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社労士的就業規則の作り方 28

鹿児島で社労士をしています原田です。

実際の書き方を全然教えてないのに読んでいる方が一定数いて、とても好評な就業規則の作り方です。就業規則は条文に対してきちんと考えて作成することを前提にした場合に、コピペやフォーマットそのままの作り方は、望ましい就業規則にはなりません。

時代背景や条文の意味合いを考えて、適宜修正していくことが重要になると考えています。

ここでは厚労省モデルを使って、社労士が就業規則に対してどうアプローチするかを案内しています。


第8章 退職金 第55条~

退職金の額

(退職金の額)
第55条 退職金の額は、退職又は解雇の時の基本給の額に、勤続年数に応じて定めた下表の支給率を乗じた金額とする。
2 第9条により休職する期間については、会社の都合による場合を除き、前項の勤続年数に算入しない。

モデル就業規則 令和5年7月版 厚生労働省労働基準局監督課
退職金の額

第1項について、退職金自体の定めが任意なので、当然にその額も任意です。
モデルのように、一律で決める場合もありますが、定年退職とそれ以外の退職を分けて、定年退職よりも安く設定している場合をよく見ます。

 また、基本給×支給率ではなく、金額を記入する場合もありますし、別途に退職金を増やせる規定を入れ込む場合もあります。

 計算式通りでない退職金は、税務上の処理が異なる場合があるので、税理士と相談しながら組み立てた方が望ましいような気がします。

 多くの場合では、懲戒解雇の場合に支給しない又は減らす内容を加えています。

第2項は、休職期間の除外ですが、長期休業を除くと、わざわざ除外するのが面倒な場合もあります。例えば上の制度の企業で、20代の頃に1カ月や2カ月の休業が合計で10カ月ある方が勤続41年6カ月で定年退職する場合に、ちゃんと調べて10カ月引くのかという実務上の話があります。

引くと書いて、実質的に引かないのならば、運用上で引くことの合理性が無くなります。引いたり引かなかったりするなら、その運用の方法まで書いてあると丁寧です。


退職金の支払方法及び支払時期

(退職金の支払方法及び支払時期)
第56条 退職金は、支給事由の生じた日から 〇か月以内に、退職した労働者(死亡による退職の場合はその遺族)に対して支払う。

モデル就業規則 令和5年7月版 厚生労働省労働基準局監督課

 退職金が高額になる場合も想定し、給与の支払日とは異なる日とすることができます。あまりに長期になることは信頼関係上で問題があるので、長くても半年、一般的には3カ月以内ぐらいで、実質は給与と同時がいいと思います。企業の実情に合わせて考慮していきたい部分ですが、定めるときに資金上の問題があることは少なく、延長する場合は不利益変更になるので、最初に定める時に少し長めの期間にする助言をする方がいいと思われます。

 退職金は「給与の後払い的な性質を持つ」と考えられているので、死亡による退職や、退職して支払日前に亡くなった場合は、遺族に支払われるべきであると考えられます。


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