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韓国ドラマ『智異山』:登場人物と舞台設定。僕はなぜ、この設定にモヤモヤしたのか?

「絶景と俳優の熱演は最高!なのに僕はなぜ『智異山<チリサン>』にモヤモヤしたのか?山岳救助というユニーク設定がミステリーと混ざって迷走した理由を、韓国ドラマ好きが深掘りレビュー。あなたの感想も教えてください。」

地獄から智異山へ。僕の視聴動機

僕は2年前から韓国語を学んでいます。その教材として韓国ドラマを観るようになり、今や日課となりました。

最近は「地獄が呼んでいる」や「キル・ボクスン」など、比較的暗いテーマの作品を立て続けに観ていたんです。少し気分転換をしようとNETFLIXで作品を探していて見つけたのが、この『智異山<チリサン>~君へのシグナル~』(原題:지리산)でした。

タイトルの中に「山 🏔 (Mountain)」、サムネイルには登山服を着た人々。のんびりとしたレジャーものを期待して見始めたのですが、予想とは全く異なる展開に引き込まれました。今回は、そんな本作を深掘りしてレビューしてみたいと思います。


韓国ドラマには珍しい「山」が舞台の物語

韓国は国土の多くが山で構成されているため、登山を趣味とする人が多いほど、山との関わりが深い国です。その中に、霊験あらたかな山として知られるのが「智異山」です。

この山は国立公園として保護されていますが、同時に遭難者も多く発生します。そのため、国立公園には遭難者を救助するレンジャーたちがいます。物語は、この智異山国立公園のレンジャーたちの活動を軸に展開していきます。

<主な出演>

  • ソ・イガン:チョン・ジヒョン

  • カン・ヒョンジョ:チュ・ジフン

  • チョ・デジン(所長):ソン・ドンイル

  • チョン・グヨン:オ・ジョンセ

  • パク・イルヘ(チーム長):チョ・ハンチョル

僕はNETFLIXで全32話(実際は全16話を分割している可能性が高いですが)を、約16時間かけて視聴しました。


予想外のプロット:山岳救助隊 vs. ミステリー

当初、僕は自然との関わりや人命救助をテーマにしたドラマだと思っていました。しかし、メインのプロットが殺人事件を追うミステリー要素だったのは意外です。おそらく、「危険と常に隣り合わせの山岳救助という仕事の中で事件が起きたら?」という観点から制作されたのかもしれません。

まず良かった点は、この「山岳救助隊がメイン」という珍しい設定です。通常、救助モノといえば警察や医療ドラマが多い中、悪天候下の山岳救助隊に焦点を当てたのはユニークでした。この点は評価したいと思います。


ミステリーとしての「広がり」を欠いた舞台設定

しかしながら、この奇をてらった舞台設定こそが、物語の広がりをなくしてしまった最大の要因だと僕は感じました。

通常のミステリーならば、ソウルから釜山へ移動したり、車、バス、タクシー、さらには船での密航といった多様な「カード」を使えます。しかし、舞台が智異山という「険しい山岳」に限定されると、捜査手段は徒歩と山道を走る車、そしてレスキュー隊のヘリコプターに限られてしまいます。いくら広い山でも、舞台が固定されてしまうと話に制限がかかります。ソウルから登りに来た人が事件に巻き込まれる、そのくらいのプロットの幅が必要だったのではないでしょうか。

この舞台設定の狭さゆえに、犯人が誰かというミステリー要素が比較的早い段階で見えてしまったのは残念でした。

さらに輪をかけて残念だったのが、製作者側が意図的にミスリードを誘う演出が多すぎたことです。犯人像が見え始めている中で、他の登場人物に見え透いたような怪しい行動をとらせる。これでは、尺の引き伸ばしにしか見えず、がっかりしました。

特に印象的だったのは、名脇役としておなじみオ・ジョンセ氏が演じるチョン・グヨンに依存しているように見えた部分です。彼の顔の表情だけで長い時間を持たせる演出は、役者さんの凄さを感じつつも、「おつかれさまです!」と言いたくなるところでもありました。


特殊能力がストーリーにもたらした混乱

また、冒頭で明らかにされるのですが、主人公の一人であるカン・ヒョンジョは何らかの特殊能力を持っています。

山岳救助というユニークな環境に、さらに特殊能力という新たなパラメーターが加わったことで、当初は「どうなるんだろう?」と展開に興味を持てたのですが、結果的にストーリーに混乱をもたらし、あまり効果的ではなかったように思いました。

結果として、「山岳での自然災害や事故」というテーマと、「殺人事件のミステリー」、さらに「特殊能力」という要素を混ぜたことで、プロットの軸が弱くなり、視聴者としてはもやもやが残る形になってしまいました。もう少し、山岳救助の現実的な危険性にもっと焦点を当てればよかった気がします。


絶賛したい「絶景」と「役者魂」

残念な点が多くありましたが、絶賛したい点も多々あります。

まずは、ドラマの舞台である智異山の景色です。特に山頂でのシーンは本当に壮観で、非常に印象的でした。この自然の雄大さに惹かれて、国立公園の職員の方々は働かれているのだろうな、と尊敬の念と共に、自然に対しても畏敬の念を感じました。僕の人生の目的「発見」に通じる、雄大な景色でした。

次に、韓国ドラマではもはや定番ともいえますが、俳優の献身的な演技が素晴らしかったです。設定上とはいえ、雨や雪といった厳しい悪天候の中での救助活動を、水に浸り、雪に身を投じる。演じた俳優たちの演技は、非常に熱心で、まさに韓国俳優の「役者魂」を感じました。

また、洪水などの災害シーンはおそらくCGを用いたのだと思いますが、比較的自然に溶け込んでいてリアルに感じました。


総評:なぜ僕はこの点数ををつけたのか

山岳救助というユニークな設定、息をのむ映像美、俳優たちの熱演は高く評価できます。しかし、ミステリー要素の不完全さや特殊能力の扱いに納得がいかず、プロットの軸がブレたことで、結果的に全体的には惜しい作品だったと感じます。

もし僕が制作者なら、ミステリーではなく、いっそのこと山岳救助というユニークなテーマに集中すべきだったかもしれません。あるいは、山岳ならではの閉塞感のあるシチュエーションでの人間関係やヒューマンドラマを描いた方が、この舞台設定が活きたのではないかと思いました。

ということで、僕の採点は100点満点中、65点です。

皆さんは『智異山』をご覧になってどう思いましたか?感想やフィードバックがあれば、ぜひコメントで教えてください!

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