ボーン、で通じた。日本語レッスンで気づいたこと
「わかろうとする気持ち」が、言葉の壁を越えていく
「ボーン。」
彼は、両手で大きく鐘を突くジェスチャーをしながら、そう言った。
私は思わず笑ってしまった。
「ああ、鐘ね!」
そう返すと、彼も嬉しそうに、
「イエス! ボーン!」
と笑った。
英語も全然完璧じゃない。
日本語もほんの少しだけ。

でも、その瞬間、ちゃんと通じていた。
Preplyで2人目の体験レッスンをした。
相手は、日本旅行経験のあるアメリカ人男性。
職業は military。軍関係の仕事をしている方だった。
正直、かなり緊張した。
しかも、ガチネイティブ。
レッスンが始まって、
「Hello.」
のあとに沈黙。
私は、
「こんにちは。日本語、話せますか?」
とゆっくり聞いた。
すると、
「I speak Japanese… little…」
と、少し照れたように返してくれた。
その瞬間、少し安心した。
ああ、この人も緊張してるんだなって。
今回のレッスンで、一番印象的だった言葉は、
「静か」
だった。
彼は、日本の思い出を話しながら、何度も、
「Quiet… 静か…shizuka」
と言っていた。
タクシー。
コンビニ。
ホテル。
エレベーター。
空港。
「日本は静かだった。」
その感覚が、とても印象に残っていたらしい。
私はその言葉を拾って、
「タクシーは静かでした。」
「ホテルは静かでした。」
という文を一緒に作った。
そして、ゆっくり発音してもらった。
言えた瞬間、
「イエーイ!」
と笑ってくれた。
私も嬉しかった。
完璧な会話ではない。
でも、「伝わった」が確かにあった。
途中、お寺や禅、meditationの話にもなった。
彼は、お坊さんのことを、
「No hair!」
と言っていた。
確かにそうだ。
思わず笑った。
そしてまた、鐘の話。
「ボーン。」
今度は二人でジェスチャーしながら、
「ボーン。」
「ボーン。」
と言い合っていた。
なんだこれ、と思った。
でも、すごく楽しかった。
その時、改めて感じた。
人は、完璧な言葉がなくても、通じ合おうとする。
大切なのは、
「間違えないこと」
より、
「わかろうとすること」
なんじゃないかって。
今回、事前に準備していたスライド通りには進まなかった。
というか私のスライドは彼には合わない。
レベルが違いすぎるのだ。
むしろ、かなり即興だった。
でも、それでも成立した。
いや、むしろ即興だったからこそ、
相手をちゃんと見られた気がする。
これはきっと、保育経験が役立っている。
子どもって、言葉だけでコミュニケーションしていない。
表情。
空気。
ジェスチャー。
間。
音。
全部を使って伝えてくる。
だから私は、今回も自然と、
彼の言葉を拾おうとしていた。
レッスン後、思った。
私は日本語を教えていたはずなのに、
実際には、
「その人が日本で感じた記憶」
を受け取っていたのかもしれない。
彼にとって日本は、
「静かな国」
だった。
その記憶に、
私は日本語で名前をつける手伝いをしていた。
もちろん、課題もある。
英語はもっと勉強しないといけない。
途中、クイズみたいに進めようとして、
グダグダになった部分もある。
でも、不思議と落ち込んでいない。
たぶん、
「ちゃんと向き合えた」
感覚があるからだと思う。
最近、少しずつ分かってきた。
日本語教育って、
ただ文法を教えることじゃない。
相手が感じたものに、
一緒に言葉を与えていく作業なんだと思う。
だから今回、
「静か」
とか、
「ボーン」
みたいな言葉が、
ものすごく大事だった。
完璧な英語は話せなかった。
でも、
「伝えたい」
は消えなかった。
そしてたぶん、
彼も同じだった。
それだけで、
十分に嬉しいレッスンだった。
現在、オンラインで日本語レッスンもしています。
「正しい日本語」より、 まずは安心して話せることを大切にしています。
大和言葉や、日本文化を交えながら、 やさしく自然な日本語を一緒に学んでいます。
もし興味があれば、 気軽に遊びにきてください☺️
Preplyについて、こんな記事も書いています
私はPreplyを23ドルでスタートしましたが、何ヶ月もほとんど生徒が来ませんでした。
そこから5ドルに変更して最初の生徒に出会い、星5レビューをもらっても継続されない経験などを経て、現在は100レッスンを超えています。
その中で分かったのは、人によって「今、改善すべき場所」が違うということでした。
体験レッスンが来ない人と、体験は来るけれど継続しない人では、やるべきことが違います。
私自身が0から100レッスンまで進む中で、何につまずき、何を変えてきたのかをこちらの記事にまとめました。
『何ヶ月も生徒が来なかった私が、Preplyで最初の1人に会うまで』
【記事はこちら⇩】
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