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32.【日英比較】カルチャーショック連発!イギリスの「CV(職務経歴書)」と日本の「履歴書」の決定的な違い5選


こんにちは!イギリスでのリアルな生活をお届けしているブログへようこそ。

前回の記事では、イギリスの現地面接で100%聞かれる「定番質問10選」と、面接官を唸らせるネイティブ表現について徹底解説しました。

面接の準備ができたら、次に(というか面接に呼ばれる前に!)絶対に完成させておかなければならない超重要書類があります。

それが、イギリス版の履歴書である「CV(Curriculum Vitae)」です。

はい、わかっています。前回の記事を書く前に、こちらの記事を書いたほうがよかったことは。。絶対に間違えました。それでも気を取り直して、CVについて紹介していきます。

日本の就職活動で使う「履歴書」の感覚のままイギリスのCVを作ってしまうと、現地企業の採用担当者からびっくりされること間違いなし!

イギリスのCVと日本の履歴書は、フォーマットが違うだけでなく、書いていいこと・書いてはいけないことがかなり異なります。

今回は、大学の就活ガイドをベースに、日本の履歴書ルールと比較しながら、イギリスのCV特有の驚きのルール、そして「大学・高校を卒業したばかり、あるいは卒業前」の若い世代がCVで圧倒的に有利に立つための隠れたテクニックまで、分かりやすく徹底解説します!

1. イギリスの「CV」と日本の「履歴書」比較表

まずは、日本の履歴書の常識と、イギリスのCVの常識がどれほど違うのか、一目でわかる比較表を作りました。これを見るだけでも、かなりのカルチャーショックを受けるはずです。

これを見るだけでも、イギリスのCVがいかに「外見や属性を排除し、スキルと経験だけで勝負する書類」であるかが分かりますよね。では、具体的な違いを深掘りしていきましょう。

2. 違い①:【個人情報は載せない!】写真・性別・年齢が完全NGな理由

日本の履歴書では、スピード写真やスタジオで撮った「証明写真」を右上にペタッと貼るのが当たり前です。また、年齢や生年月日、性別、独身か既婚か、国籍などを細かく書く欄がデフォルトで存在します。

しかし、イギリスのCVでは、これらを載せることは「最大のタブー(禁忌)」とされています。

CVに書いてはいけない項目一覧
顔写真(Photo)年齢・生年月日(Age / Date of Birth)性別(Gender)既婚・未婚(Marital Status)国籍(Nationality)

なぜ載せてはいけないの?

イギリス(および欧米圏)では、「無意識の偏見(Unconscious Bias)や差別」を徹底的に排除するためです。

採用担当者が「見た目が若いから」「女性だから」「外国人だから」「結婚しているから」といった理由で合否を判断することは、法律で厳しく禁じられています。そのため、企業側はトラブル(差別による訴訟リスクなど)を避けるために、顔写真や年齢が載っているCVが送られてきた時点で、中身を見ずに即不採用(破棄)にするケースがほとんどです。

あなたがCVの「Contact Details(連絡先欄)」に書くべきなのは、以下の4つだけで十分です。

  1. 氏名(Name)

  2. 電話番号(Phone Number)

  3. メールアドレス(Email Address)

  4. LinkedInなどのビジネスSNSへのリンク(URL)

本籍地や住所の詳細(番地まで細かく書く必要もないことが多いです)は不要。スマートに、ビジネスに必要な連絡先だけを盛り込みましょう。

3. 違い②:【手書きはあり得ない!】100%デジタル作成の基本ルール

日本では、いまだに「履歴書は手書きのほうが熱意が伝わる」「消せるボールペンや修正液はNG、間違えたら最初から書き直し」という、丁寧さと根性を美徳とする文化が一部に残っています。

一方で、イギリスでは手書きのCVなど「100%あり得ません」。 すべてパソコン(WordやCanvaなど)で作成し、PDFデータとして応募フォームやメールで送信するのが鉄則です。

採用担当者は毎日何百枚ものCVを恐ろしいスピードでチェックしています。そのため、「熱意」よりも「一瞬で読み取れる視認性(Scannability)とビジネスライクな美しさ」が求められます。公式ガイドが推奨するデジタル作成のルールは以下の通りです。

  • 読みやすいフォントを使う: Arial, Times New Roman, Calibri など、ビジネスで標準的なフォントを選ぶ(日本の明朝体・ゴシック体統一の感覚と同じです)。

  • 文字サイズは「11以上」: 小さすぎて読みにくいフォントサイズは即ゴミ箱行きです。見出しは少し大きめにしてメリハリをつけましょう。

  • 箇条書き(Bullet points)を駆使する: 日本の履歴書のように文章をダラダラと敷き詰めるのはNG。見出し(Headings)と箇条書きを使って、あなたの実績を「箇条書きでシャープに」伝えます。

  • スペルと文法のチェックは他人の目で: イギリスの採用担当者は、小さな誤字・脱字(Spelling mistakes)でも「仕事が雑な人だ」と判断します。ネイティブの友人やプロの校正ツールを使って、完璧な状態で提出しましょう。

  • すべてを1ページ、どんなに長くなっても2ページまでで収める

4. 違い③:【新卒・職歴なしの特権】「Module(科目)」と「Predicted Grade(見込み成績)」の賢いハック

「でも、私は大学や高校を卒業したばかりで、誇れるような職歴(Work History)がありません……」と絶望している学生や新卒の皆さん、安心してください。

イギリスのCVには、「社会人経験が浅い求職者だからこそ使える方法」が公式に認められています。職歴のなさをカバーするために、以下の2つのテクニックを「Education history(学歴欄)」で大いに活用しましょう。

テクニックA:成績が良かった「Module(履修科目)」だけをピックアップして書く

日本の履歴書だと、学歴欄には「〇年〇月 〇〇大学〇〇学部 入学 / 卒業」と、学校名と学部名しか書かないのが普通ですよね。

しかしイギリスでは、自分が大学や専門学校で履修した科目(Modules)の中から、今回の応募職種に関連していて、かつ「特に成績が良かった科目」だけを最大4〜5個ピックアップして箇条書きで載せます!

CVでの書き方例(マーケティング職に応募する場合):
BA (Hons) in Business Management - XYZ University (2022 - 2025)Selected Modules: Consumer Behaviour (First-Class / 72%), Digital Marketing Strategy (First-Class/75%), International Business(2-1 Class/65%).

すべての科目の成績を正直に書く必要はありません。自分の得意な、見栄えの良いModuleだけを切り取ってアピールに使うのが、イギリス流です。

テクニックB:卒業前なら「Predicted Grade(見込み成績)」を書く

もしあなたが現在まだ在学中で、数ヶ月後に卒業を控えている段階で就職活動(新卒採用など)に応募する場合、最終的な成績や学位のランクはまだ確定していません。

そんな時は、学校の教授やチューターから評価されている「Predicted Grade(予測・見込み成績)」を堂々と記載して構いません。

イギリスの高等教育(大学など)では、最終成績が First-Class(最優秀)、Upper Second-Class (2:1)、Lower Second-Class (2:2) というようにランク付けされます。
詳しくはコチラの記事をどうぞ。

求人の応募条件に「2:1以上の学位であること」と書かれているケースが多いため、卒業前なら以下のように記載して、自分が条件を満たす優秀な人材であることを伝えます。

CVでの書き方例:
BSc in Computer Science - ABC University (Expected Graduation: July 2026)Predicted Grade: First-Class Honours

これによって、採用担当者は「あ、この学生は卒業したらこのくらいの優秀なランクで上がってくるんだな」と安心して面接に進めることができます。

5. 違い④:【使い回しは一瞬で見抜かれる】応募企業ごとの「完全カスタマイズ(Tailoring)」

日本の転職活動でも「企業ごとに志望動機を変えましょう」とは言われますが、基本となる氏名、学歴、職歴のフォーマットは一冊の履歴書で使い回すことが多いですよね。

しかし、イギリスのCVは「使い回し(Generic CV)」を嫌います。 応募する企業(あるいは職種)ごとに、毎回中身を完全にカスタマイズ(Tailor your CV)するのが鉄則です。

  1. 求人票(Job Description)の徹底分析: 企業が求めている「必須条件(Essential criteria)」や「求めるスキル」のキーワードを抜き出します。

  2. キーワードの埋め込み: あなたの過去の経験や、大学で学んだプロジェクトの中から、そのキーワードに合致するエピソード(STARメソッドを用いて2〜3行で要約したもの)を強調して書き換えます。

企業ごとにCVのデータを個別に保存しておき、面接前には「自分がこの会社にどのバージョンのCVを送ったか」を必ず見直せるように整理しておきましょう。

6. 違い⑤:【References are available on request】推薦人の連絡先は載せない

イギリスのCVの最後には、必ずと言っていいほど「References(リファレンス:推薦人)」という項目が登場します。これは、あなたの過去の仕事ぶりや人柄を保証してくれる第三者(前職の上司や大学の先生など)のことです。

日本の履歴書にはない文化なので戸惑うかもしれませんが、ここで重要なルールがあります。

  • 個人の連絡先をいきなりCVに書いてはいけない: 推薦人になってくれる人の電話番号やメールアドレスを最初からCVに記載するのは、個人情報保護の観点からNGです。

  • お決まりの魔法のフレーズを書く: CVの最後には、ただ一言、以下の定型句を書いておけば完璧です。

"References are available on request."(推薦人の情報は、要求に応じて提供可能です。)

書類選考や一次面接が通過し、企業側が「本気でこの人を採用したい!」となった段階で、初めて「推薦人の連絡先を教えてください」と言われます。その時に初めて、事前に了解を得ておいた上司や先生の連絡先を提出すれば問題ありません。その場でパニックにならないように、事前に確認を取っておきましょう。

まとめ:イギリス就活の第一歩は「日本の常識を捨てること」

イギリスのCV作成における重要なポイントをおさらいしましょう。

  1. 写真・年齢・性別・国籍は「完全非公開」!載せたら即破棄されるリスク大。

  2. 手書きは絶対NG。見出しと箇条書きを使った、スッキリしたデジタルデータで作る。

  3. 新卒・未経験なら、成績の良い「Module(科目)」や「Predicted Grade(見込み成績)」を武器にする。

  4. 応募する企業ごとに、求人票のキーワードに合わせまくったCVへ毎回作り直す。

  5. 推薦人は「References are available on request」の一言でスマートに締める。

日本の履歴書の「空欄をなくす」という美学も素敵ですが、イギリスで就職戦線を勝ち抜くためには、その常識を一度綺麗さっぱり捨て去る必要があります。

最初は英語で自分の強みをまとめるのに圧倒されたり、混乱したりするかもしれません。そんな時は、大学のキャリアアドバイザーや専門のエージェントに相談しながら、自分の魅力を最大限にアピールできる「プロ仕様のCV」をデザインしていきましょう!

今回の解説が、皆さんのイギリスでの就活・転職活動の一助になれば幸いです。さいごに、Microsoft Wordに載っていた、無料のCVの例を載せておきます。これはアメリカのものですが、イギリスとほぼ変わりませんので参考までに。


「CVの書き方がよく分かった!」「日本の履歴書と違いすぎてびっくり!」という方は、ぜひ「スキ(いいね)」とブログのフォローをよろしくお願いいたします。皆さんの就活成功の報告を心から楽しみにしています。

次回からも、現地在住だからこそ語れるリアルなイギリス生活・キャリアハックをお届けします。お楽しみに。


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