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VisaとMastercardが“ステーブルコイン決済企業”になる日──カード手数料モデルの終わりと次の成長ストーリー

2025年、世界の金融インフラは、過去50年で最も劇的な構造転換の只中にある。長らく世界の商取引の「メッセージング層」として君臨してきたVisaとMastercardの複占体制は、ブロックチェーン技術、とりわけ米ドルペッグのステーブルコインの台頭によって、その根幹を揺るがす地殻変動に直面している。かつては、暗号資産(クリプト)市場の投機的な取引ツールに過ぎなかったステーブルコインは、今や年間決済総額でVisaの処理能力を凌駕する規模にまで成長し、既存の銀行間決済ネットワーク(SWIFTやACH)を代替する「高速決済レール」としての地位を確立しつつある。

本レポートは、The Informationによる最新のリーク報道や2025年を通じて開示された両社の戦略的提携、技術導入の事実に基づき、なぜVisaとMastercardがステーブルコインを「敵」ではなく「不可欠なインフラ」として取り込みにかかっているのかを徹底的に分析するものである。これは単なる技術的なアップデートではなく、国際送金、B2B決済、そして加盟店清算(Settlement)の主導権を巡る、金融史に残る「インフラ主権」をかけた戦いである。

The Information が報じた最新動向と2025年の情勢

2025年11月のある金曜日、テクノロジー業界の有力メディアである The Information は、VisaとMastercardがステーブルコインエコシステムへの直接投資を検討していると報じた。この報道によれば、両社は特に新興国市場における需要の急増を捕捉し、競合他社に対抗してネットワークを強化するために、ステーブルコイン関連技術への投資を加速させているという。

この動きは突発的なものではない。2024年から2025年にかけて、両社の動きは「実験」のフェーズを超え、「実運用」のフェーズへと移行していた。

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