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47年目に、大火球を撮った夜のこと

「私は流星運がない」ずっとそう思っていました。

星の写真を撮り始めてから47年。その間、いわゆる「大火球」と呼ばれるような大きな流れ星を撮ったことが一度もありませんでした。ニュースで「昨夜、各地で大火球が観測されました」という話題が流れるたびに、自分はといえば撮影していなかったり、カメラが違う方向を向いていたり。長年、そういう星の巡り合わせでした。

ある夜、日光へ撮影に行きました。本来の計画では木道の奥まで入って撮影するつもりでいたのですが、前日に妙な夢を見てしまったのです。木道で撮影中に熊に襲われる夢でした(笑)。

笑い話のようですが、どうにも気が進まない。結局、木道へは向かわず、人が集まっている展望台あたりで撮影することにしました。帰り際には車道沿いの紅葉と川の流れ、そして冬の大三角が撮れる橋の上で撮影しました。

撮影を終えようとしたとき、「もう1枚だけ撮っておこうか」と、ほとんど無意識にシャッターを切りました。

その瞬間、あたりが一瞬パッと明るくなりました。



冬の大三角と大火球


Canon6D HKIR改造 Sigma14mm F1.8 Art⇒F2.8 ISO5000 20秒 LeeNo.1

雷かと思って空を見上げましたが、何も見当たりません。不思議に思いながらカメラの画面を確認するとそこに、大きな流れ星が写っていたのです。

「あの明るさは、これだったのか」

47年目にして、ついに大火球を撮影することができました。ただ一つ心残りがあるとすれば、その瞬間、肉眼では気づけなかったこと。大火球はカメラの中だけに残り、私の目には映りませんでした。

流星運がないと思っていた私が、熊の夢のせいで予定を変えた夜に、大火球を撮っていた。
不思議なものだなと思います。

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星空写真家 × 会社役員 | 「好き」を「得意」に変える案内人 | 前田徳彦 最後まで読んで下さり、ありがとうございます!