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【実録】10人の先輩全員に反対された「布団」を選んで、単価2倍・稼働率85%を叩き出した話。

民泊や宿泊施設の立ち上げにおいて、多くの人が「無難な選択」をしてしまいがちです。しかし、その「無難」こそが、自らを価格競争という地獄へ突き落とす最大の原因であることに気づいている人は多くありません。

今回は、私が大阪の激戦区で宿を立ち上げた際、「10人の先輩の意見を完全に無視した結果」について、実体験をベースにお話しします。

これから宿泊事業を始める方、あるいは現在「単価が上がらない」「稼働が安定しない」と悩んでいる方にとって、事業構造を根本から見直すヒントになるはずです。

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「絶対にベッドにすべき」10人中10人がそう言った。

私が民泊を始める前、すでに業界で実績を出している先輩オーナーさん10名ほどに、ある相談をしました。

「寝具は、ベッドと布団、どちらが良いでしょうか?」

当時の私の物件は非常に狭く、スペースの都合上、ベッドを置くなら「3台」、布団を敷くなら「5枚」が限界でした。

先輩方からの回答は、見事なまでに一致していました。
10人中10人が「絶対にベッドにした方がいい」と答えたのです。

彼らの意見はもっともでした。
「ベッドの方がメイキング(清掃)が圧倒的に楽」
「外国人ゲストは床に寝る文化がないから嫌がる」
「布団の上げ下ろしはクレームに繋がる」

現場を知り尽くした諸先輩方の、リアルで親身なアドバイス。
普通であれば、ここで「なるほど、やはりベッドが正解なんだな」と納得して、図面にベッド3台のレイアウトを書き込んでいたでしょう。

しかし、私は先輩方の意見を聞いたことで、逆に「絶対に布団にしよう」と確信しました。

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「無難な利便性」は、地獄の価格競争への入り口

なぜ、10人全員の意見を無視して「布団」を選んだのか。
それは、ここで「無難な利便性(ベッド)」を選んでしまえば、近隣のホテルや新しい民泊と「全く同じ土俵」で戦うことになるからです。

もしベッドを3台置いていれば、お客様は私の宿を「ベッドが3つある、便利な宿泊施設」として認知します。
そうなれば、比較対象は「すぐ近くにある、もっと新しくて安いホテル」や「より駅に近い、ベッドが4つある民泊」になります。

同じ土俵(設備の便利さ・新しさ)で戦えば、資本力のない個人や小規模事業者に勝ち目はありません。待っているのは、身を削るような近隣との価格競争です。

こうして私は同じ土俵から降りる決断をしたのです。

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欧米層が本当に求めている「体験(文脈)」とは何か?

私がターゲットに設定したのは、日本の文化に強い関心を持つ「欧米層」でした。

彼らがわざわざ遠く離れた日本、そして大阪まで来て求めているものは、「どこにでもある快適なベッド」でしょうか?
違います。彼らがお金を払ってでも手に入れたいのは、「畳の上に布団を敷いて寝るという、日本ならではの体験」です。

私は「利便性」を売るのをやめ、「文脈」を売ることに振り切りました。

確かに、布団はクレームに繋がるリスクがある「賭け」のように見えたかもしれません。しかし、ターゲットの解像度を極限まで高め、提供する価値のコンセプトが固まっていれば、それはギャンブルではなく「勝算のある戦略」になります。

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徹底的に尖らせる。それが唯一無二の宿を創る絶対条件。

結果はどうだったか。

狙い通り、欧米層のゲストからは「初めて畳と布団で寝た!アメージングな体験だった!」と感動のレビューが殺到しました。
懸念されていたマイナスな声は、驚くほど「ゼロ」でした。

事実、私はこの「体験(文脈)を売る構造設計」によって、ホテルや民泊が乱立する大阪の激戦区でありながら、地域相場の2倍以上の単価と、閑散期を含めた稼働率85%以上、口コミ評価満点を現在も継続しています。

ターゲットとコンセプトが明確なら、業界の常識や多数派の意見を無視してでも、自分の信じた価値を貫くこと。

万人受けを狙って丸くなるのではなく、徹底的に尖らせること。
それこそが、価格競争の沼から抜け出し、選ばれ続ける唯一無二の宿を創る絶対条件なのです。

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「誰に・何を・いくらで」売るか。

とりあえず図面を引く前に。
予約が入らないからと、宿泊費の値下げをする前に。
どうするべきか迷っている方に。

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