社労士的就業規則の作り方 26
鹿児島で社労士をしています原田です。
就業規則が大好きな人が読んでいるコーナーです。実際社労士を対象にしたセミナー等で就業規則は人気上位のテーマですが、本を読んでもセミナー受けても書けません。何が書いてあって、何が必要かを考えることが大切です。
ここでは厚労省モデルを使って、社労士が就業規則に対してどうアプローチするかを案内しています。
第7章 定年、退職及び解雇 第53条 その2
解雇
(第1項省略)
2 前項の規定により労働者を解雇する場合は、少なくとも30日前に予告をする。予告しないときは、平均賃金の30日分以上の手当を解雇予告手当として支払う。ただし、予告の日数については、解雇予告手当を支払った日数だけ短縮することができる。
3 前項の規定は、労働基準監督署長の認定を受けて労働者を第67条第1項第4号に定める懲戒解雇にする場合又は次の各号のいずれかに該当する労働者を解雇する場合は適用しない。
① 日々雇い入れられる労働者(ただし、1か月を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。)
② 2か月以内の期間を定めて使用する労働者(ただし、その期間を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。)
③ 試用期間中の労働者(ただし、14日を超えて引き続き使用されるに至った者を除く。)
4 第1項の規定による労働者の解雇に際して労働者から請求のあった場合は、解雇の理由を記載した証明書を交付する。
と言うことで、解雇の2回目です。
前回でお話したので、いきなり本文にいきます。
第2項は、社労士ならご存じの労基法第20条の解雇予告手当です。
法令通りの話で、なんとなく会社に都合が悪いので消したくなったとしても、消してはいけません。
第3項は、除外認定と解雇予告手当の適用除外です。これも労基法通りの内容なので、特筆することはありません。但しモデルは
「季節的業務に四箇月以内の期間を定めて使用される者」
を外しています。モデルの解説には、しっかりとこの部分も書かれているのですが、特に説明なく除外しています。そもそも4カ月以内の季節的業務に該当するケースが非常に稀なので、書かなくてもいいだろうぐらいの感じでしょうか。
逆にリゾートの運営等に関連する企業や正月・クリスマス・夏休み・収穫期・集中生産期等に該当する可能性がある企業であれば、追記しておく必要があることになります。
但し、あくまでも解雇予告手当についての話なので、季節的雇用だから解雇できるわけでは無いことに留意です。
また、除外認定は労基法で保護されるべき労働者の権利を無効にさせる監督署の権限であるため、除外するのに相当な理由が明らかに存在する場合以外では出されません。
過去には明らかに横領した労働者であっても「起訴されていないなら出せない」と言われたこともあります。
個人的には第2項と第3項を第1項と分離して、別条項にしています。これは好き好きなので、どっちでもいいと思います。
第4項は、解雇理由証明書の発行義務です。どちらかと言えば、事業主に対して言ってる条項だと感じています。
当然に解雇無効の話がしたい場合が多いので、発行された解雇理由証明書は、弁護士や監督署の元に届けられる可能性も考慮する必要があります。
それとは別で、解雇の事由が本人の業務能力に関係無い場合であれば、解雇事由が今後の再就職には影響を与えないという証明として活用されることを想定していることも考えられます。
請求された場合、あらゆる場面を想定して考えて記載しなければならない話になります。そういうことも考えた上で、就業規則の提示時にきちんと説明できることも重要になるでしょう。
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