「リアルでの営業が苦手」内向的な性格を直さなくていい
「WEB での発信が苦手」という声はよく聞きますが、「対面・リアルで人と会うのが苦手」という方も確かに存在します。
何話していいか分からない。
コミュ障。
日常ではともいいますよね。
そしてそれは、努力不足や性格の問題ではなく、生まれ持った気質である可能性が高いです。
近年の心理学・行動遺伝学の研究は、そう示した報告があります。
1、「初対面が苦手」は先天的な気質
ハーバード大学の研究では、生後 4 か月の乳児が見慣れないものに、どう反応するかを長年観察しました。
約 15〜20%の子どもは、初めての刺激に強く反応して手足をばたつかせ泣く「高反応(high-reactive)」タイプで、
成長後は初対面の人や未知の状況に慎重・内気になりやすいことがわかっています。
重要なのは、この傾向が、成人期まで比較的安定して続く点です。
つまり「初対面が苦手」は、後天的なクセではなく、生まれつきの神経の設計に根ざした資質なのです。
2 、内向性は「直せなかった」のではない
性格の個人差がどこから来るのかを調べる双子研究では、外向性—内向性という次元の約 40〜60%が遺伝で説明できると報告されています。
(数値は双子研究に基づく推定で、分析手法により幅があります)
人前や初対面で消耗すると感じる方がいるのは、意志が弱いからでも努力を怠ったからでもなく、エネルギーの充電のしかたが生まれつき違うだけです。
この事実を受け入れると、「もっと社交的にならなければ」という自己否定から解放され、自分の資質を土台にした戦略が見えてきます。
3、「苦手」の裏に眠る営業の手法
「営業は外向的な人が得意」という通念は、実は研究で否定されています。
ウォートン校の教授が 340 人の営業担当者を調べたところ、外向性と売上の関係は逆 U 字の曲線を描きました。
極端な外向型と極端な内向型の売上はほぼ同じで、最も成績が良かったのは中間の「両向型(アンバート)」だったのです。
彼らは 3 か月で内向型より 24%、外向型より 32%多い売上をあげました。
理由は明快です。
極端な外向型は話しすぎ、熱意を押し出しすぎて顧客の本当のニーズを聞き逃す。
一方、聞く力・問いを立てる力・押し売りをしない慎重さは、リアルが苦手な人が生まれつき持つ強みそのものなのです。
4 、資質をビジネスに活かすヒント
鍵は、苦手を直すことではなく、得意な土俵で戦うことです。
①大人数の交流会で名刺をばらまくより、少人数や 1 対 1 でじっくり信頼を築く。
②売り込むより、質問し、傾聴し、相手の課題を深く理解する「コーチング型」の営業に振り切る。
③初対面のその場で決めようとせず、事前に用意した資料や、あとから届ける丁寧なメッセージで勝負する。
④専門性を磨き、紹介やリピートで回る長期的な関係性を主戦場にする。
⑤WEBを使った集客、セールスを主戦にする。
小規模事業者やフリーランスにとって、これらは十分に成立する戦い方です。
まとめ
「対面リアルが苦手」は、克服すべき欠点ではなく、生まれ持った資質です。
ケーガン博士の気質研究、双子研究による内向性の遺伝率、そしてグラント教授の営業研究は、いずれも「外向的でないこと」が必ずしも不利ではないことを示しています。
むしろ、聞く力・慎重さ・深い信頼構築という資質は、営業においてしばしば外向性を上回ります。
無理に社交的になろうとするより、あなたの資質が最も輝く土俵を選ぶこと。
それが、小規模事業者やフリーランスにとって、最も自分の力を発揮し、最も強い戦略です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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