日本語を教えていたはずなのに、私は“安心”を渡していた
“通じた”の前に必要だったのは、正しさじゃなく安心だった
初めてのPreplyトライアルレッスンが終わった。
でも、不思議だった。
「初めて」なのに、
どこか初めてじゃなかった。
画面越しに生徒さんと話しながら、
私は何度も思っていた。
ああ、
今までやってきたこと、
ちゃんと繋がっていたんだなって。
「日本の女性と出会いたいんです」から始まった会話
今回の生徒さんは、
バングラデシュ出身の方だった。
日本在住4年。
京都の旅館で、
フロントや和食レストランの接客をしているらしい。
最初は、
大和言葉や感謝表現について、
用意していたスライドを使って進めていた。
でも途中、
フリートークに入った瞬間、
空気が変わった。
「日本の女性と付き合いたいんですけど、話題がわからないです。」
急にそんな話になった。
面白かった。
そこから、
趣味は読書、
瞑想、
ヨガ。
でも、
その趣味を理解してくれる人が少ないらしい。
「SNSでメッセージ来るけど、何を返したらいいかわからない。」
そう言って、
苦笑いしていた。
私は、
その時間がすごく楽しかった。
日本語を教えているというより、
一人の人間として、
目の前の人と繋がっている感じがした。

「楽しいひとときを過ごせました」を一緒に練習した
レッスンの中で、
私の大好きな大和言葉
「楽しいひとときを過ごせました」
という表現を紹介した。
“ひととき”という言葉には、
特別な時間の余韻が入っている。
ただ楽しかった、
だけじゃない。
「あなたと過ごした時間を、大切に思っています」
そんな空気が入る言葉だと思っている。
そのあと私は、
「最近、楽しかったことありましたか?」
と聞いた。
生徒さんは少し考えて、
ある出来事を話してくれた。
「うーん。。。なんでしょう。。。」
「先輩にご飯に連れて行ってもらって
とても楽しかったです」
そして、
もう一度その表現を使ってみた時、
表情が変わった。
ちゃんと、
気持ちが入っていた。
私はその瞬間、
なんだか嬉しくなった。
その場にいたわけじゃない。
その思い出を共有したわけでもない。
でも、
「ああ、この人、本当に楽しかったんだな」
って伝わってきた。
日本語って、
意味だけじゃない。
気持ちごと、
渡せるんだと思った。
説明しすぎない。沈黙を味わう
今回、
自分の中でかなり意識していたことがある。
それは、
説明しすぎないこと。
私は、
かなり喋るタイプだ。
油断すると、
全部説明したくなる。
でも今回は違った。
待った。
沈黙を急いで埋めなかった。
すると、
ちゃんと生徒さんが話し始める。
ゆっくり、
自分の言葉を探しながら。
私はその姿を見ながら、
幼稚園の頃を思い出していた。
子どもって、
急かされると黙る。
でも、
安心すると話し始める。
たぶん、
大人も同じなんだと思う。

子どもたちと笑っていた頃の自分を思い出した
レッスン中、
私は何度も笑っていた。
本当に楽しかった。
気づけば、
時間が一瞬で終わっていた。
その時ふと思った。
「ああ、これだ。」
私は、
子どもたちとゲラゲラ笑っていた頃の感覚を、
久しぶりに思い出していた。
主任時代、
心が疲弊していた頃は、
“楽しむ”
という感覚が、
どこか遠くに行ってしまっていた。
いつも腹を抱えて
笑わせてくれる大人も
めったにいないしね。
でも今回、
久しぶりに感じた。
人と話すって、
本当はこんなに楽しかったんだって。
日本語教師というより、“安心できる人”でいたい
今回、
改めて気づいたことがある。
私は、
ただ日本語を正しく教えたいわけじゃない。
もちろん、
文法も大事。
説明力も必要。
でも、
それ以上に私は、
「ここなら安心して話せる」
そう思ってもらえる空気を、
作りたいんだと思う。
間違えてもいい。
ゆっくりでいい。
沈黙してもいい。
その安心感があるから、
人は言葉を出せる。
たぶん私は、
日本語を教えていたはずなのに、
“安心”
を渡していた。
クイズの選択肢がバレバレだった話
ちなみに、
途中で急にクイズを思いついて出した。
でも、
選択肢の出し方が下手すぎて、
すぐ正解がバレた。
「センセ、それは嘘ですね(笑)」
と言われた。
恥ずかしかった。
思わず手で顔を隠したよ。
悔しい…
私…保育のプロやぞ…
何千回クイズしてきたと思うとんねん…
でもね、
一緒に笑えた。
たぶん、
こういう時間が好きなんだと思う。
完璧な授業より、
笑ってしまう授業の方が、
私は好きだ。
初めてだった。でも、初めてじゃなかった
今回、
強く思った。
私は、
今までの経験を、
ちゃんと持ってここに来ていた。
幼稚園で、
毎日人前で話していたこと。
相手の反応を見ながら、
空気を調整していたこと。
安心して話せる場を作ろうとしていたこと。
全部、
繋がっていた。
場所が変わっただけだった。
だから、
初めてなのに、
どこか懐かしかった。
私はまだ、
日本語教師として始まったばかりだ。
失敗もする。
今回みたいに、
クイズの選択肢がバレることもある。
でも、
ひとつだけ確かなことがある。
私は、
この道を楽しみたい。
いつも応援してくれて、助けてくれる勉強仲間に感謝。
数多いる日本講師の中から、わたしを見つけて
会いにきてくれた生徒さんに感謝。
レッスンのため静かに過ごして協力してくれた家族に感謝。
そして、
思うんですよ。
「日本語で人と繋がるって、楽しい」
そう思える時間を、
これからも少しずつ増やしていきたい。
現在、オンラインで日本語レッスンもしています。
「正しい日本語」より、 まずは安心して話せることを大切にしています。
大和言葉や、日本文化を交えながら、 やさしく自然な日本語を一緒に学んでいます。
もし興味があれば、 気軽に遊びにきてください☺️
Preplyについて、こんな記事も書いています
私はPreplyを23ドルでスタートしましたが、何ヶ月もほとんど生徒が来ませんでした。
そこから5ドルに変更して最初の生徒に出会い、星5レビューをもらっても継続されない経験などを経て、現在は100レッスンを超えています。
その中で分かったのは、人によって「今、改善すべき場所」が違うということでした。
体験レッスンが来ない人と、体験は来るけれど継続しない人では、やるべきことが違います。
私自身が0から100レッスンまで進む中で、何につまずき、何を変えてきたのかをこちらの記事にまとめました。
『何ヶ月も生徒が来なかった私が、Preplyで最初の1人に会うまで』
【記事はこちら⇩】
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