【閑古鳥雑貨店のプク】匂いが気になる春の午後、猫トイレから駆け出した
匂いが気になる午後だった。
よりによって、お客様がいる日に。
そして猫は、トイレから駆け出した。
猫と暮らしていると、匂いに敏感になる日がある。
今日が、そうだった。
店の奥から、ほんのわずかに漂う気配。
気のせいだと言い切れない、あの現実的な匂い。
プクはラグの上で腹を出している。
世界は今日も平和だと信じきった顔だ。

犯人はたぶん彼で、
片づけるのは、だいたいいつも私だ。
猫トイレの臭い対策といっても、特別なことはしていない。
システムトイレを使い、脱臭チップと吸収シートに助けてもらう。
仕組みはよくできているし、匂いもかなり抑えられる。
けれど放っておけば、ちゃんと主張してくる。
今日は見ないふりをしようか、と一瞬だけ思った。

売上が伸びない日は、なぜかこういうことに過敏になる。
「ちゃんとしていない店」と思われている気がして、勝手に落ち込む。
猫を飼っているせいにできたら、どれだけ楽だろう。
本気でそう思って、すぐに自分で嫌になる。
ふたを開け、チップをかき混ぜる。
シャラ、と乾いた音がして、替えどきだとわかる。
古いシートを丸めると、ずしりと重い。
暮らしている証拠なのに、今日は少しだけため息が出る。

そのとき、ドアベルが鳴った。
「いらっしゃいませ」と声を出しながら、空気を読む。
お客様は棚をゆっくり見ている。こちらを気にしている様子はない。
それでも私は、自分の店の匂いが急に心配になる。
背後で、プクがトイレに入る。よりによって今、と思う。
シャラ、シャラ、と音が響く。
そして次の瞬間、彼は勢いよく飛び出した。
ラグを横切り、棚の脚をかすめ、まだ乾ききっていないチップをいくつか蹴り出す。

小さな粒が、床に散る。
私は一瞬だけ立ち尽くし、
「ちょっと…」と、声にならない声を落とす。
すぐにしゃがみ込み、床の粒を拾う。
お客様は一度こちらを見た。何も言わず、視線を戻す。
それが、少しだけ痛い。
プクは店の奥で方向転換し、何事もなかった顔で毛づくろいを始める。
猫トイレの臭い対策は、劇的な方法より続けることだと思う。
全交換のタイミングを守ること。シートをため込まないこと。見て見ぬふりをしないこと。
それでも、完璧にはならない。

私はしゃがんだまま、指先で残ったチップをひと粒、ふた粒、拾う。
ゴミ箱に落とす音が、小さく響く。
立ち上がり、もう一度トイレのふたを閉める。
プクは何事もなかった顔でラグに戻る。
私はほうきを取りに、店の奥へ向かう。
匂いが気になる日のために、
私は“続けられる仕組み”を選びました。
今使っているのは、
消臭力監修のシステムトイレです。
ドーム型で匂いがこもりにくく、
白いシートで状態も確認しやすい。
「一週間替えなくても大丈夫」という安心感が、
正直いちばん助かっています。
お店に置いているのは、こちらです。
完璧ではありません。
でも、匂いに神経をすり減らす時間は確実に減りました。
「続けられること」を優先するなら、
このタイプはかなり現実的な選択だと思います。
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