第2回|爆破予告と盆踊り|偶然が運んできた恋
大学2年の夏
先輩たちは もうじき引退の季節
小さな打ち上げに誘われた
アネゴ肌でちょっと強めな先輩に、絶食系男子の同期。そしてイケボで寡黙な一つ上の学年の幽霊部員気味の彼。
正直、特別仲良かったわけでも、話が合うわけでもなかったけど、「あの山田孝之みたいな声の先輩来るなら行くか」と、声フェチの私は秒で参加決定。
服を選んで、髪を整えて、ほんの少しだけ、いつもより明るい色のリップを塗った。
けれど突然 予告が届いた
「大学を爆破します」
授業もサークル活動も その日は全て中止
もちろん、打ち上げの予定も まるごと吹き飛ばされた
結局、大学は爆破されなかった
でも私のささやかなときめきは爆散
「爆破予告犯が買ったばかりの缶コーヒーが プルタブ上げた瞬間に吹きこぼれる」という魔法を心の中でかけておいた
その夜 ひとつの通知音
メッセージの差出人は 彼だった
「よかったら、ふたりでごはんに行きませんか?」
青春への期待が跳ねた
季節は夏
わたしの耳と心臓は 盆踊りの太鼓に合わせて 踊っていた
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