時計を見ずに「まだ寝ていい」と分かる装置を作り始めました
問題は「起きること」ではなかった
僕は昔から、朝方に目が覚めてしまうタイプだ。
眠りが浅くなる時間帯なのか、仕事のストレスなのか、理由はよく分からない。でもだいたい毎朝、目覚ましが鳴る前に一度は目が覚める。
問題はそこからだ。
布団の中で、こう考え始める。
「そろそろ時間を確認しないとヤバいかも。」
この感覚は、だいたい起床の30分〜1時間前にやってくる。
でも時計を見ると、ほぼ確実に眠気が覚めてしまう。「5:42」とか見た瞬間に、「あと1時間寝れる」とか「もうすぐ目覚まし鳴る」とか、脳が計算を始める。
そうなると、もう眠れない。
一番怖いのは目覚ましだった
さらにやっかいなのは、もう一つの感覚だ。
「目覚ましが突然鳴るかもしれない」 という恐怖。
僕はスマホのバイブで起きているので、音は鳴らない。それでも、突然震える可能性を考えると、身体が待機モードに入ってしまう。
早朝覚醒 → まだ寝たい → でも目覚ましが鳴るかもしれない → 確認したい → 時計を見る → 目が覚める。
このループだ。

光る目覚まし時計も試した
昔、光で起きる目覚まし時計を使ったことがある。
起床時間の少し前から、弱い光でゆっくり明るくなっていく仕組みだった。理屈としてはとても良さそうだった。
でも、僕にとっては別の問題が起きた。
夜中に目が覚めると、「いつ光り始めるんだろう」 という不安が生まれる。
そして実際に部屋がほんのり明るくなり始めると、「もう眠れる時間がない」と焦りが強くなってしまった。
光はとても弱いはずなのに、「起きる時間が近づいている」という事実を突きつけられる感じがした。
結果として、使うのをやめた。
本当に知りたいのは二択だけだった
ここで気づいた。
僕は時間が知りたいわけじゃない。
本当に知りたいのはこれだけだった。
「まだ寝ていい」か「もう起きてもいい」か。
この二択。それ以上の情報はいらない。
時計は情報が多すぎる
普通の人は途中で目が覚めても、時計を見て「まだ寝れる」と判断できる。
でも僕の場合は、数字を見た瞬間に脳が計算を始めてしまう。「あと1時間20分」とか「まだ5時間しか寝てない」とか。本当は7時間寝たいのに、まだ足りない。でもそう思った時点で、もう眠れない。これは完全に覚醒モードだ。そして結局その日は一日中眠い。
だから理想は 情報を減らす ことだった。
「触るとわかる」という発想
光も音も数字もダメ。
そこで考えたのが 触覚 だった。
夜中に目が覚めても、枕元を触るだけなら脳を起こさない。
触る → 平ら → まだ寝ていい。
触る → 何か出ている → もう起きてもいい。
これなら光なし、音なし、数字なしで成立する。

「まだ寝てていい装置」
仕組みはシンプルだ。
起床時間の一定時間前になると、装置の表面から小さな突起が静かにせり出す。
夜中に目が覚めたら、枕元を触る。
平ら → 安心して寝る。
ポコッとしている → もう起きてもOK。
時間表示は一切ない。
駆動部分も、音が出ないように設計する。モーターの「ウィーン」もリレーの「カチッ」も、睡眠中には邪魔だから。静かに、ゆっくり、気づかないうちに動く仕組みを考えている。
情報を減らすガジェット
普通のガジェットは情報を増やす方向で作られている。
でもこの装置は逆だ。情報を減らす装置。
「まだ」か「OK」か、それだけを返す。
Stillnova Studioで作ってきたアプリも、通知をなくして自分で判断するスタイルだった。てまひまケアもいつやったっケアも、余計な通知を出さないことがコンセプトだった。
この装置は、その思想の物理版だと思っている。
試作を始めました
現在、部品の選定と基本的な仕組みの実験を始めたところです。
「音を出さずに突起を動かす」という部分が一番の技術的チャレンジで、いくつかの方式を検討しています。
完成がいつになるかはまだ分かりませんが、進捗はまたnoteで報告します。
さいごに
この装置は、ほとんどの人には必要ないと思う。
でも、早朝覚醒する人、睡眠に不安がある人、時計を見ると目が覚める人には、役に立つかもしれない。
考えてみると、これは目覚まし装置ではない。
眠りを邪魔しない安心装置 だ。
もし「わかる、その悩み」と思った方がいたら、「スキ」やコメントをいただけるととても励みになります。
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