社労士的就業規則の作り方 27
鹿児島で社労士をしています原田です。
「このコーナーを読んだおかげで、就業規則を作れるようになりました」と絶賛の声が聞こえる幻聴症状がでてきそうです。ちまたで就業規則の話をしていたら、このコーナーの話だと勝手に解釈することにしました。
ここでは厚労省モデルを使って、社労士が就業規則に対してどうアプローチするかを案内しています。
第8章 退職金
新章に移り、次は退職金です。3つの条文で構成していますが、内容によっては別規定にする程度に入り混じった話が出てくることもあります。
「退職金は非課税」とよく言われますが、必ずしも非課税ではありません。非課税にするためには条件がいくつかありますが、条文通りの支給額であることも条件のひとつなので(例外有り)、多方面に配慮して作りこむことは重要な条件のひとつになります。
また、退職金を毎月預金で積み立てる場合は、会計上の損金扱いにならない(つまり経費に上げられない)上に、退職時の支払いは全額損金になるので、大きな金額がマイナス計上されて、人数によっては意味不明な赤字決算に陥る可能性もあります。
会計上の知識無しに制度だけ作ると、社長や税理士さんから怒られる場合があるので事前にしっかり勉強や打ち合わせもしておきましょう。
ここは「就業規則の作り方」の場なので、その辺は国税庁HP、税理士さん、FPさんが書いているHP等を見て勝手に勉強してください。
こうした月々の費用計上を行うために、生命保険・損害保険・中小企業退職金共済・建設業退職金共済・社会福祉施設職員等退職手当共済等の制度があります。(実は清酒製造業や林業もあります)
それ以外でも商工会議所や商工会の特定退職金共済制度等のように多様な退職金制度があります。積立と併用する場合は、ポータビリティの可能性(同じ退職金制度の企業に転職すると、通算できる制度)も考慮して定める必要が出てきます。
そう言う場合の文例とかは、そう簡単に見つからないので、自分で考えましょう。個人的には文例のコピペはあまりやらないので、需要があるなら支援するかもしれません。
それでは条文に行きます。
(退職金の支給)
第54条 労働者が退職し又は解雇されたときは、この章に定めるところにより退職金を支給する。ただし、第68条第2項により懲戒解雇された者には、退職金の全部又は一部を支給しないことがある。
2 継続雇用制度の対象者については、定年時に退職金を支給することとし、その後の再雇用については退職金を支給しない。
第1項では、退職金があることを明示しているだけ。退職金制度が無い場合は、そもそもこの条項を書かないか、「無い」と書くかになります。
個人的には「制度として設けない」と書いてることが多いです。
ストレートに無いと書くのはきついかなと思って。無いのは無いので、結果的な印象は同じでしょうけど。
制度がある場合には、懲戒解雇時の減算や不支給は必須です。
またモデルには無いのですが、退職金の対象者も明示していた方が、同一労働同一賃金の観点からも安全だと思われます。
よく定めてある自己都合の時に減算するような場合も、ここに記載しておくべきでしょう。
第2項では、定年再雇用や継続雇用の場合の取り扱いです。モデルではなんとなく混同して書いているような気がするのですが、継続雇用と再雇用は別なので、注意していた方がいいでしょう。
現在では退職金に課税する等の話も出てきているため、企業でも検討が必要になってくる可能性があります。課税したら中退共が成り立たないのではという疑問もあるのですが、
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