ラジオ語録#73| 渡辺謙が感激した歌詞 映画「国宝」より〜ディア・フレンズ~
ここでは、ラジオから聴こえてきた心に残った言葉、笑ったけど印象深い一幕などを紹介しています。
(3216文字、読了に8分ほどお時間頂戴します)
今回はTOKYO FMの「坂本美雨のディア・フレンズ」
(月~木曜、AM10:00〜10:30) から。2025.06.11
パーソナリティは、坂本美雨さん。
今回のゲストは、俳優の渡辺謙さん。
映画「国宝」で花井半次郎役で出演された渡辺謙さん。パーソナリティの坂本美雨さんは、映画の主題歌「Luminance」を作詞を担当(作曲:原摩利彦、歌唱:井口理(King Gnu))されました。
渡辺さんは、このLuminanceの詞にとても感銘を受け、坂本美雨さんの番組に出たかったとのこと。話はこの詩について。
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坂本:よろしくお願いします。
渡辺:よろしくお願いします。
渡辺:僕さ、聞きたかったの。
坂本:えっ!?
渡辺:あのー、なんで僕、ディアフレンズ出たかったかって言ったら、この国宝の主題歌を作詞をしてくださったんですよね?
坂本:はい、そうなんです。
渡辺:すっばらしい歌で!
坂本:(嬉)ありがとうございます!
渡辺:僕、試写で見たときに、まぁ、李(監督)の、この前というか、ここに(6月5日のディアフレンズ)出たときに言ってたと思うんですけど。基本主題歌っていうの、あの人(李監督)使わないんですよ。だいたい劇版で全部終わってしまうんですけど。すごいのを見つけてきたなっていうか、はめたなっていう気がしてて。
これ僕、詩をね、改めて読んだんですけど
坂本:えっ!?(読んでくれたという驚き)
渡辺:これ、これって、映画をご覧になったんですか。ご覧になって書いたんですか?
坂本:そうです
渡辺:おぉっ!!
坂本:最終的なものではなかったですけど。できたところまで、かなりオファーを受けたのが終盤だったので。だいたいは。
渡辺:脚本はもう読まれて?
坂本:脚本を読んでなかったです。
渡辺:そうなんですか。これすごいんだよな~ぁ。いや、いや、今の話のまんまなんですよ。
坂本:はい。
渡辺:だからよく僕は舞台が大好きで「王様と私」とか、あの向こうでも舞台をやらせてもらったりもしてるんですけど。もちろんスタッフ、他のキャスト家族や、とにかくいろんな人の支えがありながら、舞台に上がると1人なんですよね。共演者はいるんですけど。ある部分、芝居の神様と繋がっていられるのか、いられないのか、みたいなとこで。ずーっと手を伸ばしているみたいなところがすごくあって。これ、(歌詞に)あなた、ってずっとあるんですけど。
坂本:はい
渡辺:それは、誰でもないそのお芝居の神様。言ってみればエンターテイメントの神様みたいなものに、自分が繋がれているのか、どうなのかっていうある種の渇望感とか喜びとか、そういうものがすごく入ってるんですよ
坂本:そうなんです。あの、主人公の喜久雄のことをもちろん考えていたんですけど
渡辺:はい
坂本:彼が幸せだったらいいなって、思ったんですね
渡辺:うん
坂本:やっぱり、どこまでいっても1人だし、孤独だし、ステージに上ったら誰も助けてくれないけれど
渡辺:はい
坂本:それで死んじゃったとしても幸せ
渡辺:悔いはないっていうかね
坂本:でも、その神様のような存在に触れたんだとしたら、幸せだったと思う
渡辺:はい。もう、様々な犠牲を強いながらね。
坂本:そうです、そうです
渡辺:ですから劇中だと、あの、悪魔に魂を売ったみたいな。他は何もいらないから、自分の芸を磨かしてくれって。悪魔に魂を売ったんだって、子供に説明をするシーンがあるんですけど。
ちょっと近いところがやっぱりいつもあるんですよね。僕らも(芝居を)やってて。はい。
なのでこの詞はね、、、めちゃ、、、僕にはやばい詞だったんですよ。
坂本:ぁ~、ありがとうございます
渡辺:やっぱりでも、確実にそれを狙ってたんですね?
坂本:はい。そのことをずっと考えてました。
渡辺:くぅーー~~っ。そうでしたかぁ。良かった聞けて。
坂本:そして、その喜久雄のことを考えていたら、だんだんと李監督にも個人的に伝えたんですけれども。だんだんとやっぱり自分の父(坂本龍一)と重なってきて。
渡辺:うん。
坂本:父がたどりつきがつきたところ、というのは計り知れないんですけれども
渡辺:はい
坂本:音楽の中でそれに触れたのかどうか
渡辺:うーん。う~ん。
坂本:触れてたらいいなって、満足して幸せだったらいいなっていうのは(思いました)
渡辺:これさ、ちょっと読んでみてもいい?
坂本:えぇーー!?(思わずむせる)
渡辺:これちゃんとね、歌聞いてるとね、なかなかすごく、あの叙情的な歌なんで(純粋に詞だけで感じたいので)、ちょっと読むね。
ああ ここは 痛みも 恐れもない
声も 愛も 記憶もかすれて
この体を ほどいて
あなたの もとへ
こだまする 喝采と祝祭の音色が
こんなにも 柔らかく響いている
ああ 透き通る
光に溶けていく
触れられない
あなたとひとつに
そう 永遠に
ただ 満ち足りて
今 喜びの 果てまで
お聞き頂いているのは、現在公開中の映画「国宝」のサウンドトラックより主題歌となっています。原摩利彦feat.井口理で「Luminance」
渡辺:うん。まさにです。
坂本:ぁぁ~、よかったぁー。
渡辺:本当に!でもそれって、あのね、なんだろう。ずっとじゃないんですよ。ほんの瞬間。神に触れる瞬間っていうか、何かと繋がった瞬間っていうのは僕もね、2回ぐらいしかないです。
坂本:そぉーですかぁ~
渡辺:今まで40年近くやってるんですけど。今、今、神様いたっていう瞬間が。だからそういう意味では、僕はとても恵まれて、幸せな俳優生活だと思うんですけど。やっぱり何か、みんなねそういうものを目指してやってるような気がするんですよね。はい。
坂本:ぁ~良かったぁ
坂本、渡辺:あはは(笑)
坂本:なんか力が抜けて(笑)
渡辺:(笑) だからね、映画もね、この主題歌はちゃんと受け止めて、最後まで。ちょっと映画自体が長いんであれなんですけど。主題歌はね、ぜひ最後まで聞いて頂きたいですね。
坂本:音楽を担当された原摩利彦さんも、本当に映画の重要な、なんというか一つとしてというか、本当に映画と一体化した音楽というのを目指されていましたし。
渡辺:はい
坂本:もちろん歌ってくださった井口悟さんも、あの、なんかみんなで喜久雄の行く末を守るような
渡辺:見守るという感じですかね
坂本:はい。そんな主題歌になってますね。
渡辺:ありがとうございます
坂本:ありがとうございます。本当に救われました。
坂本:吉沢亮さんと横浜流星さん本当に素晴らしい演技と踊り
渡辺:もちろん役を作るっていうレベルでも李監督の作品って難しいんですよ。本当に何かを表現しようとか、何かこんなふうにやってやろうとか、っていうと、全部潰されちゃうんで。
「それは、、喜久雄ですか?」みたいな(苦笑)
坂本:(笑)怖い!
渡辺:そういう感じなんで。ただ、それ以上に、やっぱりやらなければいけない演目が非常に多くて。それもだから僕が展示しちゃったのと同じであの重たい衣装とかカツラは本番にしかつけられないわけですよ。だからこれの中で、それをやらなければいけないかっていうのを、しかも丸一日、延々それをやり続けなければいけないので相当な忍耐力、体力、なんていうか精神力、それを試される現場でしたね。
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渡辺謙さん、坂本さんの作詞の経緯から、「くぅ~〜っ」と感嘆の声を漏らし、一方の坂本さんは、渡辺さんから歌詞を「ちょっと読むね」と言われて、むせてしまいました(笑)。お互いの生の感情が感じられます。(文字では伝わりにくいですが)
この後、お芝居の神様、何かに繋がったであろう役を演じた、田中泯さんについて、会話がありました。
今回は、長くなるので、この辺で。
最後まで、お付き合いありがとうございました。
