Tashinam(タシナム)とは何か──社長が考えるブランドの未来像
初めまして、株式会社Tashinam(タシナム)の代表を務めている松家 優です。
Tashinam(タシナム)を創業してから約1年半が経過しました。最初のプロダクトである「完全無欠包丁」を初め、徐々に多くのお客様の手に渡っていることを考えると、とても有り難い気持ちで一杯です。
Tashinam(タシナム)を開始してから事業に集中していたこともあり、外向きに私から発信することが少なくなりましたが、今一度「Tashinam(タシナム)とは、何なのか?」を言葉に表したいと思います。
多くの方からは「SNSで知った、良い包丁を売っているブランド」というイメージが強いかと思いますが、私がこれから描きたいビジョンはもっと壮大です。

そこで、Tashinam(タシナム)とは何で、どういうきっかけで生まれ、どのように商品・サービスをつくっているのかを、以下に記していきたいと思います。
一言で言うと「日本の道具で、日常に嗜みを届ける」ブランドです。
包丁に限らず、日本の素晴らしい伝統技術や地域文化を活かして、最高峰の商品・サービスを自ら作り、販売することで、世界中の人々の嗜みをつくることを使命としています。
その結果、Tashinam(タシナム)を通して、伝統産業における経済循環を最大化し、日本の素晴らしいものが生き続ける未来をつくりたいと考えています。
1. Tashinamは「道具ではなく、嗜みを届けるブランド」
1. 「Tashinamは、単にものを売るブランドではない」
まず、Tashinam(タシナム)が一般的な小売店と異なるのは「自らが定義した顧客体験をもとに、全ての商品・サービスを自らつくり、自らお客様に届けている」ということです。
包丁など料理道具だと特に多いですが、道具をつくるメーカーと、それらを仕入れて販売に特化する小売店に分かれるケースが一般的です。
一方で、Tashinam(タシナム)では「日本の道具で、日常に嗜みを届ける」というビジョンのもと、「日本で50年以上の歴史を持つ伝統技術、地域資産を用いる」という厳密なルールを設けてオリジナルの商品・サービスを企画・開発します。

その上で、小売店として、自らつくったものを直接お客様に販売することで、解釈が難しい日本の伝統的なモノづくりの価値を余すことなく伝える。その結果、お客様の余暇を彩っています。
商品・サービス開発における「日本の伝統文化を必ず活かす」ということと「嗜みを届ける」という明確な体験価値によって、ブラントとしての独自性を追求しています。
2. “嗜む”という考え方
そもそも「嗜む」とはどういうことなのでしょうか?
一言でいうと「ありふれた物事を、あえて楽しむ」ことだと、我々は考えています。
例えば「料理をする時間」も一昔前では「生活に必要不可欠な行い」として「仕方なく行なう」側面があったかと思います。
しかし、現代においてはどうでしょうか?
料理を「必要不可欠なもの」として行うより、「好きな趣味として嗜む」人が増えてきているのではないでしょうか?
あえて、梅を買ってきて瓶に詰めて半年寝かせて梅酒をつくる、自家製の麹で日々の食事をより豊かにする、あえて手間のかかる鉄フライパンで美味しい肉料理を作る。
そんな余暇を嗜む生活習慣を持つ方々が、日本に限らず世界中で増えてきていると感じています。
雑務として料理をする程度であれば、Tashinam(タシナム)の「完全無欠包丁」ほど、高い機能性を持つ包丁は必要ないでしょう。

ただ「少しでも料理をしている時間を豊かにしたい」と考えている方にとっては、本当に素晴らしい道具だと自負しております。
我々はこういった、日常の中に存在する「ちょっとした"嗜む時間"」を豊かにする道具やサービスを、日本の伝統文化を活かしてつくるという哲学を大切にしてます。
3. 今の社会に“嗜む時間”が必要な理由
そもそもなぜ"嗜む"ことが必要なのでしょうか?
昨今、「タイパ」や「ワークアズライフ」など、効率的に時間を過ごしたり仕事と日常を一体化させる価値観が非常に強いと思います。
Tashinam(タシナム)は、明確にこのような価値観とは、逆行した考えを持っています。
狩猟時代や戦後間もない絶対的に余裕がない時代において、上記のように生産効率性を意識したり、私生活と労働を同化させるような価値観を持つことは理解できますが、今の時代において、そこまで切羽詰まって時間を過ごさなければならないのでしょうか?
AIをはじめとしたテクノロジーの発展によって、人間が携わらなければならない時間が相対的に減りつつある中で、これから「何もしなくて良い時間」がどんどん増えていくと思います。
そんな中で「余剰に生まれた日常的な時間を、いかに良いものにするか」がさらに重要になると考えています。
そんな時代において、真っ先に必要とされるブランドに「Tashinam(タシナム)」はなりたいと考えています。
ここまでで、Tashinam(タシナム)がお客様に届けたい価値観をお伝えしたので、次に「なぜ日本の伝統文化にこだわるのか?」をお話しします。
2. “地方で暮らした時間”から生まれた、技術への危機感
1. 岐阜と秋田で過ごした青春時代が教えてくれたこと
私が「日本の伝統文化」にこだわる理由は、2点あります。
1点目は「自分が好きな日本の文化を、未来に残したい」、2点目は「日本の伝統文化が、日常を嗜む手段として最もふさわしい」からです。
まずは1点目から。
私の出身は千葉県ですが、中学入学から高校卒業までの6年間は岐阜県で過ごし、大学は秋田県の大学に入学しました。

中高時代を過ごした地域は焼物が盛んで、近隣ではその土地ならではの美しい器が販売されていました。
また大学時代に過ごした秋田県は曲げわっぱが有名で、秋田駅にある「伝統工芸コーナー」で販売されていた実物を初めて見た時に、その美しい見た目と秋田杉の心地良い香りに感動したことをよく覚えています。(とは言ってもコロナの影響で秋田に滞在していた期間は短い)
また家庭の都合で海外に滞在していたり、大学が国際系の学部だったこともあり、良い意味で海外と日本の違いに触れることができ「日本にしかない価値がたくさんあるだな」と若い時期から認識することができました。
そういった自分のルーツから、昔ながら存在する日本のモノづくり、美しい自然、景観、食文化が好きになり「この国に生まれてよかったなあ」と思う機会が多かったです。
しかし、昨今の少子高齢化による人口減少、経済成長の停滞などにより、日本の地域経済が急速に縮小。その結果、日本ならではの文化価値が消滅しつつあります。
わかりやすい例を示すと、日本文化として代表的な「日本酒」。その酒蔵の数は、1970年以降から平均して年間約40-50件が廃業しています。
またTashinam(タシナム)の事業を通して、様々な地域の職人様とお話をするとより一層「昔ながらある日本の良いものが消滅しつつある」と痛感します。

・「原材料をつくる作り手さんが後継者がいないことが原因で廃業し、工芸品が必要数つくれない状態になりつつある。」
・「分業先のメーカーが後継者がいないことが原因で廃業することになり、大変困っている。」
・「地域に若い人が来ないことが原因で、採用募集に人が集まらず困っている」
2000年生まれの私が100歳を迎える2100年に、今存在しているかけがえのない日本の文化が、ほとんど消えているかもしれないと考えると、ものすごく悲しい気持ちになります。
そこでTashinamの事業を通して、日本の伝統産業における経済循環を最大化し、その結果、日本の文化が持続可能な未来をつくりたいと考えております。
2. 「職人の手仕事によって生まれる、"暮らしを嗜む"という考え」
私が日本の伝統文化にこだわる2点目の理由は、「日本の伝統文化が、日常に嗜みをつくる"最も最適な手段"だから」です。
日本には数百年以上の間、人の暮らしに寄り添い続けてきた職人技術が根付いています。
刃物、陶器、織物、木工道具──それらは単なる生活用品ではなく、驚くほど細やか手作業の上、ようやく完成する"最高峰の道具"だと考えています。
たとえば包丁ひとつをとっても、刀身を手作業で研磨することでしか生まれない美しい刃が、驚くほど高い切れ味を実現します。
こうした「日本ならではの、丁寧な手仕事」によって生まれた道具が、暮らしを嗜む手段にふさわしいと考えております。

そして、日本の道具ならではの良さは、もう一つあると考えております。
それは、どんなに機能的なものであっても、必ず「和の上質さ」がにじむということです。
静けさ、調和、余白──日本のデザインや手仕事には、“主張しすぎず、ただ美しくそこにある”という独特の品格があります。
私はこの「和の上質さ」こそが、“嗜む”という行動に最もフィットしていると感じています。
嗜むとは、日常的な行動や時間に、前向きに味わうということ。そのためには、文化的な背景から生まれる洗練された美しさが、道具自体に必要になります。
Tashinamの製品が目指すのは、まさにその状態です。その道具があるだけで、日常的な料理や暮らしが、上質な時間に変わる。
それが私の考える「嗜む」という行為であり、日本の伝統文化が持つ本来の価値なのではないかと考えています。
3. Tashinamがもたらす社会価値
またTashinamの事業活動は、結果的に職人と地域経済に貢献することに直結します。
具体的にはTashinamの事業活動を通して、”地域への納税額を増やしたい"と考えています。

Tashinamの商品・サービスはすべて、全国各地の職人様や地場企業様と共同で商品を開発・製作しております。Tashinamの商品・サービスを届ける数が増えることで発注先の職人・会社様が潤い、その結果、地域に収める納税金額が増加することにつながる。
またTashinamの商品では、部分的に「ふるさと納税」を導入しているため、ふるさと納税の寄付金額と、弊社が定めている商品価格の差額が地域へ収められることになります。
地方自治体の経済状況が潤うことが、地域の暮らし環境を整うことに繋がり、その結果、地域への定住・移住が促進されると考えております。
「日本の伝統文化で、すべての人に嗜みを届ける」ことで、「地域経済への、納税金額の最大化」が実現されます。
まだ提供している産地が少ないため、理想としているゴールからは程遠いですが、着実に頑張っていきたいです。
3. これからのTashinamの未来
1. 包丁の先にある、“暮らしを整える道具たち”
Tashinamでは、今後「刃物関連道具」から「料理・食の道具」、さらには「暮らしの道具」へさらに商品を拡大し、屋内の生活空間において嗜みをつくるブランドに成長していきたいと考えております。

早速、来年以降から様々な新商品が続々と登場する予定です。
新発売する道具に共通することは「日本の職人による手仕事でつくる」「日常に嗜みを届ける」ということ。
この価値観を大切に今後もお客様から信頼される誠実なブランドを目指していきたいです。
その結果、地域経済における経済循環を最大化し、日本の文化に貢献する会社を実現します。
2. 共に、Tashinamを育てる仲間へ
上記を実現するには、ともに働く仲間の存在が必要不可欠です。現在、Tashinamでは採用活動を行っております。
「Tashinamで働いてみたい!」「少し興味があるから一度話してみたい!」そんな方はぜひ一度、カジュアルにお話ししましょう!
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