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Perplexity、インドから逆襲開始──ChatGPT超え狙うAIスタートアップ

近年、AIを活用した検索エンジンの競争が激化する中、米国のPerplexityOpenAI(ChatGPT)への対抗戦略として、インド市場を「近道」と位置づけ、積極的な展開を見せています。世界第2のインターネット・スマホ市場を武器に、短期間でユーザー数と知名度を急成長させる戦術とは?本記事では、Perplexityの背景から具体的な施策、課題までを整理・分析します。


1. なぜPerplexityは「インド」を狙うのか?


1‑1. スケールの獲得が狙い

インドは世界で2番目のインターネット人口を持ち、スマートフォン普及率も急増中。Perplexityは、国内で圧倒的な存在感を誇るOpenAIに対抗し、他市場では得られない“マス市場のスケール”を獲得しようとしている。

1‑2. ローカルAIスタートアップが少ない

現在、インドでは、AI検索分野における現地スタートアップが乏しく、技術感度の高いユーザーが小規模な競合を形成しにくい環境です。これがPerplexityにとっては“先行者優位”の条件といえます 。

2. Airtelとの独占提携戦略


2‑1. AirtelとPerplexityの提携内容

2025年7月17日、インド第2位の通信キャリアBharti Airtelは、同社の3億6,000万契約者(モバイル・ブロードバンド・DTHを含む)全員に対し、年額17,000ルピー(約22,000円相当)のPerplexity Proを無料提供する独占契約を発表しました。

2‑2. 特典内容と利用方法

  • 提供期間:12ヶ月(2026年1月17日までにAirtel Thanksアプリで申請)

  • 内容:GPT‑4.1・Claudeなどの高度AIモデル、Pro検索上限300回/日、ファイル解析、画像生成、Perplexity Labs利用など多機能

  • 利用方法:Airtel Thanksアプリ内「Rewards」または「Rewards & OTT」から“Claim”を選び、Perplexityサイトで連携認証。クレジット不要で即利用可能。

2‑3. インパクト

同提携により、Perplexityは、App Storeのインドの無料AIカテゴリでChatGPTやGoogle Geminiを抜き、首位に躍り出たとCEOのLinkedIn投稿も確認されています。

3. 成果と課題


3‑1. ダウンロード数・MAUの急増

  • Q2インドでのダウンロード:前年比600%増(2.8百万件)

  • 同時期のChatGPTは587%増(46.7百万件)という水準だった

  • 月間アクティブユーザー(MAU):Perplexityは前年比640%、ChatGPTは350%、インドではPerplexityがMAUベースでNo.1に

  • ただし絶対数ではChatGPT(1980万)がPerplexity(370万)を上回る 。

3‑2. 課題:収益化

  • Q2全世界でChatGPTのアプリ内収益は7.73億ドル(前年比731%増)、Perplexityは800万ドル(前年比300%増)という差

  • インドではChatGPTのアプリ内収益がQ2に900万ドルと800%増加した一方で、Perplexityは現時点で目立った収益はなし。Airtel提携で契約者数は増加したが、課題は有料化の転換率。

4. グローバル戦略における位置づけ


4‑1. 他国での存在感

Perplexityは、日本(SoftBank)、韓国(SK Telecom)など、世界25以上の通信事業者とも提携済。インドAirtelはその中でも最も規模の大きい例です。

4‑2. CEOの関与

共同創業者兼CEOのAravind Srinivasは、インド人としてインド市場拡大に強い当事者意識を持ち、現地で人材登用にも積極的です。LinkedInでの発信やヤコンビネーターなどでの発言からもその意思が見えます。

5. 今後の展望と展開


5‑1. 短期的期待

ユーザーの急増がPerplexityの認知度と市場影響力を大きく底上げ。さらに、Airtel以外の企業(教育機関、金融機関など)との提携も予想され、契約型の収益源多様化も視野に入ります。

5‑2. 中長期的課題

  • 収益化率の向上:無料ユーザーを有料契約へ移行させるうまさが試されています。

  • 顧客維持と利用継続:契約終了後も引き続き利用してもらう施策が重要。

  • ローカル競合の台頭:国内外の新興AIスタートアップやGoogleなど大手の技術導入により、競争が激化する可能性あり 。

Perplexityは、Airtelとの独占提携を軸にした「インド攻略」戦略によって、短期間で圧倒的なユーザースケールを獲得しました。だが真の勝負は、スケールから収益への変換力にあります。今後、インドのみならずグローバルで「ユーザー量 → マネタイズ力」を示せるかが、Perplexityの次の成長フェーズを決定づけるでしょう。

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