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🌹**【願い】**第二章(7) とし君-楽しめる存在と空気のような存在 


*第二章は重い描写が出ます。疲れた時は無理をせず読むのをとばしてください。ただ、お話の最後は希望に向かうので、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。


初めての方はこちらからご覧ください↓


前回のお話はこちら↓


続き↓
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夏になり、とし君が小学生の時から仲の良い、かっちゃんと三人で釣りに行くことになった。 かっちゃんはやわらかくて面白い人で、初対面でもすごく喋りやすく、私もすぐに仲良くなった。

とし君もかっちゃんの前ではふざけたり、すごく自然に無邪気に笑っている。
初めて見るとし君だった。


釣り場の海に向かう車の中、2人は楽しそうに盛り上がっている。私はうしろの席に1人で座りしばらくぼーっとしていた。

山道に少し酔って来たので、笑っている二人に向かって「あと何分ぐらい?」と聞くと、


ビクッ



とし君は私の声にびっくりしていた。
私がいる事を忘れていた。

海までの道は長かった。
とし君に自分の存在を忘れられていた事を忘れようと、後ろの席で考え続けたけど結局私は泣いた。


車内の雰囲気は最悪だった。
かっちゃんに申し訳なさすぎる。

だけどかっちゃんは私たちの雰囲気を感じ取っていたのか、
「お前もっと大事にしたれよ」と、とし君に向かって言ってくれた。

そのまましばらくして海に着き、かっちゃんの言葉のおかげで気を持ち直していた私は釣りを一緒に楽しんだ。

二人は釣り好き、私は初めて。
なのに私は大きい魚を4匹も釣り、二人は全く。

私はこの日からかっちゃんに『師匠』と呼ばれるようになった。


あっという間に時間が過ぎて帰ろうとしたけど帰りの道は渋滞。急遽民宿を一部屋予約し三人で泊まることに。

予定外の泊まりにみんな楽しくてテンションが上がっていた。
夕飯を済ませて部屋で飲んでいる時、とし君の機嫌が少し悪くなってきて、私にきつくあたりはじめた。
私も黙っていれば良いのに言い返す。部屋の中はまた最悪な空気になった。


かっちゃんは気を遣って「二人でしゃべり」と外に出てくれた。

少し酔っているとし君と、最初は話し合いをしていたけど、途中から何度も蹴られた。


事が終わり私は外に出た。民宿の前でかっちゃんが海を眺めながら缶ビールを飲んでいた。
今、とし君に何をされていたかなんて知らないかっちゃんに
「ほんまにごめんね」と謝った。

「としあいつ大丈夫?なんかおかしない?師匠も無理すんなよ」
かっちゃんは言った。



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