力の向上
・顧客とのコミュニケーション強化
・マーケットリサーチの強化
2.持続可能な化学プロセスの開発と実装
・グリーンケミストリーの導入
・リサイクルと再利用の促進
3.新技術や材料の継続的な研究と導入
・研究開発部門の強化
・パイロットプラントの構築
(3)波及効果と懸念事項への対応策
1.顧客のニーズを正確に把握する能力の向上
・波及効果
・新規顧客の獲得が促進
・懸念事項への対応策
・顧客のプライバシーや機密情報の保護
・適切な情報管理システムの導入・教育
2.持続可能な化学プロセスの開発と実装
・波及効果
・環境負荷の低減やリサイクルの推進
・企業の社会的責任の向上
・コスト削減や競争力の強化
・懸念事項への対応策
・新技術の導入に伴うリスクやコストに対処
・リスクマネジメント体制強化
3.新技術や材料の継続的な研究と導入
・波及効果
・最先端の技術や材料を導入
・製品の性能向上、市場競争力の強化
・懸念事項への対応策
・技術導入に伴う人材育成や設備投資への対処
・継続的なトレーニングプログラムの実施
・投資計画の策定
(4)倫理と持続可能性の観点からの要件・留意点
・倫理的観点
・正確な情報提供と適切なサポート
・環境保護や社会貢献への配慮
・持続可能性の観点
・持続可能な製品やプロセスの開発を積極的に推進
・資源の効率的な利用や廃棄物の最小化
📅R06年度
R06_I-1「過去問題」
これまで我が国は積み上げ型の開発を得意とし、技術を磨き上げることにより革新的マテリアルを生み出してきた。しかしこの手法は開発時間が長く、期間短縮が大きな課題となっている。近年AIビッグデータの発展が研究開発手法を大きく変革している。従来のように経験やノウハウ等をベースに仮説を立てて検証するのではなく、事象を大量のデータとして定量的に把握・解析することで研究開発を推進する、データ駆動型研究開発の取組が注目を集めており、例えばマテリアルズ・インフォマティクスを用いた全固体電池の材料開発、プロセス・インフォマティクスを用いた樹脂加工工程の改善、QSAR (Quantitativestructure-activityrelationship 定量的構造活性相関)による新規化学物質評価等、国内外で成果が現れてきている。
(1)開発業務の具体例を示し、化学技術者としての立場からデータ駆動型研究開発を進めるための3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえでその課題の内容を示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、これを最も重要とした理由を述べよ。その課題に対する複数の解決策を、化学部門の専門技術・手法を用いて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)を業務遂行において必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から題意に即して述べよ。
R06_I-1 <解答骨子例>
1.データ駆動型研究開発業務の具体例及び課題
▼開発業務の具体例
・マテリアルズ・インフォマティクスを用いた全固体電池の材料開発
・プロセス・インフォマティクスを用いた樹脂加工工程の改善
▼化学技術者としての課題
①データ品質と可用性の観点
・データ不整合
・データ標準化と一元管理の必要性
②技術的スキルとインフラの観点
・専門知識の不足
・教育・研修の必要性
③協業とデータ共有の観点
・データ形式の不統一
・知的財産権の問題
2.最重要課題およびその解決策
〇最も重要な課題:②技術的スキルとインフラの課題
▽解決策1「階層別教育プログラムの整備」
・スキル向上
・実践的スキル習得
▽解決策2「データ解析基盤の強化」
・環境構築
・スムーズなデータ解析
▽解決策3「専門家との連携強化」
・体制整備
・連携強化
3.解決策実行に伴うリスク及びその対策
◇データセキュリティリスク
・機密情報漏洩
・セキュリティ基準明確化
◇技術的依存性リスク
・特定技術への依存
・多様なスキル習得促進
◇人材の流動性リスク
・人材の流動性
・社内教育プログラム充実
4.業務遂行に必要な要件
1)技術者倫理の観点
・透明性の確保
・プライバシー保護の徹底
2)社会の持続可能性の観点
・環境負荷低減
・データリテラシー教育推進
R06_I-2「過去問題」
地球は奇跡の水の惑星と言われる。水は様々な形で地球上の陸海空に広く存在する。水は人類の生命維持活動に必須のため、飲用水として利用されるだけではなく、農業用水や工業用水にも用いられる。日本は食糧の多くを輸入に依存しているため、バーチャルウォーターを海外から輸入しており、その量は国内年間水使用量と同程度と推計されている一方で、世界では水質汚染や水不足が深刻化している。化学産業において、水は、原料、溶媒、洗浄、熱交換等の様々な用途で利用され、その調達や後処理には化学産業技術が不可欠である。また、河川や海洋の汚染は、過去には公害として、現在では新たな問題が顕在化している。このように水は化学産業に密接に関わっており適切な利活用が求められている。
(1)化学産業に従事する技術者としての立場で、水資源利用について多面的な観点から3つの課題を抽出し、それぞれの観点を明記して説明せよ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、重要と考える理由とその課題に対する解決策を複数示して説明せよ。
(3)前問(2)で示した解決策を実行した際に新たに生じうるリスクを示し、それへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(1)~(3)を業務として遂行するに当たって必要な要件を技術者としての倫理、社会の持続可能性の立場から題意に即して述べよ。
R06_I-2 <解答骨子例>
1.水資源利用の課題
〇観点1:環境負荷の低減
・水質汚染による生態系影響
・環境負荷の抑制
〇観点2:資源利用の課題
・水資源の有限性認識
・水使用量の効率化
〇観点3:地域社会との関係における課題
・共有財産としての認識
・地域社会との合意形成
2.最重要課題およびその解決策
◇最重要課題とその理由
・環境負荷低減の位置付け
・持続可能性確保の必要性
1)高度廃水処理システムの導入
・複合的処理技術の活用
・有害物質除去の効率化
2)環境モニタリングの強化
・多角的な環境調査
・早期対策の実現
3)環境配慮型原料への転換
・環境負荷低減原料の採用
・持続可能な生産体制
3.解決策実行に伴うリスク及びその対策
①経済的リスクと対応
・初期投資負担の軽減
・段階的な設備投資
②社会的リスクへの対応
・地域社会との対話促進
・信頼関係の構築
③技術的リスクの管理
・運用管理体制の整備
・技術者育成の推進
4.業務遂行に必要な要件
1)技術者倫理の遵守
・環境影響評価の実施
・社会的責任の遂行
2)社会の持続可能性への配慮
・長期的視点での計画
・世代間公平性の確保
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