【2026年実体験】ヴァレッタ寄港地完全ガイド|半日モデルコースと電波のない旧市街
MSCワールドエウローパによる地中海クルーズ、最後の寄港地はマルタにある世界遺産の都市ヴァレッタです。
実際に回った半日モデルコース
08:50 MSCワールドエウローパを下船
09:20 地図なしで旧市街に到着
10:25 聖ヨハネ大聖堂を見学
11:40 世界遺産の街ヴァレッタを散策
12:50 街のテラス席で海鮮イタリアンランチ
14:30 アッパーバラッカガーデンから港を一望
15:00 ひたすら階段を降りて港へ
15:20 MSCワールドエウローパに乗船
本記事の内容を映像でも楽しめるので、ぜひYouTubeも見てみてください。
MSCワールドエウローパを下船

寄港地観光もこれで最後、ここまで大きなトラブルなく計画通りに進めてこれたので、ヴァレッタでも問題ないだろうと思っていました。
しかし、思わぬ問題が発生しました。
それは、ヴァレッタだけahamoの電波がうまく使えなかったことです。
いつもは船が港に近づくと自然に現地の電波を拾い、そのままスマホが使えるようになるのですが、マルタ海域では電波は入っているのに通信できないという状態でした。
その時点で「もしかしたらヴァレッタでは使えないのでは…」と薄々感じていましたが、実際に下船してからも、ahamoはまったく利用できませんでした。
そこで問題なのが、Google Mapが使えないことです。
元々は、古都イムディーナへ行く予定でした。
イムディーナへの行き方はトリトン噴水近くのバスターミナル「Valletta C2」から、51・52・53番バスを利用します。
でも、電波なしで行って、バスの時間を調べることやイムディーナで何かトラブルがあった時に時間内に船に戻って来られなくなることを考えて、イムディーナへ行くことはやめました。
予約していた聖ヨハネ大聖堂のチケットはGoogle Driveに入っていたので、オンラインでないと表示できません。
急遽計画変更で、まずはWi-Fi環境に行きます。
旧市街の入り口付近にスターバックス・リザーブがあることは事前の計画で知っていたので、そこのWi-Fiを利用しようと考えました。
残っている方向感覚だけで旧市街の入り口へ向かいます。
地図なしで旧市街に到着

ここまで来るだけでも予想外に苦労しましたが、トリトン噴水まで到着できればひと安心です。
イムディーナ行きのバス停も無事に見つかりました。
ただ、この時点で気持ちはすっかり「ヴァレッタをゆっくり歩こう」という方向に切り替わっていたので、イムディーナへ行くのはやめました。
旧市街の入口には大きな橋があります。
その横を見下ろすと、旧市街全体が堀に囲まれていて、まるで要塞都市のような構造になっていることが分かります。

”城塞都市”と呼ばれる理由を、ここで実感しました。
橋を渡って旧市街へ入ると、空気感が一気に変わります。
どこを切り取っても美しく、さすが世界遺産の街だなと感じました。

石造りの建物が並ぶ街並みは統一感があり、歩いているだけで楽しいです。
そして、このメインストリートを真っ直ぐ進めば、事前に調べていた目的地のスターバックス・リザーブがあるはずです。

しばらく歩くと、ちゃんと見つかりました。
思っていたより奥にあったので途中かなり不安になりましたが、ちょうどトイレにも行きたかったので、そのまま入店します。
なお、Wi-Fiもトイレも利用にはレシート記載のパスワードが必要で、注文なしでは使えませんでした。
そこで、エスプレッソを1杯注文。
日本のスターバックスでは見かけない、ヨーロッパらしい雰囲気のメニューです。
ようやく通信環境を確保できたので、まずは聖ヨハネ大聖堂のチケットをオフライン保存します。
さらに改めてGoogle Mapを確認し、現在地や街の位置関係を整理しました。
ただ、このままWi-Fi頼みで行動するのも不安だったので、最終的にはKlookでマルタ対応のeSIMを購入することにしました。
料金は1日分で約400円。
これでようやく、安心してヴァレッタ観光を続けられます。
聖ヨハネ大聖堂を見学

今回はオンラインで事前にチケットを購入しており、価格は手数料込みで1人€16.05でした。
当日は、現地でチケットを購入する人の列がかなり長く、20組ほど並んでいるように見えました。

一方で、オンラインチケットは時間指定がなく、今回のように予定変更があっても柔軟に対応できたため、事前購入はかなりおすすめです。
この日は短パンを履いていたので少し不安でしたが、特に問題なく入場できました。
外観だけを見ると、聖ヨハネ大聖堂 はかなりシンプルです。
しかし、中へ入った瞬間に空気が変わります。
内部は金装飾で埋め尽くされており、豪華なバロック様式の空間に圧倒されました。

無料の音声ガイドも用意されていたので、時間をかけて全て聞きながら見学しました。
特に印象的だったのが天井画です。
ここには、洗礼者聖ヨハネの誕生から、サロメの事件へ至る直前までの物語が描かれています。
事前に聖書関連の本でこの物語を読んでいたこともあり、内容を理解しながら鑑賞できたのはかなり面白かったです。
そして、数ある見どころの中でも、個人的に最も印象に残ったのが床でした。

一見するとカラフルで美しい装飾床なのですが、よく見ると骸骨や死を象徴するモチーフが多く描かれています。
実はこの床、そのままマルタ騎士団員たちの墓碑になっています。
しかも、すべて模様が異なっており、誰が眠っているのかが分かるように作られているそうです。
豪華さの中に“死”が共存している感覚が非常に印象的でした。

さらに、この大聖堂最大の見どころとも言えるのが、カラヴァッジョ の代表作のひとつ《洗礼者聖ヨハネの斬首》です。
バロック美術を代表する傑作として有名ですが、実際に見ると想像以上の迫力がありました。
今回のクルーズ前には、プラド美術館 で、カラヴァッジョ の《ダヴィデとゴリアテ》を事前に鑑賞していたこともあり、彼特有の強烈な明暗表現や、力強い色使いによって生まれる緊張感の凄さはすでに感じていました。
しかし、《洗礼者聖ヨハネの斬首》はそれをさらに超えるような空気感があり、静かなのに重苦しく、場面全体から強烈な迫力が伝わってきます。
さらに、この作品の背景となる聖書の内容も事前に読んでいたため、単に有名絵画を見るだけではなく、物語を理解した状態で鑑賞できたのも非常に良い体験でした。

隣の空間には、カラヴァッジョの《執筆する聖ヒエロニムス》も展示されています。
聖ヒエロニムス自体については詳しく知らなかったのですが、この絵は以前から見たことがあり、「これもここにあったのか」とかなりテンションが上がりました。
世界遺産の街ヴァレッタを散策

この街は本当に期待していた通りの美しさです。
特にこの階段のエリアは写真撮影必須のスポットです。
事前にこの場所をGoogle MAPで把握するのには少し苦労したので、本記事の読者にだけ特別に教えておきます。

歩くだけで次々と綺麗な景色が現れるので、ずっと撮影しながら散策していました。

蜂蜜色の石造りの建物の間から海が見える景色は、他のヨーロッパの街ともまた違った、ヴァレッタならではの光景だと思います。
細い路地だけでなく、メインストリート周辺の広場も非常におしゃれでした。

テラス席が並び、多くのレストランが賑わっていて、街全体に地中海らしいゆったりした空気が流れています。
そして、この後は事前に予約していたレストランへ向かいます。
街のテラス席で海鮮イタリアンランチ

マルタはシチリア島のすぐ南に位置していることもあり、イタリア文化の影響が強く、街にはイタリアンレストランやカフェが数多くありました。
その中で今回ランチに選んだのが、Da Pablo Trattoria di Mare です。
シーフードパスタが有名な人気イタリアンレストランで、事前に予約して訪れました。
店内とテラス席が選べましたが、最高の天気だったので迷わずテラス席を選びました。

今回注文したのは、イカのタリアテッレ、ラグーのタリアテッレ、そしてカプレーゼです。
地中海らしい雰囲気を感じるランチになりました。
味について感動はありませんでしたが、普通にしっかり美味しかったです。
特にテラス席の雰囲気がとても良く、ヴァレッタの街並みを眺めながらゆっくり食事できたことも含めて、満足度の高いランチでした。
食後には、先ほどといったスタバにもう一度行くことにしました。
というのも、店頭の看板に出ていたヨーロッパ限定ドリンク「キャラメルバナナ抹茶ラテ」が気になって仕方なかったからです。
私は日本でも、見たことのない抹茶系メニューを見つけるとつい試してしまうほどの抹茶好きなので、これは見逃せませんでした。

ただ、このドリンクは正直、私には合いませんでした。
口に入れた瞬間の1秒くらいは美味しいと思ったのですが、その後の後味がかなり独特で、結局半分も飲めずに捨ててしまいました。
彼女も同じような反応でした。
一方で、ネット上ではめちゃくちゃ美味しいと高評価している人も見かけたので、好みはかなり分かれるドリンクだと思います。
気になる方はぜひ挑戦してみてください。
ただ、期間限定メニューだったので、今はもう終了しているかもしれません。
気を取り直して、ヴァレッタ観光の最後は、港とクルーズ船を一望できるあの絶景スポットへ向かいます。
アッパーバラッカガーデンから港を一望

最後に訪れたのは、港を一望できるヴァレッタ屈指の絶景スポット、アッパーバラッカガーデンです。
ここはヴァレッタの中でも高台に位置し、美しい港を一望できます。
また、この場所では正午と午後4時に大砲の空砲発射が行われることでも有名です。
ただ、その時間帯はかなり混雑すると聞いていたため、今回は大砲は少し離れた場所から見るだけにして、時間をずらして訪れることにしました。

空砲発射に使われる大砲も設置されており、観光客が集まる人気スポットになっていました。
ちなみに、午後4時の発射は船の上からも見ることができました。
園内には噴水があり、その周囲には花が綺麗に植えられていて、とても雰囲気の良い空間になっています。
写真撮影スポットとしても人気で、常に多くの人が写真を撮っていました。
そして何より、ここから見下ろす港とクルーズ船の景色が本当に素晴らしいです。
個人的には、今回の地中海クルーズで見た船の景色の中でも、ここがNo.1でした。

庭園の入場は無料です。
港からのアクセスも非常に良いため、ヴァレッタ観光の最初か最後に立ち寄るスポットとして特におすすめです。
ただし、港側から向かう場合は長い螺旋階段を上る必要があります。
実際に歩くと想像以上に長く感じるので、夏場は特に暑さ対策をしておいた方が良いと思います。
ひたすら階段を降りて港へ

アッパーバラッカガーデンは港を一望できる高台にあり、距離的にはすぐ近くに見えますが、実際にはかなりの高低差があります。
港との行き来は基本的に螺旋階段かエレベーターのどちらかになります。
ただしエレベーターは片道€1.00の有料で、さらに列もできていたため、今回は階段で降りることにしました。
後日予定していたサグラダ・ファミリアの塔の螺旋階段を降りることを考えると、ちょうど良い予行練習だと思い、むしろ楽しみながら下っていきました。
ただ、この日は風がかなり強く、階段の途中では思った以上に前へ進みにくい場面もありました。
途中まで降りた地点でも、風に押されるような感覚があり、なかなかハードなコンディションでした。
それでも階段自体はそこまで長く感じることはなく、体感としてはあっという間でした。

そして、この階段を降り切れば港までは徒歩3分ほどで到着します。
MSCワールドエウローパに乗船

旅程中、毎日寄港地をしっかり観光して港へ帰ってくる度に思うのが、この船やっぱり大きすぎるし、カッコ良すぎるということでした。
前からも横からもイケメンなのですが、後ろ姿が1番好きです。
船に近づくと何かいつもと違う様子でした。

この日はちょうど最後の寄港地ということもあってか、乗船口付近で小さなパレードのような演出が行われていました。
ノリの良いラテン系の音楽に合わせて、クルーたちはそれぞれ自由なリズムで踊りながらゲストを迎えています。
統一感があるわけではないのに、全員がとにかく楽しそうで、その笑顔にこちらまで自然と引き込まれました。
同時に、「このクルーズも終盤に差し掛かっているんだな」と実感し、少し寂しさも感じます。
船に戻った後は、自分のキャビンから最後の寄港地ヴァレッタをしっかり目に焼き付けようと、出港後もしばらくテラスにいました。

テラスから見えるヴァレッタの街並みは本当に美しく、港全体を見渡すことができます。
象徴的なマウント・カーメル大聖堂のドームを探してみましたが、この角度からははっきりとは確認できませんでした。
ヴァレッタではもう一つ印象的なことがありました。
それは、これまでの寄港地では当たり前のようにいたカモメの姿が見られなかったことです。
どの港でも、カモメに迎えられ、そして見送られてきましたが、この街ではなぜかそれがありませんでした。
その静けさが少しだけ寂しさを感じさせましたが、それを上回るほどの絶景が目の前に広がっていたため、結果として大満足でした。

ヴァレッタ攻略情報
基本情報
ヴァレッタは、地中海に浮かぶ島国マルタ共和国の首都であり、世界でも有数の“城塞都市”として知られています。
16世紀に聖ヨハネ騎士団によって築かれた計画都市で、オスマン帝国との戦いで勝利した後、防衛拠点として建設されました。
そのため、街全体が巨大な要塞のような構造になっているのが最大の特徴です。
街の規模自体は比較的小さいものの、歴史的建造物が非常に密集しており、旧市街全体がユネスコ世界遺産に登録されています。
石造りの街並み、蜂蜜色の建物、坂道、バルコニー文化など、独特の景観を持っており、「街そのものが観光地」と言えるような都市です。
また、地中海性気候による明るい日差しと美しい港の景色も魅力で、ヨーロッパと中東文化が混ざり合った独特の雰囲気を感じることができます。
地中海エリアでは珍しく、公用語が英語であることも嬉しいポイントです。
市内アクセス
港から城壁に囲まれたバレッタ旧市街へのアクセスは坂道と階段を歩くか、アッパーバラッカガーデンの螺旋階段もしくは€1.00のエレベーターに乗るかです。
私たちは行きは坂道と階段を歩いて、War Memorialがあるところに出ました。
そうしたらトリトンの噴水が見えてくるので、噴水に向かって歩けば旧市街の入り口に辿り着きます。
公共交通機関
ヴァレッタでは、公共交通機関は利用しませんでした。
ヴァレッタ観光だけであれば、街自体がコンパクトなため、基本的に徒歩だけで十分回れると思います。
もともとはイムディーナへ行く予定でした。イムディーナへ向かう場合は、トリトン噴水近くのバスターミナルから、51・52・53番バスを利用する予定でした。
料金は事前に調べていたので、Valletta C2〜Mdina間の往復で1人€4.00を想定していました。
120分以内であれば、乗り換えに追加料金がかからないので、イムディーナの滞在時間が短ければ、往復€2.00で行くことも可能かもしれません。
決済事情
レストランとスターバックスで決済しました。
どちらもJCBとAMEXは使えませんでしたが、VISAタッチは使えました。
ヴァレッタでも現金の出番はありませんでした。
聖ヨハネ大聖堂のチケットは事前にオンラインで購入していたのですが、オンラインでもVISAかMaterしか利用できませんでした。
ヴァレッタもVISAカードが1枚あれば問題ないと感じました。
治安
治安は非常に良好だと感じました。
街中では、観光用の馬車をタクシーのような形で案内している客引きはありますが、大阪・難波のキャッチのようなしつこさはなく、軽く声をかけられる程度なので安心して歩けると思います。
一方で、馬車が多いこともあり、場所によっては馬の糞の匂いが気になることはありました。

