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焼き鳥の香りは設計できる。

煙の香り。

焦げの香り。

脂が焼ける香り。

焼き鳥屋に入った瞬間、

腹が鳴る。

食べる前から、もう美味い。

あの感覚の正体は、香りだ。

視覚でもない。

味覚でもない。

最初に体を動かすのは、香りだ。

香りは、設計できる

肉を、そのまま焼く。

それでも香りはつく。

実は、もう一段上げられる。

焼き鳥に、油を塗るのだ。

そして、焼く。

香りを素材に定着させるためだ。

炭火には、独特の香りがある。

その香りは、

油分に乗りやすい。

肉の表面に油があると、

炭の香りがそこに残る。

だから油を塗る。

しっかり香りをまとわせるためだ。

焼き鳥は、

肉を焼いているだけではない。

意図的に香りを貼り付けている。

何の油を塗るのか

塗る油には、選び方がある。

基準はひとつ。

素材の味を邪魔しないこと。

素材の味が繊細なほど、

主張の強い油は向かない。

サラダ油でもいい。

オリーブオイルでもいい。

大切なのは、

油そのものの味ではない。

炭の香りを受け止める粘度。

油は主役ではない。

香りを運ぶための道具だ。

世界中で使われている考え方

これは焼き鳥だけの話ではない。

スペインの薪料理でも、

素材にローズマリーの葉を使いオリーブオイルを塗って焼くことがある。

しっかりと油をまとわせる。

考え方は同じだ。

火と油と香り。

国が違っても、

料理人がたどり着く原理は似ている。

全然BBQでも使える裏技

これは家庭でも使える。

BBQでも試せる技術だ。

肉を焼く前に、

薄く油を塗る。

それだけ。

サラダ油で十分だ。

焼き上がりを食べ比べると分かる。

炭火の香りが違う。

味付けを変えたわけではない。

肉も変えていない。

変わったのは、

表面の油分だけだ。

その油分が、

炭の香りを受け止めている。

香りを設計して焼く

焼き鳥は味だけではない。

香りがある。

見た目がある。

音がある。

その中でも、

香りは最初に人を動かす。

だから運任せにしない。

油を選ぶ。

塗る。

焼く。

炭の香りをまとわせる。

焼き鳥は、

肉を焼いているようで、

香りを定着させている。

味だけではない。

香りまで設計して焼く。

それが、

焼き鳥に油を塗る理由だ。

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