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カナダの昔ばなし③ 湖の月を飲みこんだカエル 【読み聞かせ】

むかしむかし、夜の世界は今よりずっと暗く、
月だけが静かに大地を照らしていました。

ある夜、カエルが湖のほとりに出てきました。
水面には、まんまるい月がゆれていました。
それは、カエルにとって見たことがないほど明るく、
心をうばわれるような光でした。
「こんな美しいものが、湖の上に落ちている。」
カエルはそう思いました。
そして、その光をひとりじめしたくなったのです。

カエルは水に飛びこみ、
ゆらぐ月の光を追いかけました。
やがて大きく口を開け、
水といっしょに光をのみこむように吸いこみました。
そのとたん――
湖から光が消え、
まわりの森も岸辺も、すっかり暗くなりました。
夜の動物たちは困りました。
足もとが見えず、狩りもできず、
水を飲みに行くのもこわくなったのです。

そこで、森に宿る精霊が静かに現れました。
精霊は、暗闇の中で息をひそめているカエルを見つけました。
カエルのお腹は、まるで光る石を入れたように、
ほんのり明るくふくらんでいました。
精霊は言いました。
「光は、みんなで分けあうものだ。
 ひとりが隠すと、世界は進むことができなくなる。」
カエルは精霊の言葉を聞き、
長く息をはきました。
すると、月の光がふたたび外にあふれだし、
はるか上の空へすうっと戻っていきました。
湖の上には、もとのように月が浮かび、
森の動物たちはほっとしました。

その日から、
カエルは水面に映る月を見ても、
口を大きく開けることはなくなったと言われています。



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『世界 昔ばなしの森』では、世界各地で語り継がれてきた昔話をお届けしています。
また、読み聞かせ用の原稿にもなっており、スマホやタブレットでご覧いただけますので、お子さんの寝かしつけの時にも、明かりを消して、読み聞かせすることができます。

ひとつひとつの物語のおもしろさはもちろん、それぞれの地域ごとの文化や知恵が詰まっています。 その国の人や暮らしに思いをはせながら、昔ばなしの世界への旅をお楽しみください。


この「湖の月を飲みこんだカエル」のお話を読んでいる動画もYouTubeで公開しています。

YouTubeチャンネル「世界 昔ばなしの森」より



カナダについて:



「湖の月を飲みこんだカエル」は カナダの先住民族クリー族、アサバスカン族などの間で語り継がれてきたお話です。

クリー族について:


アサバスカン族について:


カナダの先住民に伝わるお話を集めたのは、
Chaiさんによる「真実と和解の日 」の投稿がきっかけになりました。

そして、「カナダからこんにちは。Chai」のChaiさんが、この「世界 昔ばなしの森」とのコラボ企画として、カナダの先住民の方々のアートが展示されている「オタワの国立博物館」を紹介してくれました。先住民の方々の暮らし、気持ちや創造力、ぜひご覧ください!



原典:カナダの民話 /リサーチ:ChatGPT





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