KlarnaとDeelのIPO計画、Stripeの仮想通貨戦略
フィンテック業界は、急速に進化し続けており、今週も多くの重要な動きが見られました。本記事では、スウェーデンの「今買って後で支払う(BNPL)」大手Klarnaや、HRフィンテック企業DeelのIPO計画、さらにStripeの仮想通貨戦略について詳しく解説します。これらの動向は、フィンテック市場全体にどのような影響を与えるのでしょうか?
1. Klarnaの仮想通貨参入とIPO計画
1-1. Klarnaの仮想通貨戦略
KlarnaのCEOであるセバスチャン・シェミャトコウスキ氏は、2月8日にSNSプラットフォーム「X」にて「Klarnaは、仮想通貨を受け入れる」と発表しました。この発表は、BNPL企業の新たな戦略転換を示唆しており、仮想通貨決済の導入が期待されています。
1-2. 米国IPO計画
Klarnaは、2024年4月に米国市場でのIPOを計画しており、15億ドル(約2,250億円)の評価額を目指しているとFinancial Timesが報じました。これは、2021年のピーク時評価額45.6億ドルの約3分の1にあたりますが、それでも2024年最大規模の上場案件の一つとなる見込みです。なお、Klarnaは、2022年に8億ドルの資金調達を行った際、評価額は67億ドルまで下落していました。
2. DeelのIPO計画と成長戦略
2-1. Deelの成長状況
Deelは、HR関連のフィンテック企業として急成長を遂げています。2024年2月4日の発表によると、年間収益成長率は70%に達し、年間収益ランレートは8億ドルに達しました。この成長を背景に、IPOに向けた準備が進められています。
2-2. 資金調達の動き
Deelは、最近、General Catalystと匿名の「政府系投資家」に向けて3億ドルの株式を売却しました。これにより、さらなる成長資金を確保し、上場準備を加速させています。
3. Stripeの仮想通貨戦略と最新ニュース
3-1. Bridgeの買収
Stripeは、1.1億ドルで仮想通貨プラットフォーム「Bridge」を買収しました。これは同社にとって過去最大規模の買収であり、仮想通貨領域への本格的な参入を示すものです。
3-2. スタートアップ&VCパートナーシップリードの任命
Stripeは、TechCrunchの報道によると、スタートアップおよびVCパートナーシップ部門の責任者としてアシャ・ブラッドリー氏を任命しました。彼女は以前、SynapseやSilaで収益関連の役職を務めており、Ganas VenturesやCowboy VenturesなどのベンチャーファンドのLP(リミテッド・パートナー)としても活躍しています。
4. フィンテック業界の最新資金調達状況
4-1. Khaznaの資金調達
エジプトのフィンテック企業Khaznaは、シリーズB前の資金調達ラウンドで1,600万ドルを調達し、これまでの総調達額は6,300万ドルを超えました。同社は低・中所得層向けの金融サービスを提供しており、さらなる成長が期待されています。
4-2. Rapydの資金調達
グローバル決済プラットフォームRapydは、新たな資金調達ラウンドで3億ドルの資金を求めています。2021年時点では90億ドルの評価額が付いていましたが、今回のラウンドでは35億ドルまで下がる見込みです。
5. フィンテック企業の成功と失敗
5-1. Superlogicの成長
Superlogicは、NBAのコートサイドチケットなどの特典にポイントを交換できるプラットフォームを提供するスタートアップです。同社は最近、1,370万ドルを調達し、評価額は2億ドルに達しました。
5-2. Benchの破綻
カナダのクラウド会計ソフト企業Benchは、2024年9月に「流動性危機」により破綻しました。創業からの資金消費額は、1.35億ドルに達し、長年にわたる収益性の問題が要因でした。現在は、Employer.comに買収されていますが、この破綻はスタートアップの過剰な負債が持つリスクを浮き彫りにしています。
6. フィンテック業界の注目ニュース
6-1. NFL選手によるフィンテック投資
フィラデルフィア・イーグルスのスター選手、セイクワン・バークリー氏は、フィンテック企業Rampに投資を行いました。また、同社の初のスーパーボウルCMにも出演し、話題となっています。
6-2. 規制当局の動き
米国消費者金融保護局(CFPB)の局長が、トランプ政権による本部閉鎖決定後、全職員に業務停止を指示したことが報じられました。これにより、消費者金融監督の今後の動向が注目されています。
6-3. Plaidの資金調達
Plaidは、ゴールドマン・サックスと提携し、3億~4億ドルの資金調達を目指しています。
今週のフィンテック業界では、IPOを準備する企業、仮想通貨戦略を進める企業、新たな資金調達を試みる企業など、多くの動きが見られました。特にKlarnaやDeelの上場準備、Stripeの仮想通貨市場参入は、業界全体に大きな影響を与える可能性があります。今後の展開にも注目が集まります。
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