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Kleiner Perkins、60億ドル超の象徴的回収──Figma&Ambiqで輝いた“再興の1週間”

1972年創業のシリコンバレーを代表するベンチャーキャピタル、Kleiner Perkins。そのクラシックとも言える実績に、2025年7月末〜8月頭にかけて、立て続けに二つのIPO成功が華を添えた──それが今回の「良い1週間」の本質です。特に、FigmaAmbiq Microでの投資回収は過去の大型ファンドを上回る規模に達しており、Kleinerの「再興」を印象づける週となりました。


1. 主要IPOで得た巨額利益


1-1. Figma(フィグマ):超大型リターンの象徴

  • Figmaは、2025年7月末にIPOし、1株33ドルで売り出された。その後初日の終値は115ドル前後に跳ね上がり、1日で約250%の上昇となった。市場の強烈な買い意欲を反映しています。

  • Kleiner Perkinsは、このIPOで1,346,499株(最大2,756,020株) を売却し、約9,100万ドルを回収した一方、52,364,374株を保有し続けている。初値ベースでその保有株の価値だけでも約60億ドル規模となります 。

  • この60億ドルという数字は、Kleinerが2024年に組成した合計20億ドルのファンド資金の3倍にも相当するボリュームです。投資担当は、FigmaのボードメンバーでKleinerのパートナーであるMamoon Hamidが務めました。

1-2. Ambiq Micro(アンビク・マイクロ):小型IPOでも利益確保

  • ウェアラブルデバイス向けチップを製造するAmbiq Microは、IPO時に4百万株を発行(96百万ドル調達)。

  • Kleinerは、2,081,831株を保有し、その株価はIPO週末に約43.85ドルに達しており、単独保有分だけで約9,130万ドルの評価額となりました。

2. その他の投資成果と控えの案件


2-1. Windsurf関連:Googleとのライセンス契約で3倍リターン

  • 同じく今月、Kleinerは、GoogleによるWindsurf技術のライセンス取引および技術者の採用に絡んだ投資から、約3倍の回収を果たしたと報道されています。ただし、正確な金額は非開示であり、返戻の総額1.1億ドルから同社の取り分は未詳とされています。

2-2. Motive Technologies:将来のIPOマイルストーン

  • Motive Technologies(旧KeepTruckin)は、KleinerがリードしたシリーズFラウンドで1.5億ドルを調達。Ilya Fushmanがボードに再加入したことも明かされています。

  • Bloomberg紙他は、Motiveが、2025年中のIPOを視野に入れている可能性もあると伝えており、近く追加のexit(IPOあるいはM&A)が期待されています。

3. 戦略分析:Kleiner Perkinsの「好調」が示すもの


3-1. 投資哲学と再設計されたポートフォリオ

  • Kleiner Perkinsは、2021年以降、新興パートナー(Hamid、Fushman)主導の下でGrowthとEarly-stageを併存させた複数ファンド構成を採用。2024年には合計2つの大規模ファンド(ファンド21、およびSelect III)で20億ドルを調達しており、必要以上にリスクを取らない構造が浮き彫りです。

  • 今週のIPO結果は、そうした「慎重かつ持続可能な」投資設計が結実した瞬間と見ることができます。

3-2. スタートアップ・フェーズごとのリテンション

  • Figmaは、シリーズB(2018年)でKleinerがリード投資し、シリーズF(2022年)まで同社が参加。すなわち約7年間のリレー投資を通じて成功を収めた典型例です。

  • MotiveもシリーズA(2015年)からKleinerと関係し、再びシリーズFで投資。これは長期支援型VCの古典的手法に該当します。

4. 市場的意味と今後の展開


4-1. IPO環境の復調を示すFigmaショック

  • Figma株の250%高という初日上昇は、新興IPO市場に対する熱狂そのものであり、「IPO再燃の兆し」として業界が注視する実例です。

  • ただし、Figmaのように売出株が全体の15%以下しかなかったケースでは、価格が需給で歪む(いわゆる“backend money boom”)可能性もあり、VCへの富集中を示す構図も浮き彫りになりました。

4-2. 他のユニコーン企業へ波及する期待

  • Figmaの強い上場成功は、Canva、Databricks、ZoomInfo、Netskopeなど、IPO観測されているユニコーン各社にとっても追い風となる可能性があります。

  • 同時に、まだ価格設定が慎重さを欠く一面もあり、今後のAPIバブル調整の起点となりかねないと金融関係者は注視しています。

結論


  • Kleiner Perkinsは、今週のFigmaおよびAmbiq MicroのIPOと、それに付随するWindsurf契約で、過去のファンド規模を上回るリターンを実現した。

  • Figma株式の評価総額60億ドル超は非常に象徴的であり、保有株だけでも大規模EXITと言える水準です。

  • Motiveや他ユニコーン企業への継続投資を通じて、Kleinerは「ポスト・ガレージ期」のVCとして再定義を進めています。

  • 本事例は、成熟投資と適切なリスク分配、継続的なポートフォリオ・マネジメントを重視する戦略がいかに実を結ぶかを、象徴的に示しています。

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