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「イカゲーム3」レビュー:続編の宿命か、主役補正の迷走か

Netflixで一世を風靡した「イカゲーム(原題:오징어 게임)」。

その続編シーズン2は昨年末に5話を配信し、大いに含みを残しました。

そして待望の(いや、もはや不安交じりの)シーズン3が6月27日に一挙配信。今回は全6話です。

まず軽く振り返ると、主人公ソン・ギフンは借金で首が回らず、命の値札を掲げてイカゲームに参加。456人の命が総取りの景品となるデスゲームに勝利し、40億円相当の金を得るも心は救われず。シーズン2ではこの悪夢を終わらせるべく再びゲームに飛び込み、革命を起こそうとするも、あっけなく失敗。親友チョンベを失って終わりました。

そして今回のシーズン3。

ギフンは首謀者同然なのに、なぜか生き延びています。この点から既に物語はブレていました。おそらく、死より苦悩のほうが残酷だ、という演出なのでしょう。だとしても、どこか「主役補正」が透けて見えます。

今回参加する新キャラクターは豪華そのもの。
ミセンやグローリーなど他作品で印象的な俳優陣が集結。イム・シワン演じる仮想通貨インフルエンサーや、パク・ソンフン演じる性別適合手術の資金を求める参加者など、背景の濃い人々が登場します。

それでも、始まりが悪すぎた。

ギフンは心を失いかけた状態から再び戦いますが、その心情は破綻寸前。人を救いたいのか、殺したいのか、行動に一貫性がない。「キャラ崩壊」と言わざるを得ません。

ゲーム自体も問題です。
前作は「だるまさんがころんだ」など子供の遊びが恐ろしく昇華されていました。
今回は不条理を描きたいのか、何をしているのか分からないルールの連発。
おまけに過去の焼き直しのような場面も多く、緊張感は明らかに劣化しました。

加えて、サイドストーリーも精彩を欠きます。
刑事ファン・ジュノの兄捜しは展開が読めすぎ、ゲームスタッフ側の人間模様もおざなりで、脚本家の「引き伸ばし疲れ」が透けて見えました。

結末も、締まらない。
ファイナルゲームに子供の遊びの恐怖はほとんどなく、残したいキャラを残すために設定がグダグダになっている印象。
結局「終わらせるための終わり方」という言葉がしっくりきます。

結論として。

ヒット作の続編は、往々にして期待を超えられない宿命を背負います。
「イカゲーム3」も、その典型になってしまったように感じました。
とはいえ、韓国発デスゲームとして挑戦的な試みが随所にあったのも事実です。

どうやらアメリカ版も準備中とのこと。
次は初心に返って、純粋に「子供の遊びが死を招く恐怖」を突き詰める作品を期待したいと思います。


あなたが観た感想はどうでしたか?
「イカゲーム3」が描こうとしたもの、描ききれなかったもの。
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