外気温33℃が、私のやる気スイッチをONにした。
外気温33℃。
5月の終わりだから、驚くほどの気温でもない。でも、昨夜は何だか肌寒くて、長袖を引っ張り出して羽織っていた。気温差が激しくて、服装に悩む。
半袖の上に長袖を着るのが、どうにも苦手だ。羽織を脱ぎたくても脱げないときに、羽織の中で半袖がどんどん汗ばんでいく。あの感じが嫌でたまらない。汗ばみ切ってから羽織を脱ぐと、一瞬爽快な気分になるが、汗ばんでいるので後から肌寒くなってまた羽織を着る。中の半袖が汗ばんでまた脱ぐ。汗で冷えて肌寒くなって、羽織を着る。
このループが私は好きになれない。半袖なら半袖でいいし、長袖なら長袖でいい。1枚で事足りる服装が好きだ。七分袖でもいい。半袖と長袖を重ね着するぐらいなら、長袖を腕まくりするほうが心地よくいられる。
また、暑くて羽織を脱いだ時、羽織を持った腕が汗ばむのも好きじゃない。羽織を引っかけた腕や肘に汗がたまり、不快感が増していく。
とにかく、肘から指先にかけての箇所で汗がたまるのが、どうも気持ちがよくない。そして、手に持った服が自分の汗でぬれていくのが、好きじゃない。着ている服が汗ばむのは、ある程度仕方がないと諦めがつくが、今着ていない服が汗でぬれるのは我慢ならない。
こうやって書き出してみると、私がすごくこだわりを持った偏屈な汗評論家のように思える。いや、こだわりが強いと思われてる。でも、我慢できないものはできない。
だから、季節の変わり目に着る服装は、腕まくりがある程度サマになる長袖シャツが多くなる。長袖シャツだと、寒ければ袖を伸ばして着ればいいし、暑ければ腕まくりをすればいい。腕まくりすると何だかこなれて見えるし、体感も涼しい。ファッションに疎い夫や子どもたちからは、何やら頑張っている風に見られるので、何かと都合がいい。作業に精を出しているように見えるのは、無気力な姿をさらしている日常からすると、元気がよく見えて家族の機嫌も良くなる。
私の服装ひとつで家族の機嫌まで変わるかと、不思議に思われたかもしれない。それだけ調子が悪いと、身だしなみも整えずにだらっと過ごしている証なのだ。だから、服装に気を遣えるということは、私が元気な証拠だと家族からは思われる。今も腕まくりをしてPCを打っているから、学校から帰宅したばかりの長男は、「お母さん元気そうだね」とうれしそうに言った。
私の不快感を和らげるための腕まくりが、いつの間にか私の元気バロメーター代わりになっているのは、我ながら不思議だ。確かに腕まくりをすると、体のどこかから元気が集まってきて、「よし!やってやる!」とやる気がみなぎってくることがある。もしかすると、腕まくりは私のやる気スイッチかもしれない。
少しでもやる気を出したいとき、腕まくりをすればスイッチはONになる。そろそろ服の断捨離をしたいと思っているので、やる気を出したいときに腕まくりしてみようかしら。そう思って、すっかり勢いづいた私は、服を3着処分した。外は夏の陽気だけど、わずかにそよぐ風が私の心に届いた。
