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獲物の分け前〜ポール岡田「HAIR 1969 輝きの瞬間(とき)」

 ネット通販で時々、これ欲しいんだけど、ちょっと手が出ないということがあるんです。
いきなり値引きをお願いするのはあまりカッコいいとは思えないので、お手頃な商品とまとめ買いすることで納得してもらったり、こちらもなんとか納得したいと考えるわけです。
実はこの本は抱き合わせのつもりだったんですけど、読んでみたらメチャクチャ面白かったんですねー。
お目当ても素晴らしいアイテムなので、後日取り上げる予定です。
 じゃ、行ってみよー。

・ポール岡田「HAIR 1969 輝きの瞬間(とき)」(飛鳥新社)

 「ヘアー」というミュージカルは勿論知ってました。
加橋かつみさんや小坂忠さん、後にガロを結成する堀内護(麻九)さんや大野真澄さんが出演していた程度の知識でして、こんなところにもはっぴいえんど史観が出てきますね(苦笑)。

 この本の出だしから川添象郎さんと加橋かつみさんの前書きから始まるんですけど、川添さんの文章でこの本が名編集者の赤田祐一さん仕切りだったことを知ったんです。
川添さんの自伝「象の記憶」(この時点ではまだ構想段階)にも触れていますから、この本はそれこそ雑誌「団塊パンチ」の川添さんの連載や1960年代から1970年代のカルチャー史を紡ぐ内容だとわかったんです。

 ポール岡田さんがGSのカーナビーツのメンバーだったことはかろうじて知ってましたが、長戸大幸さんとアマチュア時代にバンドを組んでいたとは!

 岡田さんがカーナビーツ加入前の下積み時代のエピソードがGSだけではないバンド・ボーイの実態みたいなことがとにかく興味深かったです。
まさに下積みなんですよね。

 カーナビーツ加入してからのGSというムーブメントの失速なども伺えるのもすごいです。

 「ヘアー」は日本版キャストのサントラ盤がCD化されているわけなんですけど、たまたまなのかこれまで縁がなかったんですよね、不思議なことに。

 「ヘアー」のキャストには色々な方々が参加しているんですが、岡田さんは大野真澄さんと交流が深かったみたいなんです。
堀内さんや小坂忠さんの名前はそんなに出てこないのが、ちょっと残念ではありますが、これは仕方ないことなんですよね。

 「ヘアー」で演奏していたメンバーがすごい話は知識としてはあっても、具体的にメンバーの名前を出されるとスタジオのトップのミュージシャンとGS出身の腕利きの混成だったのか!と今さら思うわけですねー。

 1969年ということはGSが収束に向かっていて、日本のニューロックが本格的に動き出す前の出来事なんだと考えると非常に興味深いです。

 まー、そういったことを抜きにしても、青春物語としてメチャクチャ面白いです。
人種問題やベトナム戦争など当時の記憶がない私にも突き刺さる事象に触れていますから。
はっきり言っておすすめです。
あと、岡田崇さんの装丁も素晴らしい。

 久しぶりに「団塊パンチ」引っ張り出してみようかな。

 ではまたー。



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