げんきフェスタに参加してきました!
2026年5月24日に開催された『げんきフェスタ』に北海道士別市から参加してきました。士別ではMazaruという組織で関係人口の創出や地域に住む人たちの交流の促進に取り組んでいますが、今後の取り組みのヒントになることがあればと思い、前日の準備から参加させてもらいました。
楽しすぎたし、まだまだ全然理解できないことが多すぎて、学びがありすぎた2泊3日だったのでその興奮が冷めないうちにアウトプットしようと思って初めてnoteを書いてみることにしました。
実際に体験して、そしてみなさんからの話を聞いて僕の認識で書くので誤った情報とかがあるかもしれません。ご指摘ください🙇
げんきフェスタとは
げんきフェスタの概要
げんきフェスタとは、群馬県富岡市で毎年5月に行われているイベントです。
富岡といえば世界遺産にも認定されている富岡製糸場が有名ですが、まさにその世界遺産がある上州富岡という駅の周辺で行われています。まちなかには古き良き建物が点在し、数は減ってしまっているようですが、地元の商店が立ち並んでいて、歩いて巡るのが楽しい街です。
そんな富岡のまちなかで商店街に幾つかの会場を設け、そこに子どもから大人まで地域の個人やお店、県内の大学のゼミや他の市町村の人が自分達のブースを出店します。
コンセプトは「みんなの笑顔をみんなでつくる〜まちなか文化祭〜」(みたいな感じ。正確には違うかも…)で、誰かを笑顔にしたいという人たちが集まって自分の好きや得意をそれぞれが表現しています。
げんきフェスタの始まりと仕掛け人
げんきフェスタは今回で25回目らしく、コロナ禍でやっていない期間も含めるともう30年近く続いているそう。
このイベントを最初にはじめ、今もこの会を中心となって運営している代表者が入山寛之さんです。入山さんは商店街で『洋品店いりやま』というお店を営業しています。主に婦人服や学生服なんかを扱っているお店です。

そんな入山さんと商店街のメンバー数名が商店街の賑わい創出のために集まり『富岡げんき塾』を立ち上げたことから始まったのが今も続くげんきフェスタの原点です。
このスタートのところも興味深くて、商店街のA面ではないところで始まったこと。大体どこの商店街にもある?観光協会や商店街振興組合みたいなものではないということ。そういうところじゃなくて、自分達で勝手になんかやってみようみたいなスタンスが始まりで、元々は、自分達のお店が繁盛するためにというところから始まりました。まちに人が集まり、賑わうようになれば自分のお店も商店街全体としても繁盛するよね。ということだったみたいです。それがいまや本当に多くの人が集まって、それも市内にとどまらず市外県外からも本当に多種多様な人たちが来るイベントになっているというのがすごいです。

げんきフェスタで大事なこと
げんきフェスタには入山さんや運営に参画している地域の人たちが大事にしていることが幾つかあります。
その中でも最も重要なのは、自分達が楽しむということ。これ、当たり前のように見えるけど結構そうじゃないと思います。
理解はしているけどまだ最後のところで腑に落ちきってないというか、本当の意味でわかってないのがここの部分です。何がかというと、げんきフェスタに関わっている人は誰一人として辛そうにしていなくて、誰一人として文句を言っている人はいないのです。いろんな人に「なんでそんなにできるんですか?」と率直に話を聞いてみたけど、みんな口を揃えて「手伝ってるというわけじゃなくて、自分が楽しいからやってるだけなんだよ」って言います。

こうなってる理由の一つには、げんきフェスタは結構大規模なイベントになっているにも関わらず、行政的な支援や補助金みたいなものを全く使っていないということがあります。自分達の手出しとさまざまな個人からの協賛金で運営をしています。だから主体的に関われるしやらされている感がないのでしょう。行政とかが全く絡んでいないにも関わらず、行政マンがプライベートでお手伝いに来ていたり本当にみんなが主体的なのです。
でもそれだけじゃない何かがきっとあって、それはなんかこう言語化できにくいもので、ちょっとまだ僕にはわからないものだと思われます。これがすごくモヤモヤしているので、また確かめに行かないといけないなと思っています。
げんきフェスタの特徴
情報発信
げんきフェスタは基本的にFacebookのグループで主に情報発信をしています。誰でもみれるというアカウントではなく、クローズドなページ。気になる人は入れるし、入ってる人なら誰でも自由に発信できるコミュニティとして活用されています。
そのグループは『2026げんきフェスタができるまで』(最初の数字が毎年1ずつ変わるのかなと思います)というもので、僕はまだ入ったばかりだからわからないけど多分常に1年間通じて動いています。
そもそもこの名前がいいですよね。普通『げんきフェスタ』とか『げんきフェスタ2026』とかってしそうなところを、げんきフェスタが開催される過程の方に焦点を当てているっていうのがすごいなと思います。
そしてこのグループ内で毎週常に発信されているのが次に書く『げつのみ』です。
げつのみ
げつのみとは毎週月曜日19時から開かれる飲み会のことです。洋品店いりやまの店舗の目の前に机と椅子を並べて、お酒や食べ物は持ち寄りで行われています。
このげつのみが、げんきフェスタの打ち合わせみたいに使われている?のかはわかりませんが、とにかく毎週いりやまさんちにいけば誰かしらが飲んでいる。らしいです。(げんきフェスタ当日とかじゃない、なんでもないげつのみにも参加したいなぁ)

僕は士別で同じようなことをやっていて、月に一回道の駅の交流スペースで食事持ち寄りで飲みましょうということをしています。ただただ楽しい飲み会なのでそれと近い雰囲気を感じましたが、僕らがやっているのはもう少しイベントっぽい感じでハードルが高くなっちゃってるなというのを感じなくはないです。その点このげつのみはもっと緩やかでひらけてて、自由な感じです。

毎週やるって結構疲れちゃったりしないのかなと思いますが、ここでも同じく「楽しく飲みたいだけだから」と。一人で飲むよりみんなで飲む方がいいじゃん。でも目的は飲むことだから一人でもやる。みんないた方が楽しいから誰か来てーって誘う。そういう純粋な全くもって素直な感情で動いているのがげんきフェスタに関わる人たちで、げつのみなのです。
たくさんの関わりしろ
げんきフェスタには本当に多種多様な人が関わっています。当日出店する人たちはもちろん、準備の段階から多くの人が主体的に動いて作られています。関わり方を大きく分けると6つくらいあるかなと思います(多分もっとありそう)。①運営のコアメンバー、②出店者、③飾り付けやポスター、④体力自慢、⑤クリエイティブ、⑥当日ボランティアスタッフ(大人も子どもも)
①は全体を見通して元気フェスタ全部をまとめている人たち。入山さんやおーちゃん(朝日屋の姉さん)

②は当日出店をする人たち。事前の準備は洋品店いりやまでやったりしてました。
③これが一番すごいと思いました。関わりたいけど出店するのはきついし、体力に自信はない。ずーっと立っているのは辛い。みたいな人たちのことをじゃあ遊びに来てじゃなくて、関われる範囲をつくっているんです。みんなの笑顔をみんなでつくる。げんきフェスタらしい関わりしろに感心しました。

④は重い荷物を運んだりしてくれる超重要メンバー。前日の17時半くらいからぞろぞろと集まりだし、あーじゃないこーじゃない言いながら準備をしていました。楽しいですよね。
⑤これもなかなかすごくて、本業でカメラをやっていたり、クリエイティブに携わっている人が3〜4人前日や本番に訪れて、勝手に写真を撮りまくっているんです。そしてそれを自由に使っていいよって提供している。普通に考えたらなんで!?ですが、「みんなの笑顔作ってるだけだから。楽しいだけだから。」なのです…。

⑥準備段階から積極的に関わる人もいれば、当日だけ来る人もいて、連絡をしてきている人もいれば、そうじゃない人もいて、でもその全ての人に役割を準備しているのがげんきフェスタ。横断歩道の交通整理や会場ごとの受付など。ただ遊びに来ただけではない関わりがみんなに開かれています。

これらの関わりしろは別に定義されているわけではないし、一つにとどまらず、一人一人が多様な関わり方をしています。とにかく、誰でもみんなの笑顔をつくる側になれる。それがげんきフェスタの特徴の一つです。
圧倒的手作り感
ここまで幾つかの写真を載せているのでお分かりかと思いますが、げんきフェスタには手作りの装飾、ポスターしかありません。みんな手作業で行われていて、そこにデジタルの入る余地はありません。というか、手作業でできることで上のように関われる人を制限しないということにつながっています。

ちょっとげんきフェスタの本筋とはずれるかもですが、普段どうしてもパソコンでとか、AIに任せてとか。作業の効率やスピードばかりに目がいきがちで、というか既に手作業で何かつくるなんていう発想すら浮かばなくなってしまっていました。
だからげんきフェスタの手作り感には本当に圧倒されましたし、自分自身気付かされました。もちろん効率が求められる時もあるけど、あの楽しすぎた空間にひらひら揺れていたのはみんなで絵を描いたフラッグたちだったことを忘れてはいけないし忘れられないと思います。
げんきフェスタと杉浦
ここまでげんきフェスタの大まかな概要について書いてきましたが、じゃあ杉浦は当日何をしてたんだってことを書きます。
そもそもどうしてげんきフェスタへ
げんきフェスタを知ったきっかけは沼田翔二朗さんという方です。彼は僕が普段過ごしている士別の出身で、大学時代からげんきフェスタに関わっていたと言います。そんな翔二朗さんが、僕が士別に一番最初に出会ったきっかけとなった方(市内でゲストハウスエストアールを営んでいる石川陽介さん)の高校時代の1学年先輩でした。そんな繋がりがあって時々士別でも翔二朗さんとお会いしている中でげんきフェスタのことを紹介してもらいました。
最初の方にも書いたけど、士別で関係人口の創出みたいな文脈で動いている中で、その視察として伺ったのでした。
2日前に富岡にイン
げんきフェスタが行われる2日前の21時頃、上州富岡駅に到着し、入山さんに宿泊先をご案内いただきました。夜遅い時間にも関わらず洋品店いりやまで待ってくれていて、「ご飯食べた?」と聞いてくれました。食べる時間がなくてお腹が空いていたのでどこか美味しいお店でも紹介してもらおうと思っていたところ、「一緒に食べよう。」と誘っていただき、近くの北海亭という居酒屋に一緒に行きました。
このホスピタリティにまずは超うれしくなりましたし、この北海亭というお店もなんかすごく良くて、チェーン店みたいですが、ローカルに根ざしていて、一番驚いたのは公式ラインを追加したら貰えるクーポンです。これ自体はそんなに珍しくないと思うけど、僕はそのクーポンを使わせてもらおうとしたら、入山さんも携帯を取り出し、彼もクーポンを使おうとしています。どうやら月に一回クーポンが送られてくるようで、しかもそれはその月中何度でも使えるらしい。これもすごい。そして一個の会計でクーポンは一つまでが定石だと思っていましたが、そんなルールはこの店にはないのです。なんというホスピタリティの店なのでしょう。ローカルに愛される理由がわかります。
宿泊場所は蔟屋 mabushi-ya
北海亭でご飯を済ませ、宿泊先である蔟屋 mabushi-yaに向かいました。蔟屋 mabushi-yaは入山さんやそのお仲間で始めた、いわゆる『まちやど』でこの宿を中心にまち全体を楽しんでほしいというコンセプトのもとに建てられています。空き家をリノベーションして作られていて、昔ながらの瓦屋根の木造建築にモダンな照明が映える素敵な宿です。
1泊目は一人で滞在しましたが、2泊目は北海道安平町の鳥越さんというイケイケスーパー行政マンの方と一緒に滞在しました。安平に対する熱い思いが溢れ出るかっこいい方で、寝る前にたくさんお話ししたのが、蔟屋 mabushi-yaの素敵な雰囲気と相まってすごくいい思い出になっています。

前日準備と岡重肉店のコロッケ
前日準備では入山さんのお手伝いや士別ブースの準備を行いながら、街を歩いて巡ってみたりしました。そこで出会ったのが上の方の写真に一部登場した「岡重肉店」のコロッケです。
このコロッケが本当においしすぎました。塩胡椒が効いていてそのまんまパクパク食べれる系の、とにかく僕の好みにバッチリはまってきたコロッケでした。値段が100円というのもこのご時世嬉しいし、入山さんやおーちゃんに話を聞いてみたところ、子どもたちのおやつとしてとっても重要な役割を果たしている貴重なお店だとのことです。
店の写真を撮り忘れたことが後悔ですが、このお店も下町のお肉屋さんという感じですごくいい雰囲気を出していたし、まちとの親和性がとっても高いお店でした。
士別ブースの出店とアスパラ
そして当日、朝7時から(だったかな?)の準備から入らせてもらい、テントを運んだり飾り付けをしたりといった会場設営をして、士別のブースも用意をしました。
げんきフェスタ自体に元々は、お客さんとしていくだけのつもりでしたが、入山さんから「士別のブース出してみたら?」と嬉しいお誘いを受け、Mazaruでつくっている焼き鳥Tシャツの販売と士別のこの時期の特産品であるアスパラの配布をしようと思いました。
結局アスパラは打ち上げ時に金家さんやあけみさんなどのお力を借りながら配布する形になりました。このアスパラがすごく喜んでもらえたのはとっても嬉しかったです。
アスパラは打ち上げ時になったので、せっかくなら自分も手作り感のある士別ブースをやってみたくなって、入山さんに段ボールやペンをお借りして士別紹介パネルを作成しました。

17時からは打ち上げ!
げんきフェスタは10時から15時の5時間の開催で、17時から打ち上げをするのを目標にみんな動いています。入山さん曰く、ここで美味しいお酒を飲むためにやってる。打ち上げの方が大事!打ち上げに行けない人は来なくてもいい!(笑)みたいなテンションです。
15時に終了するや否や、その場にいるすべての人たちで片付けが始まります。そしてそそくさと片付けを終わらせてしまうと、広場に机と椅子を並べ、お隣のイタリアンのお店からオードブルのご提供。そして近所の韓国料理屋さん金家さんからチヂミやトッポギなどが届きます。

そんなどさくさに紛れて僕は士別から持ってきたアスパラを鍋で茹でてみんなに提供しました。上でも書いた通り、本当に美味しいといってみんなが食べてくれたのが嬉しかったので、買って行った農家さんの情報を載せておきます。https://inazofarm.jp/(士別の農業を引っ張るトップランカーで、6次化のその先に向かって走り続けています。そして何より素敵な人たちで、士別で僕がとってもお世話になっている方の一人です。)

めちゃくちゃ濃すぎる2泊3日でしたが1番のハイライトは打ち上げの最後の大合唱ですね。オーシャンゼリゼのシャンゼリゼ部分を富岡に変えて歌っているだけだったし、みんなサビ以外はあやふやな感じなんだけど、ただただ大声で歌ってました。すげえな富岡と改めて感じさせてくれました。
たくさんの出会いと改めてげんきフェスタ
今年のげんきフェスタには総勢1300人が来場していたとのこと。まちのイベントでこの来場者数、まずは凄すぎる。そしてそのうち半数以上が市外、県外からの参加だと言います。さっきも書いたように運営に携わっている人もたくさんいて、そして単純に遊びに来る人もたくさんいる。それをクローズドなページでしかほぼ案内していない。なんじゃこりゃ。という感じです。
そんな中で色々な人と関わらせてもらったり、お話ししたりしましたが、たくさんの素敵な出会いがありました。そして出会ったすべての人がとにかく楽しそうでした。最初に書いたように誰一人として辛そうにしていません。だから僕らも楽しいし、また関わりたいと思える。

そして、行ってみたい場所もたくさん増えました。色々な地域から多様な人がただ楽しみにやってくる。ここにきている人たちは普段どんなことしているのか気になりましたし、きっと素敵なことをやっているんだろうとワクワクしています。
ここまでダラダラと書いてしまいましたが、本当に濃密な2泊3日でした。これがいいか悪いか今回の感想になればと思いますし、改めて皆さんに感謝を伝えられる一つの方法になればと思います。
関わってくださった皆さんどうもありがとうございました!また来年も富岡にお邪魔します!!よろしくお願いしますー!!

