【連載】Everybody feels the same_1106-1120|海藻麻
海藻麻さんの2週間ごとの備忘日記・2回目です。
(写真:安井彬)
11月5日
はやおきできもちがわるいので酒を飲んでないのに富士そばに行き、リセットする。
11月6日
朝起きて気持ち悪い。寝て読書会。寝て酒。
自分が何もできないということに慣れきってしまった。底には底がある。何かを欲望したとき、その欲望をとにかく弱めて生きてきた部分が俺には確実にあるので、ただただ欲望の器が小さくなってアヘン中毒者と変わらない人生になっている。
11月7日
腹を下す。
結局シリコンバレーの奴らがいくら金を儲けようが南こうせつの前では裂けるチーズに等しい存在なんだよ。
古谷実『ヒミズ』のことを思い出していた。高校のときに繰り返し読んでいた。
俺は自分が嫌っていたし今でも嫌っている物事を馬鹿げてると見下すことがうまくできない。むしろそういうものは、非常に狡猾なシステムによって動いていると思う。
11月8日
咳が止まらなくなる。鼻水も止まらない。家で寝続ける。
11月9日
寝ていたら調子が戻ってくる。寒いので服を買わなくてはいけないがめんどくさい。去年はめんどくさいと思っていたら冬が終わっていた。そもそも服とか髪とかてめえでは見えないんだから、そうした存在ごと考えたくない。自分を社会的な存在として捉える視線というものが嫌だ、というか嫌とか以前にそういうことができない。だから嫌なことボックスに買い物をぶち込んでいるし、深くなる前髪の分け目から社会が侵入してくると思っている。みんな脳みそだけで歩いてればいいじゃん。進化してこうよ。
インスタの広告で死ぬほどYEEZYの服が流れてくる。もうこれ買うか。
11月10日
無意味な夜更かしで疲れきる。
フーコーっておもしれー
11月11日
作業つらい。
先輩と話して頑張れと肩を叩かれて別れる。ありがてえ。
11月12日
ブランショについて色々意見を頂く。メルシー。昼ごはんもメルシーだった。タンメン。
フィリップ・サボの本を買う。うわあい。
11月13日
舐達麻とカニエを聴きすぎて頭痛い。
ユリイカの「お笑いと批評」特集の中田健太郎さんの文章が素晴らしかった。
ちょっと考えがまとまり始める。
11月14日
疲れがとれない。頭の中がかなり意味わからん方向に舵を切り始めている。
どれだけ自分の頭で考えないかということが自分の課題だなとよく思う。所詮大したことなんて考えられんのだからそれでいい。
詩はイデアルな空間に対して時間が働きかけてしまう芸術なのかな。
11月15日
昼まで寝てしまう。読書会に行く。
11月16日
家がドタバタして予定が狂う。でもまあ一件落着してよかった。
フランキー・オーシャンの弾き語りによってモテモテになる未来を友達から示唆された。ギター買います。ボー・ディドリーモデルで俺もモテモテになるぞ。
11月17日
めっちゃお茶飲む。
11月18日
風邪引いたかこれは。Fugazi聴いてた。Fugaziの話をしていた友達を思い出す。今は音信不通になった。生きてんのかな。
11月19日
咳止まらず。
11月20日
咳を止める。
【プロフィール】
海藻麻(うみもあさ)
1998年生まれ。
その辺に座り込むこととフランス語の詩を読むことが多い。
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