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技術士|R07口頭試験|模擬問題・模範解答例【0902建設部門:鋼構造及びコンクリート】🌉50代・シニア土木コンサルタント


※ 本記事全体の「概要」は、上記「目次」をご参照ください。


本記事の「模擬問題」は、下記の経歴の受験生さんを想定しています。


  • 年代:50代半ば

  • 役職:技術課長またはシニアエンジニア

  • 職業:大手または地方自治体発注の土木コンサルタント会社勤務

  • 特徴・背景

    • 主に設計部門で長年鋼橋やコンクリート橋の設計・点検・診断業務に従事。構造物の維持管理業務も担当。

    • 筆記試験では設計の理論・応用は強いが、現場施工や実例対応への記述苦手で苦戦してきた。

    • 定年までに技術士を取得し、後進指導や会社の部門強化に貢献したい思いが強い。長年の失敗経験と自己分析を経て、ついに筆記突破、初の口頭試験に挑む。​



I. コミュニケーション及びリーダーシップ (30点)


【試問の意図】
 業務履行上、多様な関係者との間で明確かつ効果的な意思疎通を図り、利害を調整してプロジェクトを牽引する能力を問う


1. 施工業者への伝達

  • 模擬問題

    • 現場施工や実例対応に関する知識が不足しているという自己分析を踏まえ、施工業者や現場監督員に対して、設計意図や技術的な要求事項をどのように明確かつ効果的に伝達し、協調を図りますか?

  • 模範解答例

    • 私は現場常駐の経験が少ないため、施工のプロである現場の方々に『教えていただく』という謙虚な姿勢で接しています。その上で、複雑な箇所は3Dモデルや詳細図を示し、視覚的に意図を伝えながら、施工上の懸念点がないか協議を重ねています。


2. 若手への倫理指導

  • 模擬問題

    • 50代半ばの技術課長として、若手技術者に対し、技術者倫理や技術の重要性を指導する際に、どのようなメッセージと手段を用いていますか?

  • 模範解答例

    • 単にルールを守れと言うのではなく、『なぜその基準が必要か』という背景や、過去の失敗事例を語り聞かせています。技術の重みを理解させ、判断に迷った時は必ず私に相談するよう伝え、心理的な安全性を確保しています。


3. ミス発生時の対応

  • 模擬問題

    • 長年携わった鋼橋の設計業務において、設計ミスや技術的な問題が発生した際、関係者(発注者、社内、施工者)に対して、どのように事実を伝え、信頼を維持するためのリーダーシップを発揮しましたか?

  • 模範解答例

    • 隠蔽せず、速やかに発注者と社内へ事実を報告しました。その際、まずは応急対策を提示して信頼低下を防ぎ、その後冷静に原因を究明して、部下を責めるのではなく組織としての再発防止策を提示しました。


4. 部門の目標共有

  • 模擬問題

    • あなたの部門強化の目標達成に向けて、部門内の技術者全員が共通の目標意識を持てるよう、どのように「明確なデザイン」を設定し、意思疎通を図っていますか?

  • 模範解答例

    • 『地域で一番信頼される技術者集団』といった定性的なビジョンと、資格取得率などの定量的な目標を掲げています。これを期初の面談で個人の目標に落とし込み、全員が自分事として捉えられるよう対話を重ねています。


5. 専門用語を避けた説明

  • 模擬問題

    • 大手または地方自治体発注者に対し、計画・設計の初期段階でプロジェクトのリスクや技術的難易度について説明する際、専門用語を避け、どのように包摂的な(インクルーシブな)意思疎通を図りますか?

  • 模範解答例

    • 専門用語を日常の言葉に置き換えるよう意識しています。例えば『応力集中』を『力が一点に集まる』と言い換えたり、リスクを確率と影響度で図式化したりして、発注者の方が直感的に理解できるよう工夫しています。


6. 住民との利害調整

  • 模擬問題

    • 構造物の長寿命化を目的とした大規模な補修・補強プロジェクトにおいて、供用中の構造物を使用する市民や周辺住民との間で、工事による制約や影響についてどのように利害を調整しますか?

  • 模範解答例

    • 工事の必要性と、放置した場合の危険性を丁寧に説明し、共感を得ることから始めます。その上で、騒音低減策や工事時間の短縮など、住民の方々の負担を減らす代替案を提示し、妥協点を探ります。


7. 現場訪問時の姿勢

  • 模擬問題

    • 現場施工に関する知見不足を補うために、設計者として現場訪問や施工レビューに参加する際、現場技術者とどのようなコミュニケーションをとることを心がけていますか?

  • 模範解答例

    • 『設計図と現場の整合性を確認させてほしい』というスタンスで臨みます。現場監督員の方に敬意を払い、設計の意図通りに施工できない箇所があれば、その理由を現場の視点から学び取るよう心がけています。


8. 意見対立時の調整

  • 模擬問題

    • あなたが主導するチームにおいて、意見の対立や技術的な議論が行き詰まった場合、リーダーとしてどのような調整方策を用いて、チームをまとめ、結論に導きますか?

  • 模範解答例

    • 「議論が行き詰まった時は、一度『プロジェクトの最優先事項は何か(品質か納期か)』という原点に立ち返らせます。各案のメリット・デメリットを整理し、最終的にはリーダーである私が責任を持って決断を下します。


9. i-Constructionの浸透

  • 模擬問題

    • 近年注目されているi-Construction 2.0(生産性向上)の概念を、伝統的な設計・施工に携わる社内の技術者に浸透させるために、どのようなコミュニケーション戦略をとりますか?

  • 模範解答例

    • 『楽になる』『ミスが減る』という実務上のメリットを強調しています。いきなり全体導入するのではなく、効果が出やすい部分からスモールスタートし、成功体験を共有することで心理的なハードルを下げています。


10. 会議での意見集約

  • 模擬問題

    • 大規模橋梁の点検結果を基に、複数の補修工法を検討する会議において、関係技術者の多様な意見をどのように集約し、最適な解決策を取りまとめますか?

  • 模範解答例

    • 事前に『安全性』『経済性』『施工性』といった評価軸と重み付けを合意しておきます。多様な意見が出ても、この評価軸に基づいて客観的にスコアリングすることで、全員が納得する結論を導き出します。


11. 異分野間の連携

  • 模擬問題

    • あなたの専門である鋼構造物およびコンクリート構造物の維持管理において、異なる専門性を持つ点検技術者、診断技術者、設計技術者間の連携を深めるために、どのように情報共有を促していますか?

  • 模範解答例

    • 設計担当者が点検現場に同行したり、逆に点検担当者が設計レビューに参加したりするクロスチェックの機会を設けています。お互いの視点を知ることで、情報の分断を防ぎ、連携を深めています。


12. 報告書の指導

  • 模擬問題

    • 部下や若手技術者が作成した報告書や設計図書について、「明確かつ効果的な意思疎通」の観点から指導する際に、具体的にどのような点をチェックし、改善を促していますか?

  • 模範解答例

    • 『読み手は誰か』『何を決定してほしいのか』が明確かをチェックします。結論から述べるPREP法を意識させ、事実と推測が混同されていないか厳しく確認し、修正を促しています。


13 リーダーシップの資質

  • 模擬問題

    • あなたが最も重要と考えるリーダーシップの資質は何ですか。また、それをどのように業務遂行において実践していますか?

  • 模範解答例

    • 『誠実さ』と『決断力』だと考えています。技術的に嘘をつかない誠実さと、不確実な状況でもチームのために責任を持って決断する姿勢を、日々の業務で実践しています。


14. 基準変更の説明

  • 模擬問題

    • クライアントやユーザーに対して、最新の法規制や技術基準(例:耐震基準)の変更内容を、彼らの業務に与える影響とともにどのように説明しますか?

  • 模範解答例

    • 基準変更の内容だけでなく、『それによって構造物の信頼性がどう向上するか』というメリットと、『コストや工期にどう影響するか』という具体的な数値をセットで説明し、納得を得ています。


15. 設計変更の伝達

  • 模擬問題

    • 大規模な設計変更が必要になった際、変更内容、理由、そして今後の影響を、関係者全員が納得できるように文書と口頭でどのように伝達しますか?

  • 模範解答例

    • 変更の理由となった技術的根拠(予期せぬ地質条件など)を文書化し、変更によるコストと工期への影響を即座に提示します。関係者が上層部に説明しやすい資料を作ることで、スムーズな合意形成を図ります。


16. 上層部への説明

  • 模擬問題

    • 部門強化を目指す中で、部門の目標やビジョンについて、部署全体だけでなく、会社の上層部に対してもどのように説明し、協力を仰ぎますか?

  • 模範解答例

    • 部門の強化が、会社の利益やブランド価値の向上にどう直結するか、経営的な視点で説明します。投資対効果(ROI)を明確にし、単なる要望ではなく事業戦略の一部として提案します。


17. 若手への業務委任

  • 模擬問題

    • 経験が少ない若手技術者をプロジェクトに参画させる際、彼らの能力を最大限に引き出しつつ、プロジェクトの品質を確保するために、どのように指導し、業務を委任しますか?

  • 模範解答例

    • 『何のために』『いつまでに』という目的と期限を明確にした上で、具体的なやり方は本人に任せます。ただし、丸投げはせず、進捗確認のタイミングを事前に決め、困った時にすぐ相談できる体制を整えています。


18. 発注者との関係構築

  • 模擬問題

    • 技術的な課題を解決するにあたり、発注者やクライアントと「協働」するために、技術課長としてどのような関係構築を重視していますか?

  • 模範解答例

    • 御用聞きになるのではなく、プロとして発注者の利益になる提案(VE案など)を積極的に行います。『この人に相談すれば解決策が見つかる』と思われる信頼関係を築くことを重視しています。


19. 感情的な対立への介入

  • 模擬問題

    • あなたの部門で技術的な議論が白熱し、感情的な対立が生じた場合、どのように介入し、冷静かつ論理的な議論を再開させるためのリーダーシップを発揮しますか?

  • 模範解答例

    • まずは議論を中断し、冷静になる時間を置きます。その後、人格攻撃ではなく『技術的な課題』に焦点を戻すよう促し、お互いの主張の論理的な部分だけを抽出して議論を再開させます。


20. マネジメント層への報告

  • 模擬問題

    • 複雑な構造解析の結果を、非専門家であるマネジメント層に報告する際、どのような図表や言葉を用いて、結論と判断の根拠を簡潔明瞭に伝えますか?

  • 模範解答例

    • 複雑な数式は使わず、変形図や応力コンター図などのビジュアルを多用します。『安全か否か』『採用すべきか否か』という結論を冒頭に述べ、その根拠を簡潔に示すよう心がけています。




II. 評価及びマネジメント (30点)


【試問の意図】
 業務の計画・実行・検証・是正(変更)を通じて、品質、コスト、納期、生産性、リスク対応の要求事項を満たすために、人、物、金、情報などの資源を適切に配分し、成果を評価する能力を問う


1. 人員と情報の配分

  • 模擬問題

    • 大規模な点検・診断プロジェクトにおいて、限られた予算と納期の中で、最適な人員配置と情報資源の配分をどのように計画・実行しますか?

  • 模範解答例

    • 業務を細分化し、難易度に応じてベテランと若手を組み合わせる適材適所の配置を行います。また、過去の類似案件のデータを共有サーバーに整備し、情報検索の時間を短縮することで効率化を図ります。


2. リスクマネジメントのプロセス

  • 模擬問題

    • あなたが担当する維持管理業務におけるリスクマネジメント(リスク対応)について、「計画・実行・検証・是正(変更)」のプロセスを具体例とともに説明してください。

  • 模範解答例

    • 計画段階でリスクを洗い出し(Plan)、対策を設計に盛り込み(Do)、施工中にモニタリングし(Check)、予期せぬ事態には即座に設計変更を行う(Act)、このサイクルを徹底しています。


3. LCCの評価

  • 模擬問題

    • 鋼橋の長寿命化対策の設計において、初期の建設コストと、その後の維持管理コストや補修・補強の時期を含めたライフサイクルコスト(LCC)をどのように評価し、経済性の合理性を証明しましたか?

  • 模範解答例

    • 初期コストだけでなく、将来の維持管理費を含めた総費用を現在価値に換算して比較しました。『今は高くても、50年で見れば○億円安い』というデータを提示し、経済合理性を証明しました。


4. IT技術の導入評価

  • 模擬問題

    • あなたの強みである設計の理論を活かし、設計部門の生産性を向上させるために、どのようなIT技術(CAD/CAE/BIMなど)を導入し、その効果をどのように「評価」していますか?

  • 模範解答例

    • BIM/CIMを導入し、干渉チェックの自動化を行いました。その効果として、手戻り時間が何割削減されたか、図面ミスが何件減ったかという定量的な指標で評価を行っています。


5. 設計の施工性チェック

  • 模擬問題

    • 筆記試験で苦手意識のあった「現場施工」に関する記述を克服するため、あなたの部門では、設計の実現性や施工性を評価するために、どのようなチェック体制を設けていますか?

  • 模範解答例

    • 私の弱点を補うため、施工経験豊富なシニアエンジニアによる『デザインレビュー(DR)』を必須としています。また、施工ステップごとの安全性を確認するフローを確立し、施工不可能な設計を防いでいます。


6. 維持管理の次段階への改善

  • 模擬問題

    • 構造物の維持管理計画を策定する際、構造物の現状(点検結果)を評価し、次にどのような業務(補修、補強)が必要となるか、どのように「次段階や別の業務の改善に資する」ようにしていますか?

  • 模範解答例

    • 点検で見つかった変状データを分析し、設計部門へフィードバックしています。『この構造細目は劣化しやすい』といった知見を新規設計に反映させることで、組織全体の技術向上に資するようにしています。


7. 人員不足時の優先順位

  • 模擬問題

    • 建設業の高齢化と若年層不足が進行する中、限られた「人員」資源を最も効果的に配分するために、設計・点検・指導業務の優先順位をどのように設定しますか?

  • 模範解答例

    • 第三者被害のリスクがある重要構造物や、緊急性の高い業務にエース級を優先配置します。定型業務は若手に任せつつ、指導担当をつけることで、品質確保と人材育成を両立させます。


8. 相反する要求の解決

  • 模擬問題

    • 既設のコンクリート橋の大規模補修工事において、複数の補修工法が提案された際、「相反する要求事項(安全性、経済性、技術的実現性)」を考慮し、最も合理的な解決策をどのように提案しましたか?

  • 模範解答例

    • 安全性は絶対条件として譲りません。その上で、新材料や新工法を検討し、コストや施工性の制約をクリアできる『第三の案』がないか、VEの視点で徹底的に検討し提案しました。


9. 遅延時の是正

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