見出し画像

Kick創業者Eddieが語った「ライブ配信文化を変える」という思想。Kick Talk Episode 91(2026年5月30日)

2026年5月30日に配信された「Kick Talk Episode 91 Ft. Chat」にて、ライブ配信プラットフォーム「Kick」の創業者Eddieが、現在のライブ配信業界に対する考え方や、Kickが今後どのような未来を目指しているのかについて、かなり踏み込んだ内容を語っていました。

今回のKick Talkで特に印象的だったのは、単なる機能追加やアップデートの話ではなく、

「ライブ配信文化そのものを変えたい」

というEddieの強い思想です。

特に今回の配信では、

・同接(視聴者数)非表示機能
・Recommendation Engine(推薦アルゴリズム)
・Viewbot(水増し視聴)問題
・Kick Partnership Program(KPP)
・視聴者報酬
・コミュニティ文化
・広告導入
・クリップ文化
・ライブ配信の未来

などについて、かなり本音ベースで語られていました。

この記事では、Kick Talk Episode 91でEddieが語った内容を、本人のニュアンスをなるべく残しながら整理していきます。


 配信冒頭:「今話題なのは“視聴者数非表示”」

Kick Talkはいつも通り、EddieとAndrewの
ゆるいロールコールから始まった。

しかし開始直後、Andrewがすぐ今回の本題へ入る。

「今みんなが話してるのは、視聴者数非表示だよな」

ここから今回のKick Talkの核心が始まる。


「誰がそんな機能望んでるんだ?」

Andrewは、

「“誰がそんな機能望んでるんだ?” って言ってる人もいる」

と語った。

実際SNSでも、

  • 同接を隠して何になる?

  • bot対策にならない

  • むしろ怪しい

  • 意味がわからない

という声が大量に出ていた。

しかしAndrewは続ける。

「4回前のKick Talkで、“視聴者数隠したら?”って言った人がいた。

そしたらKickが、“じゃあやろう”ってなった。

そして4週間で実装された。ここでKickの特徴である、

「異常な開発速度」

が語られる。

Eddieも後半で、

「No yapping. All doing.」(口だけじゃなく実装する)

と何度も語っていた。


今回のアップデート「3本柱」

Eddieは今回のアップデートについて、
かなり整理して説明している。

今回の変更は、主に3つ。

① 視聴者数を非表示にできる

配信者が任意で、
View Count(同接)を隠せるようになった。

② カテゴリ表示がRecommendation Engine化

これまでKickのカテゴリは、

「同接順」
で並んでいた。

しかし今後は、

Recommendation Engine

による表示へ変更される。

つまり、

「同接が高いから上位表示」

ではなくなる。

③ Viewbot配信者へのKPP減額

Kick Partnership Program(KPP)についても変更。

botなどによる不正水増しが確認された場合、
KPP支払いを減額する。


「同接文化を壊したい」

今回の配信で最も大きなテーマだったのは、やはり「視聴者数(View Count)」についてでした。

Kickは今回、

・視聴者数を非表示にできる機能
・カテゴリ表示を同接順からRecommendation Engine順へ変更
・Viewbotを行う配信者へのKPP減額

という大きな変更を実施しました。

Eddieはこれについて、かなり明確にこう語っています。

「ライブ配信業界は長年、視聴者数に依存しすぎてきた」
「人は“数字が大きいから”配信を見に行ってしまう」
「でも本来、人はコミュニティやコンテンツを楽しむために配信を見るべきだ」

彼は何度も「View Countは vanity metric(虚栄指標)」という言葉を使っていました。

つまり、同接という数字は、

・人気に見える
・権威に見える
・強く見える

だけの「見栄の数字」になってしまっている、という考えです。


「数字を盛れば勝てる構造」がViewbotを生んだ

Eddieが面白かったのは、Viewbot問題について「悪人探し」をしていなかった点です。

彼はかなりハッキリこう言っています。

「配信業界には fake it till they made it(偽物の数字で成功した人)がいる」

しかも、それを単純に悪と断定していません。

「彼らはシステムの穴を突いただけ」
「数字を盛れば得する構造だった」
「だから人は当然botする」

という考え方をしています。

つまり、Kickが変えたいのは「人間」ではなく、「インセンティブ設計」なんです。

● なぜ配信業界でbot文化が生まれたのか?

ここでEddieはかなり重要な話をする。

彼は、Viewbot問題について、

「悪人探し」をしていない。

むしろ、

「構造がそうさせた」と考えている。

つまり、

同接が高い

露出される

人が集まる

収益が増える

だから、

「botすると得」だった。

Eddieはかなり率直に、

「fake it till you make it した配信者がいる」

とも語った。

つまり、

「偽物の数字で上がった配信者」

が実際に存在した。

● Andrewのリアルな補足

ここでAndrewがかなりリアルなことを言う。

彼は、

「でもbot抜いても、大手配信者は普通に人気」

と言う。

つまり、

  • コラボ

  • 企画

  • 話題性

  • コミュニティ

など、
“本物の人気”も実際にある。

だからKickが今回やろうとしているのは、

「罪人探し」

ではない。


Kickがやろうとしていること

Eddieは何度もこう言っていました。

「重要なのは“禁止”ではない」
「重要なのは“意味をなくすこと”」

つまり、

従来のライブ配信文化
同接が高い

露出が増える

視聴者が増える

収益が増える

だからbotする。

しかしKickは、

新しい構造
同接はおすすめに影響しない

Recommendation Engineが評価する

同接を盛っても意味が薄い

という方向へ持っていこうとしている。

Eddieは何度も、

「Recommendation EngineはView Countを見ていない」

と強調していました。


Recommendation Engineが重視するもの

Eddieの話を聞く限り、Kickが重視しているのは、

・視聴維持率(Retention)
・チャットの活性
・コミュニティ
・エンゲージメント
・視聴者の滞在時間
・リピーター

などです。

つまり、

「数字」ではなく「熱量」

を重視したいということです。

これはかなりTikTokやYouTube Shortsに近い思想です。


Eddie自身が同接を非表示にした

今回かなり象徴的だったのが、Eddie本人が配信中に自分のView CountをOFFにした場面です。

「トップ配信者が同接を隠す文化になったら面白い」
「数字に依存する文化を変えたい」

と言いながら、自ら非表示にしました。

これは単なる機能紹介ではなく、

「創業者自身が文化を作ろうとしている」

瞬間だったと思います。


「視聴者」も主役にしたい

今回もう一つ印象的だったのが、Kickが「視聴者」をかなり重視していることです。

Kickは現在、毎週10万ドル分のKicksを視聴者に配布しています。

Eddieは、

「配信者だけが注目されすぎている」
「でも配信者は視聴者なしでは成立しない」

と何度も語っていました。

そして、Kicksを配布する基準について、

・複数配信を見る
・チャット参加
・スパムしない
・コミュニティに貢献する

などを挙げています。

つまりKickは、

「良い視聴者」

にも価値を与えようとしているんです。

● 1000 Kicksをもらえた条件

Eddieによると、
配布対象は、

  • 複数配信を見る

  • 良いチャットをする

  • muteされない

  • スパムしない

  • コミュニティへ貢献する

など。

つまりKickは、

「視聴行動そのもの」

を価値化しようとしている。

「配信者ファースト」から「視聴者ファースト」へ

Eddieはこう言っている。

「配信者向け施策はかなり揃った」

  • 95/5

  • KPP

  • clipping

  • discoverability

など。

しかし次は、

「視聴者にとって最高の場所」

を作りたい。


Kickが目指しているのは「コミュニティ」

今回のKick Talk全体を通して感じたのは、Eddieが一貫して、

「数字」より「コミュニティ」

を重視していることです。

彼は、

「ライブ配信の本質は居場所感」

だと何度も語っていました。

これはX(旧Twitter)のCommunities機能の話でも同じでした。

Eddieは、

「For Youは感情を煽りすぎる」
「でもコミュニティは cozy(居心地が良い)」

と言っています。

そして、

「ライブ配信もコミュニティも似ている」

とも語っていました。

● 「Kick exclusivity」の現実論

ここもかなり興味深かった。

Eddieは、

「マルチ配信は素晴らしい」

と言っている。

しかも、

「Kickだって、いつ終わるかもしれない」

とまで言う。

つまり:

「一つのプラットフォーム依存するな」

という思想。

● でもKPPは別

ただしEddieは、

「KPPはKickへ貢献してくれる人には、より配分したい」

とも言っている。

つまり:

  • TikTok

  • Instagram

  • Shorts

は集客導線。

でも、

「本拠地はKick」

になってほしい、という考え。


Kickは「ライブ配信版TikTok+Discord」を作ろうとしている

今回のKick Talkを聞いていて感じたのは、

Kickは単なる“Twitch代替”ではない

ということです。

彼らが目指しているのは、

・TikTokの発見性
・Discordのコミュニティ
・ライブ配信の熱量

を全部融合したようなものに見えます。

特にクリップ戦略はかなり本気でした。

Eddieは、

「Kickはクリップを最も重視している」
「ライブ配信は拡散しづらい」
「クリップがSNSで拡散されることが重要」

と語っていました。

つまり、

ライブ

切り抜き

TikTok/Xで拡散

Kickへ流入

コミュニティ化

という流れをかなり強く意識しています。


「KickはまだBeta」

面白かったのは、Kickがまだ「Beta」表記のままであることについてのやり取りです。

Eddie自身、

「Kickはまだ未成熟なプラットフォーム」

と言っています。

しかし同時に、

「毎週何かが変わる」
「未来に住んでる感覚を作りたい」

とも語っていました。

つまりKickは、

「完成された大企業」

ではなく、

「常に進化するライブSNS」

として存在したいのだと思います。


広告についてもかなり本音だった

Kickは現在、Slots & Casinoカテゴリ限定で広告テストを開始しています。

これについてEddieはかなり率直でした。

「Kickはビジネス」
「収益化は必要」

と認めつつも、

「広告だらけにはしたくない」

とも語っていました。

今後も、

・視聴者体験
・収益性

のバランスを模索していくようです。


KPP(Kick Partnership Program)の思想

KPPについてもかなり興味深い話がありました。

「怠け配信者をKPPから外せ」

という意見に対し、Eddieは、

「運営が面白さを決めるべきではない」
「市場が決める」

と回答。

つまり、

良い配信

視聴者増

収益増

悪い配信

視聴者減

収益減

という“市場原理”を重視しています。

ただし、

・bot
・悪用
・exploit

については厳しく対応しているようで、

「今年だけで数千人KPPから外した」

とも語っていました。


最後に:Kickは“ライブ配信文化”を変えようとしている

今回のKick Talkを通して最も印象的だったのは、

Kickが単なる配信サイトではなく、

「ライブ配信文化そのもの」

を変えようとしていることです。

Eddieは最後まで、

「Hide View Counts」(同接を隠そう)

を連呼していました。

そして最後にこう語っています。

「Streaming should be based upon merit.」
「ライブ配信は“数字”ではなく“実力”で評価されるべきだ」

これはかなり大きな思想転換だと思います。

今までのライブ配信文化は、

「数字 = 強さ」

でした。

でもKickは、

・コミュニティ
・エンゲージメント
・居場所感
・熱量

を重視した世界を作ろうとしている。

それが成功するかどうかはまだ分かりません。

Eddie自身も、

「これは実験だ」
「Let's see how it goes.」

と何度も語っていました。

ただ、少なくともKickが今、

「ライブ配信の未来」

を本気で再設計しようとしているのは間違いなさそうです。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事は noteマネー にピックアップされました

noteマネーのバナー